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プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年第3四半期にロシア海軍へ引き渡される

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『タス通信』より
2018年7月10日12時55分配信
【ロシア連邦海軍はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」を2018年第3四半期に受領する計画を保持している】
サンクトペテルブルク、7月10日/タス通信

プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は、今年の第3四半期(7-9月)の末までにロシア連邦海軍へ受け入れられる。
海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将は、この情報を報道陣へ確認した。
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「そうですね、第3四半期に受領するという計画の時期は、そのままです」
彼は、質問に答え、こう話した。

以前、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフは、フリゲートは試験の最後の段階を行なっていると述べた。
この他に彼は、フリゲートは近い内に試験を完了し、今夏には発注者へ引き渡すと語った。
その後、工場『北方造船所』の年次報告書では、「アドミラル・ゴルシコフ」は2018年11月にロシア海軍へ引き渡されると記載された。

「アドミラル・ゴルシコフ」プロジェクト22350のトップ艦であり、2006年初頭に起工され、2010年秋に進水した。
2014年11月、艦は最初の試験へと出発した。



[プロジェクト22350フリゲート(「アドミラル・ゴルシコフ」型)]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲートの1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(ソ連邦海軍元帥ゴルシコフ)は、サンクトペテルブルク市『北方造船所』で2006年2月1日に起工され、2010年10月29日に進水しました。


進水後、『北方造船所』の岸壁で艤装工事が進められました。
[艤装中のフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影]
[ロシア海軍最新フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」近影(2013年3月)]

2013年7月末までに艦長オレグ・グセフ1等海佐以下186名の正規乗組員が乗艦しました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」へ正規乗組員全てが乗艦した]

2013年7月31日からは『北方造船所』岸壁で係留試験が開始されました。
[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の係留試験が始まった]

しかし、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載予定のA-192M 130mm単装砲の開発と製造は遅延に遅延を重ね、この為、「アドミラル・ ゴルシコフ」の就役も当初計画より大幅に遅れる事になりました。
[ロシア海軍への新世代フリゲート「アドミラル・ ゴルシコフ」の引き渡しは130mm砲の問題により延期される]

130mm砲は2014年9月に入り、ようやく『北方造船所』へ届けられ、「アドミラル・ゴルシコフ」に搭載されました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の為の130mm砲は完成した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」に130mm砲が搭載された]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始しました。
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は消磁作業を開始した]
[ロシア海軍新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」は航行試験の準備が出来ている]

11月8日、『北方造船所』岸壁を離れ、クロンシュタットへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はサンクトペテルブルクを去った]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・ゴルシコフ"はクロンシュタットへ到着した]

2014年11月18日、クロンシュタットを出航し、工場航行試験を開始しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は工場航行試験を開始した]


「アドミラル・ゴルシコフ」の試験は、就役後の配備先となる北方艦隊海上射爆場、つまりバレンツ海へ移動して実施されるとも言われていましたが、結局はフィンランド湾で実施されることになりました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊で今後の洋上試験を実施する]
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は2015年5月中旬にフィンランド湾で洋上試験を行なう]

2015年5月15日、「アドミラル・ゴルシコフ」サンクトペテルブルクを抜錨し、洋上試験(第2段階)へ向かいました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の為に抜錨した]

その後はバルチースク基地へ移動し、洋上試験を続けていました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

2015年7月26日の「ロシア海軍の日」には、バルチースクの観艦式へ参加しました。

[バルチースクの『海軍の日』記念観艦式にロシア海軍の最新鋭艦5隻が参加する]
[ロシア大統領ウラジーミル・プーチンはロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"を訪れた]

9月3日にバルチースクを出航し、9月7日にクロンシュタットへ到着しました。


9月11日、建造元の『北方造船所』は、「アドミラル・ゴルシコフ」バルト海における洋上試験(第2段階)を完了したと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の第2段階を完了した]

その同じ日、「アドミラル・ゴルシコフ」は午前9時にクロンシュタットを出航し、フィンランド湾で洋上試験を行ない、同日の午後8時に帰港しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はフィンランド湾で昼夜の洋上試験を行なった]


その後、バルチースク基地へ移動した「アドミラル・ゴルシコフ」は、9月22日に白海へ向けて出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海へ向かった]

9月24日にはバルト海を出て北海へ入りました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海を出て北海へ入った]

9月30日、白海沿岸セヴェロドヴィンスク(白海海軍基地)へ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海沿岸のセヴェロドヴィンスクへ到着した]

10月19日、「アドミラル・ゴルシコフ」国家受領試験を実施する為、白海へ出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験の最終段階を実施する為に白海へ出航した]

11月2日、A-192M「アルマート」130mm単装砲の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で130mm砲を発射した]

11月25日、白海有翼ミサイル(カリブル)の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]

2015年12月25日、白海での洋上試験の第1段階は完了しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は白海での洋上試験第1段階を完了した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海方面へ移動し、2016年2月24日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲の対空射撃試験を実施しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で砲撃試験を実施した]

2016年2月末からはロスリャコヴォ村(ムルマンスク近郊)をベースにして海上試験を続けました。
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3月初頭には艦載ヘリコプターKa-27の発着試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はヘリコプターの着艦試験を行なった]

