ロシア海軍の新型戦略原子力水中巡洋艦ボレイ-Bの設計作業は進められている

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年3月21日14時3分配信
【『統合造船業営団』は「ボレイ-B」型潜水艦の設計の結果について話した】
クビンカ/モスクワ州、3月21日-ロシア通信社ノーボスチ
最新の原子力潜水艦「ボレイ-B」の設計は、経済的な視点からは不十分な結果で完了する。
『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは述べた。
「私が思いますに、我々が、このテーマへ到達できるのは、今年末よりも早くはならないでしょう。
実際の試験設計作業におけるボレイ-Bの外観の定義は、今年末には完了します。
このプロジェクトは、経済的視点では、まあまあでしょう」
彼は話した。
『統合造船業営団』総裁は、現在、営団の専門家は、このプロジェクトの「製図版」へ立ち戻っていることを指摘した。
「我々がこの議論を終える時、我々は、再びこのプロジェクトを海軍へ提案します」
ラフマノフは指摘した。
原子力潜水艦「ボレイ-B」は、プロジェクト955原子力潜水艦の更なる発展型である。
プロジェクト「ボレイ-A」及び「ボレイ-B」潜水艦は、太平洋艦隊及び北方艦隊への配置の為に意図されている。
[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[プロジェクト955ボレイ戦略用途原子力水中巡洋艦 ]
プロジェクト955「ボレイ」原子力戦略用途水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。
1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]
3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役しました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊の原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]
4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
2017年11月17日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜クニャージ・ウラジーミル進水(2017年11月17日)]
就役は2018年に予定されています。
5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]
就役は2019年に予定されています。
6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年に予定されています。
7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2020年に予定されています。
8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2021年に予定されています。
「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了します。
その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」の建造へ移行する事になりました。
「ボレイ-B」は最低でも4隻の建造が計画されており、1番艦は2026年の就役が予定されています。
[新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される]
現在は「ボレイ-B」の設計作業が進められていますが、今回、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』の総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、「ボレイ-B」は「経済的視点」からは、決して満点を与えられるものでは無いと言っています。
「ボレイ」シリーズの建造費は、およそ230億ルーブルと推定されていますが、「ボレイ-B」は、それよりも遥かに高価になるかもしれないという事でしょうか。
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