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コルベット「ソーブラジテルヌイ」で火災が発生した

2012年9月2日、バルト海を航行中のコルベット「ソーブラジテルヌイ」で火災が発生しました。
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『中央海軍ポータル(フロートコム)』より。

2012年9月2日配信
【バルト海の緊急事態:「ソーブラジテルヌイ」は火災の結果、航行せずに残留した】

コルベット「ソーブラジテルヌイ」は、機関室で火災が生じた為、バルト海西部へ航行せずに残留した。

『中央海軍ポータル』が得た情報によると、乗員は火災に対処し、各個の機器を消火する為の措置の結果として、水浸しになり、速力を失った。
死亡或いは負傷した人員は居ない。

未確認情報によると、火災の原因は、配電線の短絡に対する乗組員の誤った行動である。
火災は、排煙路で発生した。

乗員は、火災の排除に1時間以上を要した。
『vesti.ru』が報じた所によると、演習指揮官でデンマークの作業グループ指揮官のエーゲ・ビュー・ジェンセン大佐は、「ソーブラジテルヌイ」は、火災の為、9月3日・月曜日から始まる国際海軍演習「ダネックス-2012」に参加できないと表明した。

「ソーブラジテルヌイ」は、株式会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造された。
サンクトペテルブルク市の同工廠造船台で2003年5月20日に起工され、2010年3月31日に進水した。
艦長アレクサンドル・テレポフ2等海佐に率いられる「ソーブラジテルヌイ」乗組員は、2011年初頭に艦へ乗り込んだ。
国家受領試験は2011年7月29日から始まった。海軍への納入は2011年10月14日に行なわれた。
同日、艦への海軍旗初掲揚を祝う式典が開催され、海軍総司令官の指示により、バルチースクに駐留するバルト艦隊水上艦部隊の編制へ加入した。

2012年7月29日の海軍記念日、コルベット「ソーブラジテルヌイ」は、親衛称号を授与され、乗組員は、新たな戦闘旗-親衛海軍旗を手渡された。

「ソーブラジテルヌイ」は、プロジェクト20380・2等多用途近海ゾーン艦の2番艦である。
戦闘編制には、この他にコルベット「ステレグーシチー」が在る。
続く生産艦は、「ボイキー」「ストイーキー」「グレミャーシチー」と名付けられている。

[プロジェクト20380コルベットの簡単な戦術-技術特性]
満載排水量-2100トン
主要寸法:全長-104.6メートル、幅-13メートル、吃水-3.7メートル
最大速力-27ノット
航続距離-速力14ノットで4000海里
自立行動期間-15日
動力装置-ディーゼルエンジンユニットDDA12000(11660馬力)2基、ディーゼル発電機(630kW)4基
兵装:「ウラン」対艦ミサイル発射装置2基-ミサイル8発
高射ミサイル複合体「リドゥート」-ミサイル32発
携帯高射ミサイル複合体「イグラ」-ミサイル8発
A-190 100mm砲装置1基
AK-630M 30mm砲装置2基
対潜防御発射装置「パケート-NK」2基-弾数8発
対水中工作員用擲弾DP-64
対潜ヘリコプターKa-27搭載
このクラスの艦の兵器と接続された固有の電子電波機器、水中音響機器が設置されている。
乗員:98名(士官14名を含む)



2012年9月3日配信
【「ソーブラジテルヌイ」は、まだバルチースクへ戻っていない】

国際海軍演習へ向かう途中に機関室の火災が原因で速力を失ったコルベット「ソーブラジテルヌイ」は、まだバルチースクへ戻っていない。
バルト艦隊の情報提供者は『中央海軍ポータル』に伝えた。

『中央海軍ポータル』の対談者によると、コルベットバルト艦隊主要基地へ戻ってくるだろうが、それは明日(9月4日)より前にはならない。

9月2日、国際演習「ダネックス-2012」へ向かう途中だったコルベットの機関室で火災が発生した。
乗員は火災に対処し、各個の機器を消火する為の措置の結果として、水浸しになり、速力を失った。
死亡或いは負傷した人員は居ない。

未確認情報によると、火災の原因は、配電線の短絡に対する乗組員の誤った行動である。
火災は、排煙路で発生した。

乗員は、火災の排除に1時間以上を要した。


コルベット「ソーブラジテルヌイ」は、昨年(2011年)10月に就役したロシア海軍の最新鋭艦です。
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[ロシア海軍の新型コルベット「ソーブラジテルヌイ」]
[ロシア海軍最新鋭コルベット「ソーブラジテルヌイ」]

記事中に在りますが、2012年7月29日に親衛称号を授与され、親衛コルベット「ソーブラジテルヌイ」となりました。
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「ソーブラジテルヌイ」も参加する筈だった国際演習「ダネックス-2012」は、ロシア、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、フィンランド、アメリカ、カナダなど20ヶ国から艦艇約40隻と航空機及びヘリコプター24機、更には民間商船10隻が参加し、9月3日から12日までバルト海で実施されます。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2012年9月3日01時13分配信
【国際演習「ダネックス-2012」はバルト海で開始される】

『中央海軍ポータル』(フロートコム)は、ロシア及び他国の海軍に関する各メディア報道記事や軍の公式発表を紹介していますが、今回のように、独自取材した記事を掲載する事も有ります。
ちなみに、この「ソーブラジテルヌイ」の火災に関しては、『ロシア通信社ノーボスチ』などは一切報じていません。

要するに、乗員のミスにより「ソーブラジテルヌイ」の機関室(排煙路)で火災が発生し、それを消火する為に放水したので機関室が水浸しになり、航行できなくなったという事でしょう。

就役して日が浅いので、乗員が艦に完全に慣れていなかったのかもしれません。
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