ロシア海軍は7月11、12、18、19、25、26日にシリア沖でミサイル発射演習を行なう
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『タス通信』より
2018年7月6日4時43分配信
【ロシア海軍の戦闘艦はシリア沖でミサイル射撃演習を行なう】
タス通信、7月6日
地中海常設作戦連合部隊を構成するロシア海軍の戦闘艦は、シリア沖でミサイル射撃演習を行なう。
パイロットの為の国際通知機関(NOTAM)は伝えた。
NOTAMは、ロシア連邦海軍の演習実施の為、地中海東部:タルトゥース港の真横のシリア沿岸とキプロス島の間がミサイル発射の為に閉鎖される事を指摘した。
海域は、7月11、12、18、19、25、26日のモスクワ時間10時0分から18時0分まで航空機の飛行の為に閉鎖される。
地中海常設作戦連合部隊には、遂行する任務次第で10隻から20隻の戦闘艦と支援船が加わっている。
特に、6月30日、ミサイル複合体「カリブル-NK」で武装するプロジェクト11356フリゲート「アドミラル・エッセン」は、地中海からセヴァストーポリへ戻った。
6月18日に黒海艦隊広報サービスが発表したように、「カリブル」で武装するプロジェクト21631小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」と「ヴェリキー・ウスチュグ」は、セヴァストーポリから地中海へ向かった。
加えて、最近に戦闘編制へ受け入れられた同型の小型ロケット艦「ヴイシニー・ヴォロチョーク」も、地中海へ行かなければならない。
現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
[ロシア海軍地中海作戦部隊は6月1日から任務を遂行している]
警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「キルディン」(黒海艦隊):2018年6月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
大型海洋給油船「イワン・ブブノフ」(黒海艦隊):2018年6月2日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
海洋曳船MB-304(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
工作船PM-82(バルト艦隊):2018年4月下旬から地中海東部に滞在
この内、今回の記事で触れられているカスピ小艦隊の小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」と「ヴェリキー・ウスチュグ」は、2018年6月初頭にカスピ海から黒海へ移動し、6月17日にはボスポラス海峡を南下して地中海へ入りました。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖へ行く]
6月22日、2隻の小型ロケット艦は地中海東部(シリア沖)で対空戦闘演習を実施しました。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖で対空戦闘演習を実施した]
ロシア海軍は、7月11、12、18、19、25、26日のモスクワ時間10時0分から18時0分まで(日本時間だと16時0分から午前0時まで)にシリアのタルトゥース港とキプロス島の間の海域でミサイル発射演習を行なうとノータム(NOTAM、Notice To Airmen)へ通知しました。
現在、地中海東部に居るロシア海軍の艦が装備する「ミサイル」は、以下の通りです。
対地/対艦ミサイル「カリブル」:小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」
対艦ミサイル「ウラン」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」、「スメトリーヴイ」
高射ミサイル「キンジャール」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
高射ミサイル「ヴォルナ」:警備艦「スメトリーヴイ」
高射ミサイル「ギブカ」:小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」
対潜ミサイル「ヴィドパード」:警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」
従いまして、これらのミサイルの何れかが発射される事になります。
「グラード・スヴィヤージスク」と「ヴェリキー・ウスチュグ」は、2015年10月7日と11月20日にカスピ海南方からシリアのISIL(イラク・レバントのイスラム国)の拠点へ有翼ミサイル「カリブル」を発射しました。
2015年10月7日
[ロシア海軍カスピ小艦隊の4隻の艦はシリアへ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
[ロシア海軍は巡航ミサイルでシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点を攻撃した]
[ロシア連邦軍参謀本部作戦管理総局長はロシア海軍によるシリアのISIL(イラクとレバントのイスラム国)拠点攻撃について語った]
2015年11月20日
[ロシア海軍カスピ小艦隊は再びシリアのISIL(シリアとレバントのイスラム国)拠点へ巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
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