3月23日にはA-192M「アルマート」130mm単装砲による海上砲撃試験が行われました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で海上目標への砲撃試験を行なった]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」は、北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動し、バレンツ海で各種試験が続けられました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"近影(2016年5月末-6月初頭)]

2016年7月末~8月初頭頃には、電子戦闘システム5P-28の試験が実施されました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の電子戦闘システムの試験が実施された]




しかし、高射ミサイル複合体「ポリメント・リドゥート」に問題が発生した為、引き渡しの期日は未定となりました。
[最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"のロシア海軍への引き渡し時期は未だ明確では無い]

「アドミラル・ゴルシコフ」は2016年11月中旬までにバルチースクへ戻り、11月22日にバルチースクを出航しました。
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11月24日にはサンクトペテルブルク『北方造船所』へ到着しました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、2017年に延期されることになりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2017年前半に延期された]

2017年1月21日には『北方造船所』の浮きドックへ入渠しました。
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その後、『北方造船所』岸壁で艦内の全ての機器の点検と整備が行なわれました。
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2017年3月20日にサンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は兵装試験の為に再びバレンツ海へ向かった]

当初はバレンツ海で試験を行なう予定でしたが、結局バルト海で試験が行なわれ、5月8日にサンクトペテルブルクへ戻ってきました。


その後、5月21日午前にサンクトペテルブルクを出航し、バルト艦隊主要基地バルチースクへ向かいました。
『Dambievのブログ』より
2017年5月22日配信
【フリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」は次の段階の試験へと出発した】

6月初頭からバルト海で洋上試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で洋上試験を行なう]
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバルト海で高射ミサイル複合体の発射試験を行なう]

7月1日にはサンクトペテルブルクへ入港しました。


その後、クロンシュタットで7月30日に行なわれる「ロシア海軍の日」観艦式のリハーサルへ何度も参加しました。
[2017年7月30日にクロンシュタットとサンクトペテルブルクで挙行される『ロシア海軍の日』観艦式には約40隻の艦船が参加する]


そして7月30日、クロンシュタットで行なわれた観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。


「アドミラル・ゴルシコフ」は、観艦式の前の7月21日~22日に、艦上攻撃ヘリコプターKa-52K「カトラン」の発着艦試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はクロンシュタット沖で艦上攻撃ヘリコプターKa-52Kカトランの発着艦試験を行なった]

観艦式の後の動向は明らかにされていませんでしたが、9月上旬頃にバルト海沿岸のバルチースク(バルト艦隊基地)からバレンツ海方面の北方艦隊基地セヴェロモルスクへ移動していたようです。
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2017年9月29日、洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"の洋上試験の最終段階がバレンツ海で始まった]

2017年10月8日には早期警戒ヘリコプターKa-31の着艦試験が行なわれました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2017年10月8日19時5分配信
【ヘリコプターKa-31乗員はフリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」への着艦へ取り組んだ】

しかし、洋上試験(おそらくは高射ミサイル複合体「ポリメント-リドゥート」の発射試験)は不成功に終わったらしく、「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される事になりました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフのロシア海軍への引き渡しは2018年に延期される]

「アドミラル・ゴルシコフ」は、サンクトペテルブルクへ戻る途中の2017年12月23日、2基の巡航用ディーゼルエンジン10D49の内の1基が破損しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月13日13時1分配信
【フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」の巡航用ディーゼルは破損した】

この為、破損したディーゼルエンジンサンクトペテルブルク『コロムナ工場』から派遣された技術者により修理される事になりました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年2月15日17時41分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは3月の修理が計画されている】

ディーゼルエンジンの修理は2018年3月中旬に完了しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年3月13日18時56分配信
【情報筋:フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」のディーゼルは復旧した】

2018年4月22日、「アドミラル・ゴルシコフ」は洋上試験を再開する為、サンクトペテルブルクから出航しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は洋上試験を再開した]

4月22日から25日まで修復されたディーゼルエンジンの試験を行なった後、一旦サンクトペテルブルクへ戻り、4月27日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ向かいました。
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5月5日にセヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"は北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着した]

その後、「アドミラル・ゴルシコフ」バレンツ海で各種試験を行ないました。
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「アドミラル・ゴルシコフ」ロシア海軍への引き渡しは、以前には8月末頃と言われていましたが、最近では、11月という話も出ています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年8月末頃にロシア海軍へ引き渡される]
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年11月にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、建造元の『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフ氏(『統合造船業営団』副総裁と兼任)は、「アドミラル・ゴルシコフ」は、早ければ今年の『ロシア海軍の日』(7月の最終日曜日、今年は7月29日)には引き渡せると言っています。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフは2018年7月末~8月初頭にロシア海軍へ引き渡されるかもしれない]
[ロシア造船業界は最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"をロシア海軍へ引き渡す為の準備を整えている]

今回、ロシア海軍副総司令官アレクサンドル・フェドテンコフ中将は、引き渡しの時期を「今年第3四半期(7月~9月)」と言っています。

「アドミラル・ゴルシコフ」は、7月29日にクロンシュタット港で行なわれる『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する為、7月5日にセヴェロモルスク基地を出航しています。
[7月29日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加する北方艦隊の艦はセヴェロモルスク基地を出航した]
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