ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力水中巡洋艦カレリアはバレンツ海で機動演習を行なった

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2018年5月1日14時24分配信
【水中巡洋艦「カレリア」乗組員はバレンツ海で機動演習へ取り組んだ】
戦略用途ロケット水中巡洋艦「カレリア」乗組員は、バレンツ海の北方艦隊沿岸射爆場での機動演習任務へ取り組んだ。
潜水艦乗り(サブマリナー)は、様々な深度、トリムでの潜航、潜望鏡による航行、緊急浮上、水上及び水中位置での移動の他の要素を行なった。
水中で乗組員は、魚雷攻撃及びミサイル打撃からの離脱の演習を実施した。
演習中、戦闘ポストの乗員の整然とした行動がチェックされ、更には一連の規準試験が行なわれた。
「カレリア」が属するプロジェクト667BDRM原子力水中ロケット巡洋艦は、大陸間弾道ミサイル「シネーワ」を装備している。
潜水艦は、大いなる近代化のポテンシャルを有しており、ロシア海軍の潜水艦部隊で好調に稼働している。
同プロジェクト巡洋艦は、プロジェクト955「ボレイ」水中巡洋艦と交代する。
トップ艦「ユーリー・ドルゴルーキー」は、北方艦隊に駐留している。
プロジェクト667BDRM「デリフィン」戦略用途ロケット水中巡洋艦の6番艦K-18は、セヴェロドヴィンスクのセヴマシュ造船所で1986年2月7日に起工され、1989年2月2日に進水しました。
1989年4月17日に原子炉が起動され、6月8日から洋上試験を開始しました。
1989年8月24日には弾道ミサイルの発射試験に成功しました。
1989年10月10日にソ連海軍へ納入され、翌10月11日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にソ連海軍へ就役しました。
1989年10月29日にはオレニヤ基地へ到着し、10月31日には北方艦隊の第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入されました。

1990年9月4日から11月15日に掛けて、初めての戦闘勤務(北極圏の戦略核パトロール)を実施しました。
1991年3月1日から5月16日まで戦闘勤務を実施しました。
1992年6月3日には戦略用途原子力水中巡洋艦へ変更され、9月30日から年末まで戦闘勤務を実施しました。
1993年7月、所属する第13潜水艦師団はオレニヤからヤーゲリナヤ湾(ガジエヴォ)へ移転しました。


1994年7月14日から9月21日まで、戦略用途原子力水中巡洋艦K-117(ブリャンスク)及び原子力大型潜水艦B-414(ダニール・モスコフスキー)と共に北極圏航海を行ないました。
1996年6月7日、カレリア共和国と後援協定を締結し、9月18日にはロシア海軍総司令官の指示により「カレリア」と命名されました。
1996年11月22日には、ロシア連邦首相チェルノムイルジンが「カレリア」を訪れました。
2000年3月27日に2回の弾道ミサイル発射を実施しました。
2000年4月5日から6日まで北方艦隊の演習へ参加し、この時、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンが乗艦しました。
2000年8月10日から12日にも北方艦隊の演習へ参加し、この間に弾道ミサイルを発射しました。
2000年9月1日、第13潜水艦師団は第31潜水艦師団へ改編されました。
9月10日にも弾道ミサイルを発射しました。
2002年には修理が実施されました。
2003年までに「カレリア」は12回の戦闘勤務、26回の戦闘当直を実行し、14回のミサイル発射を行ない、140000海里を航行しました。
2004年2月18日にはプーチン大統領の視察下で演習を行ないましたが、この時、弾道ミサイルの発射に失敗しました。
2004年11月からセヴェロドヴィンスクの艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』で近代化改装が始まりました。
[オーバーホール中のデルタIV型原潜]
2008年11月22日に再進水しました。
[デルタIV型戦略原潜「カレリア」、造船台を出渠]
2009年10月10日から航行試験が始まり、12月末までに完了しました。
[デルタIV型戦略原潜「カレリア」、修理後の航海試験を開始]
[デルタIV型戦略原潜「カレリア」、近代化改装後の航海試験第二段階を終了]
[デルタIV型戦略原潜「カレリア」、近代化改装後の航海試験プログラムを全て完了]
2010年1月13日にガジエヴォ基地へ向かい、1月22日にロシア海軍へ引き渡されました。
[デルタIV級戦略原潜「カレリア」、艦隊に復帰]
近代化改装により、弾道ミサイルはR-29RMU2「シネーワ」へ換装されました。
[ロシア海軍戦略原潜デルタIV型は、「シネーワ」で武装している]
現在は北方艦隊潜水艦部隊の第31潜水艦師団に所属し、ガジエヴォ基地を母港として活動しています。

667BDRMは合計7隻が建造されましたが、この内の6隻は近代化改装を行ない、寿命を延長しています。
[全てのデルタIV級戦略原潜は寿命を35年に延長する]
残る1隻は特務原潜に改装され、2016年12月末に再就役しています。
[改造を終えた特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)はロシア海軍へ引き渡された]
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