ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はキプロスのリマソールを訪れた
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年5月10日15時4分配信
【黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はキプロスへの寄港を完了した】
モスクワ、5月10日、インタファクス-AVN
黒海艦隊のフリゲート「アドミラル・エッセン」はキプロスのリマソール港を去り、ロシア地中海戦隊の一員としての任務遂行を再開する。
『インタファクス-AVN』は黒海艦隊広報サービスより伝えられた。
「現在、同艦はリマソール港を去り、遠海ゾーンのロシア海軍常設連合部隊の一員として、与えられた任務の遂行を継続しています」
広報サービスは伝えた。
艦は5月8日に同港へ寄港した。
「停泊時に乗組員は、艦を訪れたキプロス共和国のロシア連邦大使館員を客として迎え、5月9日の勝利の日には、艦をリマソールの住民及びゲストが訪れました。
ロシア船員は、同市への徒歩観光旅行を行ない、ロシア連邦大使館を答礼訪問しました」
広報サービスは指摘した。
地中海のロシア連邦海軍常設連合部隊の一員であるフリゲート「アドミラル・エッセン」、「アドミラル・グリゴロヴィチ」、更にディーゼル潜水艦は、何度もシリアの過激派へ有翼ミサイル「カリブル」で打撃を与えた。
プロジェクト11356Rフリゲート2番艦「アドミラル・エッセン」は、2011年7月8日に起工され、2014年11月7日に進水し、2016年6月7日に就役しました。
[第2のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはロシア海軍へ就役した]
2016年10月下旬に黒海へ回航され予定でしたが、バルチースク基地でスクリューと推進軸を損傷してしまった為、修理が必要となり、回航は延期されることになりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器を修理する]
「アドミラル・エッセン」は建造元の『ヤンターリ』へ回航され、浮きドックで修理が行なわれました。
修理は2016年12月23日までに完了しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・エッセンは推進器の修理を終えた]
その後はバルト海で修理後の航行試験が行われていたようですが、2017年3月7日には、バルト艦隊の親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」と共に砲撃訓練を行ないました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはバルト海で砲撃訓練を行なった]
2017年4月末、「アドミラル・エッセン」は、本来の配備場所である黒海艦隊基地へ向かいました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンは黒海艦隊基地へ向かった]
2017年5月5日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入った]
その後、「アドミラル・エッセン」は地中海を東へ進み、5月15日には地中海東部に位置するキプロス島南部のリマソール港へ寄港しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはキプロスのリマソールへ寄港した]
2017年5月23日から27日までリビア東部沖で演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の地中海での演習は終わった]
2017年5月31日、潜水艦「クラスノダール」と共にシリア沿岸沖の公海上からシリアのパルミラ(タドムル)のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ、有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンと潜水艦クラスノダールはパルミラのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後も、同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部へ留まりました。
[巡航ミサイル"カリブル"を搭載するロシア海軍黒海艦隊の2隻のフリゲートと1隻の潜水艦は地中海東部に留まる]
6月23日には同型艦「アドミラル・グリゴロヴィチ」、潜水艦「クラスノダール」と共に地中海東部からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と潜水艦1隻はシリアのハマー県のISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
「アドミラル・エッセン」は、2017年7月5日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・エッセンはセヴァストーポリへ到着した]
それから4日後の7月9日にセヴァストーポリを抜錨し、再び地中海東部(シリア沖)へ向かいました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新フリゲート"アドミラル・エッセン"は再びシリア沖へ向かった]
7月30日の「ロシア海軍の日」には、シリアのタルトゥース港で挙行された観艦式へ参加しました。
その後も地中海東部へ留まり、9月4日にシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)施設へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリアのデリゾールのISIL(イラク・レバントのイスラム国)へ巡航ミサイルを発射した]
「アドミラル・エッセン」は9月22日にセヴァストーポリへ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"はシリア沖からセヴァストーポリへ帰投した]
その後は黒海に留まり、2018年2月下旬には警備艦「プイトリーヴイ」(プロジェクト1135M)、「スメトリーヴイ」(プロジェクト61)と共に演習を実施しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年2月19日14時41分配信
フリゲート「アドミラル・エッセン」、警備艦「プイトリーヴイ」と「スメトリーヴイ」は演習を実施する為に黒海へ出た】
2018年3月13日にボスポラス海峡を通過して地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]
3月21日には艦載ヘリコプターの飛行訓練を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・エッセン"は地中海東部で艦載ヘリコプターの飛行訓練を行なった]
その後も地中海東部に留まり続け、2018年4月下旬には演習を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を行なう]
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート2隻と警備艦2隻は地中海東部で演習を続けている]
そして5月8日から10日までキプロス共和国のリマソール(レメソス)港へ寄港しました。

現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(黒海艦隊):2017年12月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「プイトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「アゾフ」(黒海艦隊):2018年5月3日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年5月1日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇「キネリ」(黒海艦隊):2018年3月30日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年1月29日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「イマン」(黒海艦隊):2018年5月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
救助曳船SB-729(黒海艦隊):2018年2月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
救助曳船SB-5(黒海艦隊):2018年5月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
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