シリアへの輸送任務に従事したロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスクは母港バルチースクへ帰投した

『タス通信』より
2018年4月29日14時24分配信
【大型揚陸艦「ミンスク」は遠距離航海後にバルチースクへ戻ってきた】
カリーニングラード、4月29日/タス通信
バルト艦隊の大型揚陸艦「ミンスク」は遠距離航海任務の遂行を完了し、ほぼ7か月間の航海の後、日曜日にバルチースク軍港~カリーニングラード州の艦隊主要基地~へ入港した。
日曜日、艦隊の公式代理人ローマン・マルトフは報道陣へ伝えた。
「大型揚陸艦ミンスクは、ほぼ7か月の航海を行ない、聖アンドレイ旗を持って地中海、黒海、北海、更には大西洋を通過しました」
彼は話した。
マルトフは、艦は20000海里以上を走破し、セヴァストーポリ、ノヴォロシースク、タルトゥース、リスボンを含む幾つかのロシア及び外国の港を訪問したと説明した。
バルト艦隊代理人によると、「ミンスク」の遠距離航海は、ロシア海軍の戦闘訓練計画に沿って実施された。
地中海エリアで艦は、海軍常設作戦艦船連合部隊の一員として、太平洋艦隊、北方艦隊、黒海艦隊の戦闘艦と一緒に行動した。
この他、大型揚陸艦の乗組員は独自に数十回の戦闘演習任務を遂行し、対空及び対潜防衛演習を実施し、海上および空中目標への砲射撃を行なった。
艦の歓迎式典において、バルト艦隊司令官アレクサンドル・ノサトフ中将は、与えられた遠距離大洋航海任務を滞りなく遂行した艦長と乗組員を祝福した。
特に功績のあった将兵には高価な贈り物が授与された。
大型揚陸艦「ミンスク」は、2017年10月に地中海へ向かった。
プロジェクト775大型揚陸艦(NATOコード名「ロプーチャ」)BDK-43は、ポーランドのグダニスク造船所で建造され、1983年5月30日にソ連海軍へ引き渡され、バルト艦隊へ編入されました。
2000年9月16日、「ミンスク」と命名されました。
この名を付けたソ連/ロシア海軍の艦としては「3代目」になります。
(初代は嚮導駆逐艦、2代目は重航空巡洋艦)
就役以来、2004年にイギリスのプリマス市を訪問した以外には殆どバルト海から出た事が無かった「ミンスク」でしたが、2013年8月には初めて地中海東部へ派遣されました。
[バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスク、地中海へ]
「ミンスク」は、黒海沿岸からシリアのタルトゥース港へ各種貨物を輸送する「シリア・エクスプレス」と呼ばれる輸送任務に従事しました。

シリアへの輸送任務を終えた「ミンスク」は、北方艦隊の重航空巡洋艦「アドミラル・クズネツォフ」や重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」など共に帰路へ就き、2014年5月15日に母港バルチースクへ帰投しました。
[ブリテン海軍駆逐艦はロシア空母アドミラル・クズネツォフを追尾した]
2015年11月11日に再び地中海へ向かい、12月中旬からシリアへの輸送任務に就きました。
[『シリア・エクスプレス』のロシア海軍大型揚陸艦2隻はシリアへ向かった]
その後、2016年9月9日に帰投しました。
そして2017年10月4日には3度目となる地中海航海へ出発し、10月24日にボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
以後、シリアへの輸送任務に従事しました。
[2017年]
・11月8日ににボスポラス海峡を南下、11月18日に北上
・12月12日にボスポラス海峡を南下、12月22日に北上
[2018年]
・2月21日にボスポラス海峡を南下、3月5日に北上
・3月12日にボスポラス海峡を南下、3月30日に北上
そして4月5日にボスポラス海峡を南下してシリアへ行き、貨物を降ろした後、帰路に就きました。
4月14日にジブラルタル海峡を通過して大西洋へ出た後、4月16日から18日までポルトガルのリスボン港を訪れました。
[『シリア・エクスプレス』を終えたロシア海軍バルト艦隊の大型揚陸艦ミンスクはポルトガルのリスボンを訪れた]
4月23日、大型揚陸艦「ミンスク」は、地中海東部へ向かう警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」と北大西洋で会合し、合同演習を実施しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイと大型揚陸艦ミンスクは北大西洋で演習を行なった]
そして4月29日、母港バルチースクへ帰投しました。
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