ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2021年~2022年に完了する

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年7月9日11時58分配信
【『統合造船業営団』トップは原子力巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化プラン修正について伝えた】
エカテリンブルク、7月9日、インタファクス-AVN
ロシア軍は重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化プランの変更を提示した。
『インタファクス』は月曜日に『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフより伝えられた。
「作業はスケジュール通りです。
国防省が技術的課題の重大な変更を提示した事を考慮し、私共は、現在、確実な合意、修正の実行を考慮に入れた更なる作業の継続の全体に関する必要な再記載を行なっています。
それは何ら大掛かりなものではないとは言えません」
彼は、ウラル展示会『イノプロム』の控室で話した。
「現在、私共は近代化全体の変更を念頭に置き、私は既に明確な基本契約を持っており、より先には、その作業が行なわれます」
アレクセイ・ラフマノフは、「アドミラル・ナヒーモフ」がロシア連邦海軍へ復帰する時期に関する『インタファクス』の質問に答え、こう話した。
今年2月、アレクセイ・ラフマノフは、「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化は、2021~2022年の完了を予定していると『インタファクス』へ話した。
「一連の試験設計作業の準備が整ってから明確になった解決策の詳細では、2021~2022年になります。
これは、18個の欠片の汽船のようなものです」
この時、アレクセイ・ラフマノフは話した。
2017年12月末、アレクセイ・ラフマノフは「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化の際、非常に素晴らしい兵装になると報道陣へ語った。
「私共は、嫌になるくらいに我々の『パートナー』を驚かせた数々の兵器を、近代化中の巡洋艦へ展開させます。
艦は、完全なまでに武装します」
彼は話した。
以前、「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化の結果、完全に新しい戦術-技術的特性を有する事になり、ロシア海軍水上戦力のポテンシャルを大幅に向上させると伝えられた。
ミサイル複合体及び砲兵装の交換が見込まれている。
「アドミラル・ナヒーモフ」は特に、有翼ミサイル「カリブル」で武装する。
艦は新たな高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」を装備し、その高射弾薬は2倍に増加する。
「アドミラル・ナヒーモフ」はプロジェクト1144「オルラーン」巡洋艦に属する。
海軍の為に、合計で4隻の同クラスの巡洋艦が建造された。
この内、戦闘準備態勢に在るのは1隻~北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」である。
「アドミラル・ナヒーモフ」の復帰後、同型艦である北方艦隊旗艦「ピョートル・ヴェリキー」が修理へと向かう予定である。
プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦「アドミラル・ナヒーモフ」(1989年4月21日就役、旧名「カリーニン」)は、1999年8月にオーバーホールの為、セヴェロドヴィンスクの『セヴマシュ』造船所へ回航されましたが、実際には殆ど作業は行なわれず、岸壁に係留されていました。

近代化改装の為の契約は2013年6月に締結され、以後、近代化改装工事が行なわれています。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の契約が締結された]

2014年10月24日からは「セヴマシュ」の屋外ドック(貯水池)へ入渠しています。

[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフはセヴマシュ造船所の屋外ドックへ入渠した]
近代化改装に当たり、「アドミラル・ナヒーモフ」は兵装やレーダー等を含む古い各種機器を撤去、解体しました。
[重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの古い各種機器の解体・撤去は2015年中に完了する]
既にタービンエンジンの修理も始まっています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフのタービンエンジンの修復が開始された]
2015年8月末までに「アドミラル・ナヒーモフ」の古い各種機器の撤去、解体作業は完了し、続いて艦の清掃や洗浄などが行なわれました。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの機器の解体・撤去作業は完了した]
「アドミラル・ナヒーモフ」の船体の清掃などと並行して行なわれていた船体構造の点検では特に問題点は見つからず、ショットピーニングなどの作業が終わった後、新たな各種機器の設置作業へ取り掛かります。
[近代化改装中のロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは船体構造の点検を終えた]
「アドミラル・ナヒーモフ」へ設置される新たな各種機器(兵装)は既に発注されています。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな兵器調達]
「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装の為、『セヴマシュ』は新たなガントリークレーン「ヴィーチャズィ」を導入しました。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装の為の新たな大型クレーンが導入された]
「アドミラル・ナヒーモフ」は近代化改装により新たな情報管理システムが装備されます。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装により新たな情報管理システムを受け取る]
新型の高射ミサイル砲複合体「パーンツィリ-M」も装備されます。
[ロシア海軍の新型高射複合体パーンツィリ-Mは近代化される重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフに搭載される]
2017年から大型機器の設置が始まりました。

[近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2017年に大型機器の設置を開始する]
兵装や電子機器類の殆ど全てを入れ替える「アドミラル・ナヒーモフ」の近代化改装は、当初は2018年末~2019年前半頃に完了すると伝えられましたが、その後、2020年末、2021年末と延期されており、ロシア海軍が近代化改装案の何らかの変更を提示した為か、最近では2021~2022年に完了予定となっております。
近代化された「アドミラル・ナヒーモフ」は、30~40年に渡り現役に留まります。
[ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは近代化改装を終えた後、30-40年間に渡り現役に留まる]
「アドミラル・ナヒーモフ」に続いて同型艦「ピョートル・ヴェリキー」も近代化改装が行なわれます。
[ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年に始まる]
- 関連記事
-
- 近代化改装中のロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフは2020年に屋外ドックを出る
- ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2022年に完了する
- ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2021年~2022年に完了する
- ロシア海軍北方艦隊の重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキーの近代化改装は2020年に始まる
- ロシア海軍の重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの近代化改装は2021年までの完了が予定されている
スポンサーサイト