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ロシア海軍北方艦隊の特殊用途原子力潜水艦ポドモスコヴィエ(モスクワ州)は原子力救助潜水艦となる

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『イズベスチヤ』より
2018年6月7日0時1分配信
【水中救急車の援助】

海軍は世界に同じものが無い原子力救助潜水艦を受け取る。

ロシア海軍は、他の水中装置の乗組員を大深度で救助できる潜水艦を軍備採用した。
このような操作は、水面下の氷を含め、最大限の隠密性で行なわれる。
現在、このような水中機器を所有している同じ国は無い。
専門家の意見では、新たなシステムは、海上での救助時間を著しく削減する。

『イズベスチヤ』国防省が話したように、海軍の為に潜水艦「ポドモスコヴィエ」(モスクワ州)が近代化された。
それは特別な上部構造物が設置されており、深海装置AS-40「べステル」が結合する。
現在、新たな救助システムの試験が行なわれている。

原子力潜水艦BS-64「ポドモスコヴィエ」は、当初はプロジェクト667BDRM(NATO呼称-デルタIV)として建造された。
今、それは、特殊用途深海装置を搭載するプロジェクト09787(デルタIVストレッチ)へと改造された。
2016年末、艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』は、艦の近代化作業を完了した。

装置AS-40「べステル」の船体はチタン合金で出来ている。
最大水中排水量は50トン。作業潜航深度720メートル、最大で790メートル。
装置は速力0.5ノットで下降しながらの深海作業が可能である。
蓄電バッテリーは外部に有る。
その出力は、最大深度まで4~5分で潜航する。

「べステル」の乗組員は6名で構成されている。
3名はバチスカーフに直接乗り組み、それを制御する。
残りは、「ポドモスコヴィエ」装置の潜航を支援する。
バチスカーフの制御の正確性を高める為、テレビカメラと特殊コントロールパネルが存在し、高感度ジョイスティックを装備する。

「べステル」ドッキングシステムを装備している。
圧力低下動作の為の特殊室は大きな吸引力を持ち、遭難した潜水艦へドッキングする際の密閉性を確保する。
それは、大深度での「乾燥」と、遭難した潜水艦で困難に耐えている乗組員の充分な避難を可能にする。
これは最も安全性を考慮に入れた救助を可能にする。
バチスカーフは同時に22名を受け入れる事ができる。

現在、潜水艦「ポドモスコヴィエ」は、救助装置の輸送実験を行なっている。
それが成功と認められた場合、特殊建造物と、他の潜水艦は、それを装備できると退役潜水艦乗りのウラジーミル・アシクは考えている。

「このような共生潜水艦と救助装置は、1970年代に考案されました」
専門家は話した。
「各潜水艦は特殊構造を有し、救助装置は不可欠であることが必要条件でした。
このような解決法は、駐留場所から遠いところで行動する潜水艦が理由でした。
事故が起こった場合、救助機器を通常の艦で送り届けるのならば、3昼夜以上は掛かります。
極めて早急に救助装置が必要ならば、海軍基地の近くの飛行場から航空機で送り届けます。
より遠ければ、基地から自動車輸送で運ばれます。
そして、それが潜水艦に据え付けられて事故海域へ到着し、操作が可能になります」


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ソヴィエト連邦は、深海からの潜水艦乗組員の避難の為、救助潜水艦プロジェクト940「レノク」を作成した。
このような装置は全部で2隻建造された:1隻は北方艦隊へ、2隻目は太平洋艦隊へ。
潜水複合体は、300メートルまでの深度で作業できた。
これらは、遭難した潜水艦の引き揚げと曳航が同時に可能であった。
救助要員は、トロール船と衝突後に沈没した潜水艦S-178乗組員の為に一度だけ出動した。
それは1981年10月に発生した。



プロジェクト667BDRM(デルタIV級)戦略用途ロケット水中巡洋艦K-64は1982年12月18日に起工され、1984年3月3日に進水し、1986年12月23日にソ連海軍へ納入されました。

翌1987年2月24日に赤旗北方艦隊第3潜水艦小艦隊・第13潜水艦師団へ編入され、正式に就役しました。

1988年10月に弾道ミサイルの発射訓練を行なった後、同年11月から戦闘勤務(戦略核パトロール)に就きました。

その後、1995年まで戦闘勤務に就いていましたが、1999年からは第2カテゴリー予備役となり、セヴェロドヴィンスク市艦船修理工場「ズヴェズドーチカ」へ回航され、特務原潜(小型原潜母艦)プロジェクト09787への改造工事が始まりました。
これに伴い、K-64BS-64と改称されました。

2002年以降、弾道ミサイル区画が撤去されました。
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2008年に「ポドモスコヴィエ」(モスクワ州)と命名されました。

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その後の動向は明らかにされませんでしたが、改造工事は進められ、2015年8月11日に造船台を出渠し、翌12日に進水しました。
[ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは造船台を出た]
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2016年10月22日、工場航行試験の為にセヴェロドヴィンスクを出航しました。
[ロシア海軍の小型原潜母艦BS-64ポドモスコヴィエは航行試験を開始した]


11月12日に一旦セヴェロドヴィンスクへ戻りました。

その後も航行試験は続けられ、12月23日までに最終試験である国家受領試験が終了しました。
[ロシア海軍北方艦隊の特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)は国家試験を終えた]

2016年12月26日、「ポドモスコヴィエ」ロシア海軍へ引き渡され、ほぼ20年ぶりに現役へ復帰しました。
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[改造を終えた特務原潜ポドモスコヴィエ(モスクワ州)はロシア海軍へ引き渡された]

その後の動向は一切明らかにされていませんが、最近では、深海救助潜水艇(バチスカーフ)AS-40(2016年2月1日就役)の搭載試験を行なってるようです。

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最新鋭のバチスカーフAS-40は、元々は太平洋艦隊へ配備されていたのですが、最近、北方艦隊へ転属したようです。
[ロシア海軍最新鋭バチスカーフAS-40は太平洋艦隊の救助船アラゲズへ受け入れられた]

「ポドモスコヴィエ」は、深海救助潜水艇を搭載する原子力救助潜水艦として運用される事になるようです。


記事中でも触れられていますが、かつてのソヴィエト海軍には、2隻のプロジェクト940「レノク」特殊用途大型潜水艦(インディア級)が在籍しており、2隻のバチスカーフを搭載する救助潜水艦として運用されていました。
(1976年8月11日に就役したBS-486太平洋艦隊、1979年9月1日に就役したBS-257北方艦隊へ配備)

特殊用途大型潜水艦BS-486
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特殊用途大型潜水艦BS-257
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しかし、ソ連邦解体後の財政難で維持できず、2隻とも1990年代に除籍されました。
(BS-486は1995年2月13日、BS-257は1996年7月31日に除籍)
[インディア級救難潜水艦BS-257]

除籍後、ポリャールヌイ第10艦船修理工場に係留されるBS-257(2002年5月)
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それから20年以上を経て、ロシア海軍救助潜水艦が復活する事になるようです。
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