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ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装の契約は締結された

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『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年4月23日11時29分配信
【『統合造船業営団』は航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の近代化を開始すると発表した】
モスクワ、4月23日、インタファクス-AVN

重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の修理及び近代化の契約は署名された。
月曜日、『統合造船業営団』広報サービスは発表した。

「『統合造船業営団』の子会社である株式会社『艦船修理センター・ズヴェズドーチカ』は、その履行に着手しました」
声明では、こう述べられた。
契約の金額及び履行期限は明らかにされなかった。

以前、『第35艦船修理工場』(『統合造船業営団』の一員である『艦船修理センター・ズヴェズドーチカ』へ含まれる)での作業開始の準備に関連し、社会ネットワークでの通知が登場した。
「当社は、艦船建造部署の候補地の選定を行なっております。
艦船建造の責務は、ムルマンスク市の為の作業です」


「アドミラル・クズネツォフ」の修理及び近代化は、2年半~3年に渡って続くと見られている。

4月12日、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフは、航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理は2020年に完了しなければならず、艦は2021年に海軍の戦闘編制へ復帰すると述べた。
「航空母艦は修理を行ない、全てのボイラー、設備を交換します。
造船所との合意は存在しており、修理は2020年に完了し、2021年には同艦は海軍へ復帰しなければなりません」
彼は話した。

2016年10月、重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」に率いられ、重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」、大型対潜艦「セヴェロモルスク」、「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」支援船で構成される打撃艦グループは、地中海エリアへ向かった。
2016年11月から2017年2月までグループシリアのテロリストとの戦闘任務を遂行した。

航空母艦には、40機以上の飛行装置(航空機、ヘリコプター)が在った。
ロシア海軍の歴史上初めて艦上航空機Su-33及びMiG-29Kが実戦で使用された。
「アドミラル・クズネツォフ」航空団の飛行士の2ヶ月間に渡る戦闘勤務で420回の戦闘飛行が実施され、この間にシリア領内の国際テロリストの1200以上の施設が破壊された。

以前、『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理は2018年に開始され、修理及び近代化の作業の量は、資金拠出に依存すると語った。



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ロシア北方艦隊重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」(1991年1月20日就役)は、2016年10月15日から2017年2月8日に掛けて6度目となる地中海への遠距離航海を行ない、シリア沖まで進出しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]

「アドミラル・クズネツォフ」は、これ以前にも5回の地中海遠征を行なっています。
[第1次地中海遠征(1995年12月8日出港、1996年3月22日帰港)]
[第2次地中海遠征(2007年12月5日出港、2008年2月3日帰港)]
[第3次地中海遠征(2008年12月5日出港、2009年3月2日帰港)]
[第4次地中海遠征(2011年12月6日出港、2012年2月16日帰港)]
[第5次地中海遠征(2013年12月17日出港、2014年5月18日帰港]


「アドミラル・クズネツォフ」機動部隊は2016年10月上旬にシリア沖へ到達し、2016年11月15日には初めてシリアへの空爆作戦へ参加、イドリブ県『アル=ヌスラ戦線』の施設を爆撃しました。


以後、2017年1月初頭までシリア領内のテロ組織(『イスラム国』『アル=ヌスラ戦線』)への空爆作戦へ参加しました。

無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。

「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内テロ組織の施設1252を破壊しました。


シリア沖への遠距離航海から1年後、2018年2月23日の「祖国防衛者の日」クレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」ウシャコーフ勲章を授与しました。

『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】

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[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]

今後、「アドミラル・クズネツォフ」は寿命を延長する近代化改装が行なわれます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装を担当するのは、ムルマンスク『第35艦船修理工場』になります。

『第35艦船修理工場』(ムルマンスク)
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近代化改装の全容は明らかにされていませんが、兵装、電子機器、通信機器、航空艤装、戦闘情報管理システム、航空機管制複合体などは新型に変更される事になるでしょう。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により兵装を変更する]
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな通信システムを受け取る]
[ロシア海軍将来汎用揚陸艦の為の新たな戦闘情報管理システムが開発される]
[ロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフは航空隊と戦闘情報管理ステムを近代化する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな航空機管制複合体を装備する]
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは近代化改装により新たな火災探知システムを装備する]

近代化改装を終えた「アドミラル・クズネツォフ」は、少なくとも20年間の就航が可能となります。
つまり、2040年頃までは現役に留まるという事です。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフは近代化改装後、少なくとも2040年まで現役に留まる]

以前には「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2017年から始まる予定でしたが、2018年に延期されました。
[ロシア海軍の重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの近代化改装はムルマンスク艦船修理工場で2018年から始まる]

以前には500億ルーブルと伝えられた「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装費用は、「ほぼ半分」(250億ルーブル程度)に減らされる事になるようです。
[ロシア海軍の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の予算は500億ルーブルよりも減らされる]

プロジェクト11435重航空巡洋艦(アドミラル・クズネツォフ)を設計した『ネフスキー計画設計局』は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装案を作成しています。
[ネフスキー計画設計局はロシア海軍唯一の空母アドミラル・クズネツォフの近代化改装の為の準備を進めている]
「アドミラル・クズネツォフ」には、新たな淡水化装置が設置されます。

「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装は2020年中に完了し、2021年には艦隊への復帰が予定されています。
[ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフは2020年末に近代化改装を完了し、2021年に復帰する]


そして2018年4月23日、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約が締結されました。

まず最初に、「ロシア防衛産業企業体の匿名の情報提供者」の談話として、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約が締結され、同艦の復帰は2021年に予定されているという情報が出てきました。
『タス通信』より
2018年4月23日10時10分配信
【情報筋:ロシア唯一の航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理契約は締結された】

『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年4月23日10時23分配信
【情報筋は巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」の修理の詳細について話した】

それから間もなく、ロシア造船業界の総元締である『統合造船業営団』広報部は、「アドミラル・クズネツォフ」の近代化改装の契約が締結された事を認めました。
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