ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク基地へ到着し、洋上試験の準備を始めた
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『タス通信』より
2018年3月28日19時55分配信
【海賊捜索の為の艦はノヴォロシースクの黒海艦隊基地へ到着した】
クラスノダール、3月28日/タス通信
最初のプロジェクト22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は、ノヴォロシースクの黒海艦隊海軍基地へ到着し、乗組員は、艦の兵装、システム及び機構への習熟を始めた。
水曜日、『タス通信』は艦隊の情報供給部長代行アレクセイ・ルリョフより伝えられた。
「現時点で艦は、近いうちに開始される航行試験及び国家受領試験の準備段階に在ります。
プロジェクト22160哨戒艦のトップ、ワシーリー・ブイコフの乗組員は到着し、艦へ配置されています」
ルリョフは話した。
彼は、乗組員がサンクトペテルブルクの海軍合同訓練センターで研修を行なったと説明した。
今、船員には、艦を建造したA.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場の専門技術者による研修の実施、現代的な兵装複合体、機構、艦内システムへの習熟が控えている。
その後、乗組員と工場の専門技術者は、海軍への受け入れの前の国家受領試験の実施の為の準備を行なわなければならない。
[プロジェクト22160]
「ワシーリー・ブイコフ」は、プロジェクト22160のトップ艦である。
それは、2015年2月26日に起工され、2017年に進水した。
プロジェクトは、公開株式会社『北方計画設計局』(サンクトペテルブルク)により作成された。
この艦は30ノットの速力発揮が可能であり、約1300トンの排水量を有し、乗組員は約80名、艦の航続距離は6000海里に及び、自立航行期間は60日である。
艦は標準兵装として、口径57㎜砲、高射ミサイル複合体、機関銃を有しており、ヘリコプターKa-27PSの駐留能力が提供される。
プロジェクト22160艦は、海洋ゾーンの保護と防護の為に意図されており、
軍事活動の場合、それは、基地エリアの防衛中に海軍の部隊と施設の安全を保障できる。
艦は更に、護送及び対海賊活動の任務を果たし、捜索救助機能を遂行する使命を帯びている。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの「北方計画設計局」が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国のゼレノドリスク造船所です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に起工されました。
[ロシア海軍の新型哨戒艦(モジュール艦)ワシーリー・ブイコフが起工された]
2014年7月25日には2番艦「ドミトリー・ロガチョフ」が起工されています。
2016年2月18日には3番艦「パーヴェル・デルジャーヴィン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第3の新型哨戒艦パーヴェル・デルジャーヴィンは起工された]
2016年5月8日、4番艦「セルゲイ・コトフ」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第4の新型哨戒艦セルゲイ・コトフは起工された]
2016年11月25日、5番艦「ヴィクトール・ヴェリキー」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第5の新型哨戒艦ヴィクトール・ヴェリキーは起工された]
2018年1月13日、6番艦「ニコライ・シピャーギン」が起工されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト22160哨戒艦ニコライ・シピャーギンは起工された]
1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2017年7月23日にゼレノドリスク造船所の造船台から出渠し、同年10月には内陸水路を通って黒海沿岸のケルチ市の『ザリフ造船所』まで運ばれ、ここで艤装が行われました。


「ワシーリー・ブイコフ」乗組員の編成は、2018年1月中旬までに完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はプロジェクト22160哨戒艦の1番艦ワシーリー・ブイコフの乗組員の編成を完了した]
編成された乗組員団は、サンクトペテルブルクの海軍合同訓練センターで研修を行なった後、3月28日にノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
今後は「ワシーリー・ブイコフ」の洋上試験が始まります。
「ワシーリー・ブイコフ」は、2018年前半にロシア海軍へ引き渡される予定です。
[プロジェクト22160哨戒艦の1番艦ワシーリー・ブイコフは2018年前半にロシア海軍へ引き渡される]
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工されています。
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年就役予定
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
- 関連記事
-
- ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上試験を開始した
- ロシア海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦を受領する
- ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク基地へ到着し、洋上試験の準備を始めた
- ロシア海軍黒海艦隊は新型哨戒艦ドミトリー・ロガチョフの乗組員の編成を完了した
- ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のプロジェクト22160哨戒艦ニコライ・シピャーギンは起工された
スポンサーサイト