FC2ブログ

プロジェクト21631小型ロケット艦の6番艦ヴイシニー・ヴォロチョークはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された

本日(2018年6月1日)、プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」はロシア連邦海軍へ就役しました。
[ブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは2018年6月1日にロシア海軍へ就役する]

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年6月1日14時20分配信
【ミサイル「カリブル」を搭載する艦はクリミアの海上グループへ増強された-黒海艦隊司令部】
モスクワ、6月1日、インタファクス-AVN

小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は、金曜日に黒海艦隊へ受け入れられた。

「黒海艦隊の艦の受領式典は、本日にセヴァストーポリで開催されました」
『インタファクス-AVN』
が受信したプレスリリースは、こう述べた。

以前、ゼレノドリスク造船所(タタールスタン)では、更に5隻の同様のプロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦が様々な建造段階に在ると伝えられた。
この内の3隻は、黒海艦隊の為である。
同プロジェクトの小型ロケット艦は、シリア『イスラム国』(IS、ロシア連邦では非合法)の目標へ有翼ミサイル「カリブル-NK」により打撃を与えた。

小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」プロジェクト21631「ブヤン-M」の6番艦であり、ゼレノドリスク造船工場で建造された。
2013年8月29日に起工され、2016年8月22日に進水した。
最近まで、ノヴォロシースク(クラスノダール地方)で試験を行なっていた。

現在、3隻のプロジェクト21631小型ロケット艦カスピ小艦隊に在籍している。
更なる2隻~「ゼリョヌイ・ドル」「セルプホフ」は、当初は黒海艦隊に所属していた。
2016年末、これらは艦隊間移動を行ない、バルト艦隊へ増強され、バルチースク(カリーニングラード州)へ駐留している。

合計5隻の小型ロケット艦が、様々な時期にミサイル「カリブル-NK」によるシリアイスラム国の目標の破壊へ関わった。



[プロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦]

プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は2013年8月29日に起工され、2016年8月22日に進水しました。

「ブヤン-M」の1~5番艦はドイツMTU社製ディーゼルエンジンを装備していましたが、ヨーロッパ連合対ロシア制裁により以後の供給が停止した為、6番艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」以降は、最も手っ取り早い代替案として、ドイツ製ディーゼルをライセンス生産した中国製ディーゼルエンジンを装備する事になりました。
[ロシア海軍の為の最新鋭小型ロケット艦ブヤン-Mの6番艦以降は中国製ディーゼルエンジンを装備する]

艤装を完了した「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は、7月下旬から8月初頭に掛けて内陸水路経由でゼレノドリスクからノヴォロシースクへ回航されました。
17-1228a.jpg
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはノヴォロシースクへ回航された]
[ロシア海軍黒海艦隊の為の第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは黒海での航行試験の準備を行なっている]
17-0805a.jpg

9月5日、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」は洋上試験の為に初めて出航しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは黒海で洋上試験を開始した]

9月19日からは、黒海艦隊フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」(2016年3月11日就役)と洋上での合同訓練を開始しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"との合同訓練を行なう]

工場航行試験は2017年10月末に完了し、11月10日から国家受領試験が始まりました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年11月10日17時2分配信
【小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の国家試験が始まった】

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」黒海東部(ノヴォロシースク近辺)で洋上試験を行なっていますが、12月中旬頃から同海域の天候が悪化し、洋上試験は何度も中断を余儀なくされました。
『中央海軍ポータル』(フロートコム)より
2017年12月13日11時59分配信
【小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の試験は天候に妨げられている】

「ヴイシニー・ヴォロチョーク」ロシア海軍への引き渡しは2017年末に予定されていましたが、12月末になっても試験が完了しなかった為、2018年に延期されることになりました。
[第6のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

2018年4月初頭、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の国家受領試験は再開されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは洋上試験を再開した]

建造元の『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』は、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」を2018年4月30日にロシア海軍へ引き渡すつもりでしたが、4月末になっても国家受領試験は終わらず、またも2018年5月末に延期されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは2018年4月30日に就役する]
[ブヤン-M小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークのロシア海軍への引き渡しは2018年5月末に延期された]

2018年5月25日、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークはセヴァストーポリへ到着した]

そして2018年6月1日、正式な就役式典である聖アンドレイ旗初掲揚式典が開催され、黒海艦隊へ編入されました。

ロシア海軍の艦の就役は
1:受領-引渡証書への署名(造船所から海軍への艦の納入)
2:海軍旗の初掲揚式典・各艦隊部隊への編入(艦の正式な海軍への就役)
の2段階で行なわれますが、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」の場合、1は2018年5月25日に実施され、2は6月1日に実施されました。


プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、既に11隻が起工され、この内の6隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスク『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。
18-0223b.jpg
[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]

建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備

建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属

建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備

建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
黒海艦隊へ配備予定

建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2020年就役予定

建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2021年就役予定


プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。
21631-kalibr.jpg
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。
18-0601c.jpg

プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されています。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]

既に、新たな小型ロケット艦・プロジェクト22800「カラクルト」の建造も始まっており、こちらは18隻の建造が計画されています。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]
関連記事
スポンサーサイト