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ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は2018年秋に黒海艦隊基地へ到着する

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『タス通信』より
2018年5月13日16時27分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」は第3クオーター(7~9月)に黒海艦隊へ到着する】
タス通信、5月13日

最新のプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、今年(2018年)の第3クオーター(7~9月)に黒海艦隊の恒常駐屯地へ到着する。
ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、黒海艦隊設立235周年に関する祝電において述べた。

「今年の第3クオーターには、もう1隻、最新のプロジェクト11356フリゲートの3隻目となるアドミラル・マカロフの黒海艦隊恒常駐屯地への到着が計画されております。
近い内に、黒海艦隊には、根本的に新しいクラスの艦の補充が実現します」
コロリョーフ
は話した。

彼によると、それは、22160哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」型に属する。
更に黒海艦隊は、高精度兵器を装備するプロジェクト21631小型ロケット艦のシリーズを受け取る。

「段階的な更新は、黒海艦隊の全ての組織で近いうちに実現し、この先も長期に渡ります」
コロリョーフ
は指摘した。

プロジェクト11356フリゲート「アドミラル・マカロフ」(株式会社『北方計画設計局』が開発)は、沿バルト造船工場『ヤンターリ』で2012年2月29日に起工され、2015年9月2日に進水した。

シリーズの艦の最初の2隻~「アドミラル・グリゴロヴィチ」「アドミラル・エッセン」は2016年に納入され、黒海艦隊の戦闘編制へ在籍している。
これらは、有翼ミサイル「カリブル-NK」によるシリア『イスラム国』(ロシア連邦では非合法のテロ組織)の目標への攻撃へ参加した。

プロジェクト11356艦は、単独或いは連合部隊の一員として水上艦及び潜水艦へ対抗し、空中攻撃手段からの攻撃の撃退の為に意図されている。
フリゲートは、ミサイル複合体「カリブル-NK」、高射ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、魚雷及び対潜兵装を装備する。
加えて、各々の艦はヘリコプターを搭載する。
フリゲートの排水量は約4000トン、全長125メートル、速力-30ノット。



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[プロジェクト11356Rフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型) ]

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プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラード『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]

それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]

2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]

2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。
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2016年7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]

工場航行試験は9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]

10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]

10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]

11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]

バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]

12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]

この試験が終わった後、2016年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]

2017年1月16日までにバルト海高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフはバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]

試験後、「アドミラル・マカロフ」は、一旦『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦アドミラル・マカロフは艦対空ミサイル発射試験後にカリーニングラード造船所へ戻った]

2017年4月1日、「アドミラル・マカロフ」『ヤンターリ』造船所からバルチースク基地へ移動しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの洋上試験の最終段階が始まる]

その後、バルト海へ出航して高射ミサイル複合体「シチーリ-1」などの試験を行ない、4月28日にはバルト艦隊の防空演習へ参加しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフはバルト艦隊の防空演習へ参加した]

2017年6月28日から7月2日までサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロン(IMDS-2017)で展示され、7月2日にサンクトペテルブルクを出ました。


7月30日にはサンクトペテルブルク『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。


その後、洋上試験が再開され、9月4日にはバルト海高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"はバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]

「アドミラル・マカロフ」ロシア海軍への引き渡しは何度も延期され、9月末になっても具体的な時期は決まらず、洋上試験は続行されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"のロシア海軍への具体的な引き渡し時期は未だ決まっていない]

11月8日にはバルト艦隊小型ロケット艦「ゲイゼル」「リヴェン」から発射されたミサイル標的高射ミサイル「シチーリ-1」で撃墜しました。
『タス通信』より
2017年11月8日17時30分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はバルト海でミサイル射撃を実施した】

これで「アドミラル・マカロフ」の国家受領試験は終了し、ロシア海軍への引き渡しの準備の為、『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。

2017年12月25日、受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア国防省(ロシア海軍)へ納入されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"はロシア海軍へ納入された]

その2日後の12月27日、ロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)の初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]

今後、「アドミラル・マカロフ」黒海艦隊基地へ回航されることになりますが、セヴァストーポリへの到着は、今年秋以降になるようです。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"の黒海艦隊基地到着は2018年秋以降になる]

「アドミラル・マカロフ」は、昨年に続き、今年も7月29日にサンクトペテルブルクで行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する事になるので、セヴァストーポリへ向けて出航するのは、その後になります。


なお、「アドミラル・マカロフ」の後に建造されたプロジェクト11356Rフリゲート3隻は、2隻がインド海軍へ売却され、1隻はロシア海軍向けとして完成します。
[プロジェクト11356Rフリゲート後期建造艦3隻の内、2隻はインドへ売却され、1隻はロシア海軍の為に完成する]

その後、ロシア海軍向けとして2隻のプロジェクト11356Rフリゲートが2018年以降に追加建造されます。
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