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ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装契約は2018年4月に署名される

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年4月1日9時4分配信
【「アドミラル・クズネツォフ」の修理の契約は(2018年)4月の署名が計画されている】
サンクトペテルブルク、4月1日、ロシア通信社ノーボスチ

重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の修理の契約は、(2018年)4月の署名が計画されている。
『ロシア通信社ノーボスチ』防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「全ての必要な手配は為されています。
ですが、契約締結へのプロセスでは、充分に多大な資金構成を有していなければならず、4月には、我々は契約文書を所持しているでしょう」
作業は昨年の10月に始まりました~これは、作業の準備、作業量を定める為の問題点洗い出しです。
それを洗い出す事により、我々は遥かに早い修理を計画しております」

対談者は話した。

現在、ロシア海軍には、ただ1隻のみ航空母艦、正確には重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」が存在している。
それは以前のソヴィエト社会主義共和国連邦だった頃の1991年に就役した。

2016年10月、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられ、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船で構成される艦船グループは、北東大西洋及び地中海エリアへと出発した。

2016年10月から2017年2月までグループシリアテロリストとの戦闘任務を遂行した。
ロシアの航空母艦には、40機以上の航空機とヘリコプターが在った。
(2016年)11月15日、ロシアの歴史上初めて艦上航空機Su-33が実戦で使用された。
2ヶ月間に渡る「アドミラル・クズネツォフ」航空団の海軍航空隊飛行士の戦闘勤務において、420回の戦闘飛行が実施され、この間にシリア国際テロリストの1200以上の施設を撃破した。
シリアの目標には、有翼ミサイルでも打撃が与えられた。



ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて6度目となる地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

「アドミラル・クズネツォフ」は、これ以前にも5回の地中海遠征を行なっています。
[第1次地中海遠征(1995年12月8日出港、1996年3月22日帰港)]
[第2次地中海遠征(2007年12月5日出港、2008年2月3日帰港)]
[第3次地中海遠征(2008年12月5日出港、2009年3月2日帰港)]
[第4次地中海遠征(2011年12月6日出港、2012年2月16日帰港)]
[第5次地中海遠征(2013年12月17日出港、2014年5月18日帰港]


「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊は2016年10月上旬にシリア沖へ到達し、2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。


シリア沖への遠距離航海から1年後、2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」ウシャコーフ勲章を授与しました。

『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】

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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

今後、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長する近代化改装が行なわれます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』ムルマンスク支所である『第35艦船修理工場』になります。
[ムルマンスクの第35艦船修理工場はロシア海軍空母アドミラル・クズネツォフ近代化改装の為にドックを拡張する]
[ロシア海軍唯一の空母(重航空巡洋艦)アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスクで始まり、後にセヴェロドヴィンスクへ移される]
[セヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装を行なう用意がある]

艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』(セヴェロドヴィンスク)
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『第35艦船修理工場』(ムルマンスク)
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体などは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]

「アドミラル・クズネツォフ」の8基のボイラーの内、4基が新品に交換されるのは確実であり、ムルマンスク『第35艦船修理工場』には、2017年8月下旬に同艦の為の新造のボイラーが届けられています。
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近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

以前には500億ルーブルと伝えられた「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は、「ほぼ半分」(250億ルーブル程度)に減らされる事になるようです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の予算は500億ルーブルよりも減らされる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約は、2018年4月の署名が予定されています。

これに先立ち、2017年10月から近代化改装工事の準備の為の「アドミラル・クズネツォフ」の各部署の詳細な点検と問題点の洗い出しが行なわれました。
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