ロシア海軍北方艦隊の戦略用途ロケット水中巡洋艦はバレンツ海で敵の原潜を回避する演習を行なった
- カテゴリ:ロシア北方艦隊(2012-2019年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年4月8日23時6分配信
【北方艦隊の戦略水中巡洋艦はバレンツ海で多目的潜水艦から逃げる演習へ取り組んだ】
北方艦隊の戦略用途ロケット水中巡洋艦の内の1隻は、バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練射爆場で敵潜水艦へ対抗する為の複合任務を成功裏に遂行した。
巡洋艦の乗組員は、多目的原子力潜水艦と協同で、欺瞞目標を設置して仮想敵の追跡から離脱し、攻撃から逃れる演習へ取り組み、更には、氷の覆いを形成するする為の仮想魚雷発射を行なった。
北方艦隊の多種連合潜水艦部隊のサブマリナー(潜水艦乗り)は、バレンツ海の北方艦隊戦闘訓練射爆場で専門技量の向上を続けている。
計画演習の枠組みにおいて、彼らは、連携、組織的通信、様々な環境での兵器の戦術使用、氷面下の航行の実地経験の取得、結氷の捜索及び氷面への浮上、更には、他の特殊な任務へ取り組む。
現在、北方艦隊に在籍する戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦(戦略原潜)は計7隻ですが、この内の1隻は近代化改装中ですから、実際に動かせる艦は6隻です。
[プロジェクト955「ボレイ」]
K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」(2013年就役)
[プロジェクト667BDRM「デリフィン」](デルタIV級)
K-51「ヴェルホトゥリエ」(1984年就役)
K-84「エカテリンブルク」(1985年就役)
K-114「トゥーラ」(1987年就役)
K-117「ブリャンスク」(1988年就役、近代化改装中)
K-18「カレリア」(1989年就役)
K-407「ノヴォモスコフスク」(1990年就役)
今回の演習へ参加した艦は、この6隻の内のどれかです。
「多目的原子力潜水艦」とは、要するに攻撃原潜の事であり、北方艦隊に在籍する艦は以下の15隻です。
[プロジェクト885「ヤーセン」]
K-560「セヴェロドヴィンスク」(2014年就役)
[プロジェクト971「シチューカ-B」](アクラ級)
K-317「パンテーラ」(1990年就役)
K-461「ヴォルク」(1991年就役):近代化改装中
K-328「レオパルト」(1992年就役):近代化改装中
K-154「チグル」(1993年就役)
K-157「ヴェプリ」(1995年就役):修理中
K-335「ゲパルト」(2001年就役)
[プロジェクト945A「コンドル」](シエラII級)
B-534「ニジニ・ノヴゴロド」(1990年就役)
B-336「プスコフ」(1993年就役)
[プロジェクト945「バラクーダ」](シエラI級)
B-239「カルプ」(1984年就役):近代化改装中
B-276「コストロマ」(1987年就役)
[プロジェクト671RTMK「シチューカ」](ヴィクターIII級)
B-388「ペトロザヴォーツク」(1988年就役):予備役
B-138「オブニンスク」(1990年就役)
B-414「ダニール・モスコフスキー」(1990年就役)
B-448「タンボフ」(1992年就役):予備役
無論、近代化改装中や修理中、予備役の艦は動けないので、それ以外のどれか1隻が参加したようです。
今回の北方艦隊広報部発表では、演習へ参加した艦の名前は明らかにされていませんが、2017年3月に北方艦隊の「ユーリー・ドルゴルーキー」と「オブニンスク」が決闘形式での水中戦闘訓練を行なった事が有ります。
[ロシア海軍北方艦隊の原子力戦略用途水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーと原子力大型潜水艦オブニンスクはバレンツ海で『決闘』を行なった]
バレンツ海ではアメリカ及びグレートブリテン海軍の原潜がロシア海軍の動向(戦略原潜を含む)を監視しているので、これらの原潜の追跡を回避する為のトレーニングという事も有るでしょう。
[ロシア海軍北方艦隊はバレンツ海でアメリカ原潜を追跡した]
[アメリカとブリテンの原潜はロシア近海に常時展開している]
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