ロシア海軍の将来航空母艦は7万トン級になる
- カテゴリ:ロシア新世代航空母艦

『タス通信』より
2018年4月25日15時32分配信
【海軍の将来航空母艦は少なくとも70000トンの排水量を得る】
サンクトペテルブルク、4月25日/タス通信
ロシア海軍の将来航空母艦は、少なくとも70000トンの排水量を有し、技術設計は未だ用意されていない。
ロシア海軍福総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は報道陣へ伝えた。
「海軍は、『価値-品質』の経済的相関性の観点から、ロシア連邦の為に軽航空母艦を建造するのは無駄であると考えております。
望ましいのは、その艦上に数多くの飛行装置を乗せる事が可能な排水量70000トンの航空母艦の建造でしょう」
彼は話した。
ブルスクは付け加えた。
「技術的特性及び設計は、未だ用意されておらず、技術的設計の作成中に、必要なものが定められます。
ですが、既に今、明確なのは、その排水量は70000トンになるという事です」
これまでにロシア連邦海軍は、ロシア海軍が核動力装置を有する将来航空母艦の受領を2030年末に見込んでいると表明していた。
以前、ロシア連邦国防次官ユーリー・ボリソフは、航空母艦の建造契約は2025年末に署名されるかもしれないと述べた。
ロシア連邦産業貿易相デニス・マントゥロフは、航空艦の概略設計は既に作成され、ロシア国防省へ提示されていると述べた。
同時に、『統合造船業営団』へ加入している『クルイロフ国立科学センター』は、新たな航空母艦の概略設計を開発し、更には、我が国の海軍の為に提示している。
プロジェクト23000は「シトルム」の名を受け取った。
提示された草案では、艦は80000~90000トンの排水量を有し、複合動力装置(原子炉及びガスタービンエンジン)を装備する。
艦の航空グループは60機の機体を有していなければならない。
[ロシア新世代航空母艦]
[ロシア海軍将来空母概念設計案・プロジェクト23000E「シトルム」]

ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。
現在の所、将来航空母艦は、5万トンから8万5千トンまでの3種類のヴァリエーション(軽空母、中空母、重空母)が提示されています。
重航空母艦(排水量80000-85000t、搭載機70機)
中航空母艦(排水量55000-65000t、搭載機50-55機)
軽航空母艦(排水量50000t)
建造費は重空母で3000億ルーブル、軽空母で1000億ルーブルと見積もられています。
[ロシアは3種類の将来航空母艦を設計している]
[ロシア国防省は3つの将来原子力空母設計案を検討している]
[ロシア将来空母の作成には約10年掛かり、費用は1000-3000億ルーブルになる]
将来航空母艦の艦載機は、2019年以降に配備予定のロシア第5世代重戦闘機Su-57の艦上機型が想定されており、この他に無人機も搭載されます。
[ロシア海軍将来正規空母は第5世代重戦闘機Su-57の艦上機型を搭載し、カタパルトとスキージャンプを並行装備する]
[ロシア航空機製造業界は第5世代重戦闘機Su-57の艦上戦闘機型を開発する用意がある]
[ロシア海軍航空隊の為の有人/無人航空機が開発される]
将来航空母艦には、艦載機発進の為のカタパルトが装備されます。
[ロシア海軍の為の将来正規空母はカタパルトを装備する]
将来航空母艦の為の電磁カタパルトの開発作業も進められています。
[ロシアは将来空母用の電磁カタパルトの開発を始めている]
[ロシア海軍将来正規空母の為の電磁カタパルトの開発は進められている]
将来航空母艦のアイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]
将来航空母艦の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍の要求により、ほぼ原子力推進に確定しております。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]
将来航空母艦は、2016年6月16日にサンクトペテルブルクの『バルト工場』で進水した新型原子力砕氷船「アルクチカ」(2019年就航予定)と同型の原子炉RITM-200を搭載するようです。
[ロシア海軍将来原子力空母は原子炉RITM-200を搭載するかもしれない]

将来航空母艦の最終設計案は2020年以降に固められます。
[ロシア海軍将来原子力空母の最終設計案は2020年以降に作成される]
[新型原子力空母の建造はロシア海軍の将来計画に含まれている]
将来航空母艦の建造は2023年~2028年の開始が計画されています。
[ロシア海軍の新世代空母の建造は2023年~2028年に開始される]
[ロシア海軍の為の新世代空母の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』において開始される]
なお、艦上戦闘機に関しては、2017年7月以降、ヤコブレフの新世代VSTOL艦上戦闘機を開発するという話が出てきているので、搭載機はSu-57艦上戦闘機型では無く、VSTOL戦闘機になる可能性も有ります。
[ロシア海軍の将来空母の為のVSTOL艦上戦闘機が開発される]
[ロシア海軍の為の新たなVSTOL艦上戦闘機が開発される]
[ロシア航空業界はロシア海軍の為の新たなVSTOL艦上戦闘機の為のエンジンを開発する用意がある]
新世代航空母艦の建造は、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』と、サンクトペテルブルクの『北方造船所』の協業になるようです。
[ロシア海軍の新世代航空母艦はセヴェロドヴィンスク造船所(セヴマシュ)とサンクトペテルブルク北方造船所が協同で建造する]
そして今回、ロシア海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は、将来航空母艦の排水量は70000トンになると発言しました。
更にブルスク中将は、軽航空母艦の建造は無駄であるとまで断言しております。
上記のように、将来航空母艦は重空母、中空母、軽空母の3タイプが検討されていましたが、この中の中空母をベースにした案が選ばれたようです。
「7万トン級の航空母艦」は、ソ連時代の1970年代に計画された事が有ります。
[幻と消えた原子力空母・プロジェクト1153]

プロジェクト1153は建造には至りませんでしたが、40年以上の時を経て、同クラスの艦が現実化するかもしれません。
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