ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖へ行く
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)


『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年6月17日15時11分配信
【カスピ小艦隊の2隻のロケットコルベットは地中海へ入った】
イスタンブール、6月17日、インタファクス
有翼ミサイル「カリブル」を装備するカスピ小艦隊のコルベット「ヴェリキー・ウスチュグ」と「グラード・スヴィヤージスク」は、日曜日に黒海海峡を通過して地中海水域へ入った。
イスタンブールのモニタリングサイトはボスポラス海峡を通過する写真を公表した。
報道によると、小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」と「グラード・スヴィヤージスク」は、おそらくは地中海のロシア海軍の物資-技術サービス供給所が置かれているシリアのタルトゥース港へ向かっている。
双方の艦は、8基の長距離有翼ミサイル「カリブル」を収めた垂直発射装置複合体3R-14UKSKで武装している。
伝えられているように、2015年10月7日、ロシアのシリアでの軍事作戦中、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」と「ヴェリキー・ウスチュグ」、更には小型ロケット艦「ウグリチ」と警備艦「ダゲスタン」は、カスピ海エリアからシリアのISIL(ロシア連邦では非合法のテロリスト組織)の目標へミサイルによる打撃を与えた。
26基の海上配置有翼ミサイル「カリブル」が、約1500km離れた所にある11の地上目標へ発射された。
2015年10月20日、カスピ小艦隊は、シリアのISILの施設へ2度目のミサイル打撃を与えた。
作戦には10月7日と同じ艦が参加した。
4隻の艦は、指向性弾頭を持つ18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射し、7個の目標を撃破した。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
2018年6月17日22時47分配信
ロシア黒海地域情報供給部(セヴァストーポリ市)発表
【カスピ小艦隊の小型ロケット艦はセヴァストーポリから地中海への計画移動を行なう】
カスピ小艦隊の小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」と「グラード・スヴィヤージスク」は、セヴァストーポリから地中海への計画移動を行なう。
現在、艦の乗組員は黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスの通過を完了し、地中海へ入っている。
本日が終わる頃にはロシア艦は遠海ゾーンの海軍常設連合部隊へ加わり、指示された任務の遂行へ着手する計画である。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦の1番艦「グラード・スヴィヤージスク」は、ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で2010年8月27日に起工され、2013年3月9日に進水し、2014年7月27日に就役、カスピ小艦隊へ編入されました。
「ブヤン-M」3番艦「ヴェリキー・ウスチュグ」は2011年8月27日に起工され、2014年5月21日に進水し、2014年12月19日に就役、カスピ小艦隊へ編入されました。
2015年10月7日、カスピ小艦隊の警備艦「ダゲスタン」、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ウグリーチ」、「ヴェリキー・ウスチュグ」は、カスピ海南方からシリアのテロ組織ISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計26基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
この4隻は、2015年11月20日にもカスピ海南方からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ合計18基の有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後は、カスピ海で各種の演習を行なったり、カスピ海沿岸諸国(イランとカザフスタン)を訪問しました。
「グラード・スヴィヤージスク」は、2017年10月12日にカスピ海で有翼ミサイル「カリブル」の対艦型と対地型を発射しています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年10月12日17時33分配信
【「グラード・スヴィヤージスク」は演習で「カリブル」を発射した】
2018年2月には、2隻揃って演習を行なっています。
『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年2月13日9時42分配信
【ロシア連邦海軍のロケット艦はカスピ海での演習中に「敵」艦と飛行装置を破壊した】

2018年6月4日、小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」と「ヴェリキー・ウスチュグ」は、カスピ小艦隊基地マハチカラを出航し、内陸水路経由で黒海への移動を開始しました。
6月13日、クリミア半島の黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはカスピ海から黒海へ移動した]
2隻の小型ロケット艦は、その数日後にセヴァストーポリを出航したらしく、6月17日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
今後、2隻の小型ロケット艦はシリア沖へ行くようです。
現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
フリゲート「アドミラル・エッセン」(黒海艦隊):2018年3月13日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」(黒海艦隊):2018年6月15日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「エクヴァトル」(黒海艦隊):2018年2月6日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
救助曳船「シャフテル」(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋曳船MB-304(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
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