ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの航行試験が始まった
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月19日6時0分配信
【プロジェクト22800小型ロケット艦のトップ「ウラガーン」の第1段階試験が始まった】
新世代艦に属するプロジェクト22800小型ロケット艦「ウラガーン」は、造船工場『ペラ』(サンクトペテルブルク)の艤装岸壁を出て、ラドガ湖水域で工場航行試験の第1段階へ着手した。
試験中に動力装置、通信システム、航法システム、電波工学兵装の特性および機能がチェックされる。
更に試験計画では、標準係留装置を含む艦上設備のチェックが提供される。
ラドガ湖水域への滞在時には、一連の艦内居住保障システム全体の複合点検も実施される。
小型ロケット艦「ウラガーン」には、サンクトペテルブルクの海軍総合訓練センターでの訓練を経た乗組員と『ペラ』社の試験実施チームが乗っている。
試験の全ての段階を完了した後、小型ロケット艦「ウラガーン」は今夏にバルト艦隊への受け入れが計画されている。
プロジェクト22800小型ロケット艦は海洋工学中央設計局『アルマーズ』により開発され、約800トンの排水量を有し、速力は30ノット以上である。
それは、高精度ミサイル兵器と現代的な砲複合体を装備する。
同プロジェクト艦の動力装置はロシア製である。
小型ロケット艦の長所の中には、高機動性、高い航海性能、更には(レーダー)反射の低減を可能にする技術を用いた水上構造物及び船体がある。
艦は、基地から約3000海里離れた海上ゾーンで任務を遂行できる。
『ペラ』社で建造される6隻の小型ロケット艦シリーズは、2021年までの間にバルト艦隊の水上部隊への軍備採用が計画されている。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ウラガーン」は、2016年7月29日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
2017年7月29日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは進水した]
その後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、2018年5月19日にラドガ湖で航行試験を開始しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは2018年5月中旬に航行試験を開始する]

まず最初にラドガ湖で試験を行なった後、バルト海へ移動して海上試験を継続します。
「ウラガーン」のロシア海軍への引き渡しは2018年夏に予定されており、就役後はバルト艦隊へ配備されます。
[プロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
バルト艦隊には、計6隻の「カラクルト」小型ロケット艦が2021年までに配備されます。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに7隻が起工されています。
最初の2隻:「ウラガーン」と「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「ウラガーン」は2017年7月29日、「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
2016年5月10日、クリミア半島のフェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)で「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]
2016年7月29日、『ペラ』造船所で「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]
2016年12月24日、『ペラ』造船所で「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]
2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場で「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]
2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場で「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]
プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
この他、AK-176MA 76mm砲と高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
(ただし、「ウラガーン」と「タイフーン」はAK-630M 30mmガトリング砲を装備)
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]
プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、今後はタタールスタンのゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]
プロジェクト22800は計18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]
この内の6隻は太平洋艦隊向けとして極東の造船所での建造が計画されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]
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