イリューシンはロシア海軍の対潜哨戒機Il-38の後継機を開発している
- カテゴリ:ロシアの対潜哨戒機



『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年3月25日15時40分配信
【ロシアは新たな対潜航空機の設計に取り組んでいる】
モスクワ、3月25日、インタファクス-AVN
『イリューシン記念航空複合体』は、将来にIl-38を代替できる新たな対潜航空機の設計へ取り組んでいる。
『インタファクス』は同社広報サービスより伝えられた。
「現在、当社は自主的に、既に在るIl型航空機をプラットフォームとする対潜航空機の作成の可能性を研究しております。
更には、完全に新しい航空機の開発というテーマにも取り組んでおります」
広報サービスの協力者は話した。
彼は、このプロジェクトを現実化する競争入札の時期は何時になるのかという話は、未だ時期尚早である事を強調した。
「ですが、国防省が、この航空機の作成を求めた場合、公開株式会社イルは、これを開発し、軍当局へ、我が国の防衛力を確保する為に必要な機数を供給する用意があります」
同社の代理人は話した。
2018年初頭、『統合航空機製造営団』は、ロシア連邦海軍の為の新世代対潜航空機の作成作業は、完了に近付いていると発表した。
「ロシア海軍は新世代の対潜哨戒航空機の発注を計画しています。
『統合航空機製造営団』におけるロシア海軍航空隊の為の作成作業は、完了に近付いています」
『統合航空機製造営団』の社内雑誌『ゴリゾント』では、こう述べられた。
以前、ロシア連邦海軍航空隊司令官イーゴリ・コジンは、海軍航空隊が有する全ての哨戒航空機の集団を代替する新たな開発が行なわれていると語った。
「これは、新たな汎用プラットフォームの作成と導入についての話です。
この最新の機体は多くの課題を解決し、外国の同類機を上回ります」
イーゴリ・コジンは話した。
更に、新世代対潜航空機の為のプラットフォームはIl-18を代替する為にも考慮されており、複合体「ノヴェッラ」の装備が可能な双発ターボプロップ機Il-114-300が検討されていると伝えられている。
現在、公開株式会社『イル』(『統合航空機製造営団』へ加入)は、古い航空機Il-38の近代化作業を遂行している。
これらには、航空機の電波電子偵察、哨戒、敵潜水艦の捜索及び破壊の能力の向上を実現する新たな捜索-照準システム「ノヴェッラ-P-38」が設置される。
ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフは、以前に、近代化されるIl-38へ設置される複合体「ノヴェッラ」は、潜水艦の捜索及び探知効率の4倍の増加を可能にすると語った。
「これの良い点は、偵察及び目標指示を行なう能力を有している事です。
これと同じ航空機は、新たな捜索-照準システムの助力を得て、潜水艦の位置を確実にし、破壊する事ができます。
基になったIl-38と比べ、兵器リストは広範囲に適用されます」
ウラジーミル・コロリョーフは話した。
Il-38は、Il-18を基にして作成された遠距離対潜航空機である。
それは、自身で、或いは対潜艦と合同で潜水艦を捜索及び破壊し、海上偵察及び捜索救助作戦の為に意図されている。
Il-38の最大離陸重量は68トン、戦闘行動半径2200キロメートル、上昇限度8000メートル。
航空機の動力装置は、出力4250馬力の4基のエンジンから成る。
戦闘積載量は8400キログラムまでであり、対潜爆弾、魚雷、海上機雷を搭載する。
航空機は、14時間連続でパトロールを実行できる。
航空機の巡航速度は400km/h、最大速度は610km/h。航続距離は6500km。
現在、ロシア海軍航空隊の現用対潜哨戒機Il-38は、Il-38Nへの近代化改修が進められています。
[ロシア海軍航空隊は2025年までに30機の近代化改修された対潜哨戒機Il-38Nを受け取る]
更には、Il-38などの後継となる新世代対潜哨戒機の開発も進められています。
[ロシア海軍航空隊の対潜哨戒機Il-38と電子偵察機Il-20の後継となる統一プラットフォームは2020年に初飛行する]
[ロシア海軍航空隊の為の新世代対潜哨戒機の開発は進められている]
当然ながら、以前にIl-38を設計した『イリューシン』も、新世代対潜哨戒機の開発に名乗りを上げています。
『イリューシン』が提案しているのは、旅客機Il-114-300をベースにした対潜哨戒機です。
[イリューシン、ロシア海軍用の新対潜哨戒機を提案]
『イリューシン記念航空複合体』公式サイトより
【Il-114-300】
ただ、現在の所は、まだロシア国防省から開発に正式なゴーサインが出たわけでは無いようですが・・・
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