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改セヴェロドヴィンスク型原潜カザンは新型機器のみを装備した初の第4世代原潜となる

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『アルムス-タス』より
【プロジェクト885M原子力潜水艦「カザン」は、完全に新しい技術による機器を有するロシア連邦海軍で最初の第4世代潜水艦となるだろう】
モスクワ、9月7日(アルムス-タス)

「セヴマシュ」ロシア海軍の為に建造されている近代化された多用途原子力潜水艦プロジェクト885M(整理名「ヤーセン-M」)トップ艦「カザン」は、国内の軍事造船所には同じものが無い全く新しい技術による機器を有する最初の第4世代原子力潜水艦となるだろう。
防衛産業企業体の情報提供者はイタル-タスに伝えた。

「海軍の編制への加入を準備する第4世代戦略水中ロケット艦ユーリー・ドルゴルーキー及びアレクサンドル・ネフスキー(プロジェクト955、整理名「ボレイ」)への機器の使用率は40パーセントを越えていないのとは異なり、多用途原子力潜水艦カザンは、全てのシステムと機器が完全に新しくなっており、これ以前には、決して何処にも使用されていません。
それは完全に新しいハイテク機器であり、ソヴィエト及びロシアの軍事造船所には、類似するものが有りません」

情報提供者は話した。

「原子力潜水艦カザンの戦術-技術特性は、最もハイテクかつ最も高価なアメリカの多用途原子力潜水艦シーウルフに匹敵し、騒音水準や、その他の幾つかの能力は、それ(シーウルフ)を凌駕しています」
情報提供者は説明し、アメリカは、高価さ故に、これらの潜水艦の建造を停止した事を想起した。

彼は、改良されたプロジェクト885Mについて説明した。
「新たな要素に基ずく電波電子機器及び兵装が使用されており、更には原子力潜水艦の戦闘効率は増大されています」
(超低水準の騒音、最も重要な水中及び水上目標である潜水艦及び水上艦の探知範囲の増大)
「近代化された潜水艦カザン型の建造の為の戦術-技術課題は、高精度機器及び超高速ミサイル兵器の必要性も含まれています」


この他、ロシア「防衛産業」の情報提供者は、「カザン」建造が、契約主務履行者-統合造船業営団及び下請け業者-コンポーネントを提供する協力企業-の不在により、複雑化している事をイタル-タスに伝えた。

「統合造船業営団は、およそ100の相手-主な協力企業-と速やかに契約を結ばなければなりません。
統合造船業営団との交渉中、彼らの利益は減少する一方で、国防省との潜水艦に関する契約による厳しい価格設定を満たす為、自社製品の価格を削減する為の下請け業者を必要とします。
しかし、カザンの大手の部品供給者は、国防省との契約を口実とした価格の削減を望んでいません。
彼らの主張によると、軍当局の価格設定は経済的に正当化されず、彼ら(下請け業者)は(契約に)署名していません。
双方の企業(統合造船業営団と下請け業者)は、この状況から抜け出す方法を見出す必要が有ります」


「昨年11月に開始された統合造船業営団と相手方(下請け業者)の交渉は、現在、困難な過程にあります。
交渉参加者は、1年半もの間、速やかに合意する機会を逃してしまい、統合造船業営団及び国防省によるカザンを含む原子力潜水艦プロジェクト885Mの契約を準備していません」

情報提供者は話した。
(2012年9月7日15時59分配信)


[新世代多用途原潜ヤーセン級(旧ブログ)]
[新世代多用途原潜ヤーセン級]

プロジェクト885M(改セヴェロドヴィンスク型)多用途原潜「カザン」は、2009年7月24日にセヴェロドヴィンスク市「セヴマシュ」で起工されました。
[「セヴェロドヴィンスク」型原潜2番艦「カザン」は2009年7月24日に起工される]
[改セヴェロドヴィンスク型原潜「カザン」起工]

現在、ロシア海軍の為の第4世代原子力潜水艦が2タイプ建造されています。

プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力潜水艦
プロジェクト885「ヤーセン」多用途原子力潜水艦


今回の記事によると、「ボレイ」級「ユーリー・ドルゴルーキー」及び「アレクサンドル・ネフスキー」の場合、第4世代原潜の為の各種新型機器の使用は40パーセント程度に留まっているとの事です。
この2隻は、原子炉を含め、建造が中止された第3世代のプロジェクト971多用途原潜の部品が多数流用されています。

「ヤーセン」級1番艦「セヴェロドヴィンスク」については言及されていませんが、「ヤーセン」級2番艦(改ヤーセン級としては1番艦)「カザン」が、第4世代原潜の為の各種新型機器をフルに装備した初の原潜と書かれているくらいですから、こちらも、第3世代の未成原潜の部品が多数流用されているのでしょう。
おそらくは、原子炉も含めて。


記事の後半は、原潜「カザン」(改ヤーセン級)建造を巡る契約についての揉め事について触れられています。

戦略原潜「ボレイ」級4番艦以降の建造契約は、価格で折り合いが付かず、今年5月28日にようやく署名に漕ぎ着けました。
[ロシア国防省と統合造船業営団は改ボレイ級戦略原潜の供給契約に署名した]


改「ヤーセン」級多用途原潜の建造契約でも、価格面で折り合いが付いていないようです。
今回の記事によると、ロシア造船業の総元締めである「統合造船業営団」と、その下請け企業が、価格面で揉めているようです。
統合造船業営団としては、国防省の要求に沿った価格で原子力潜水艦を建造したいようですが、下請け業者は、国防省が提示する価格には納得していないという事でしょう。
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