ロシア海軍太平洋艦隊の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は海上で錬成訓練を行なう

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年7月11日8時25分配信
【太平洋艦隊のコルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は海上での単艦行動へ取り組む】
本日、太平洋艦隊の最新コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」は、錬成任務K-2(海上における単艦での意図された行動)の海上要素への取り組みへ着手した。
朝、太平洋艦隊の水域防護艦連合部隊の基地掃海艇BT-256は、主要基地からの出航の際の掃海を行ない、コルベットの先導を保障した。
ピョートル大帝湾でコルベットの乗組員は、航空グループと連携し、対潜ヘリコプターKa-27の艦上への受け入れを保障した。
その後、ヘリコプターは「ソヴェルシェーンヌイ」の甲板から10回の発着艦を実施した。
戦闘訓練射爆場でコルベットは、空中攻撃手段からの攻撃を撃退する演習を行なう。
本日には、艦隊のロケット艇が演じる仮想敵の艦艇支隊への組織的なミサイル攻撃への取り組みが行なわれる。
その後、コルベットの乗組員は、無防備の泊地へ停泊中の艦の保護及び防衛の為の行動を、より完全なものにする。

[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
ロシア太平洋艦隊向けプロジェクト20380コルベットの1隻目となる「ソヴェルシェーンヌイ」は、2006年6月30日にコムソモリスク・ナ・アムーレのアムール造船工場で起工され、2012年10月にはサンクトペテルブルクで製造された上部構造物が海路でコムソモリスク・ナ・アムーレまで運ばれました。
[新型コルベット「ソヴェルシェンヌイ」の上部構造物はコムソモリスク-ナ-アムーレに到着した]
しかし、「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は大幅に遅延しました。
[ロシア太平洋艦隊の為の2隻の新型コルベットの建造は価格を巡る問題により遅延する]
[ロシア太平洋艦隊の為の新型コルベットの建造は遅延する]
その主な原因は、コルベットの建造価格に関するロシア国防省とアムール造船工場の対立に有ったのですが、2014年4月、国防省は造船所側の要求を受け入れ、建造費用の増額に同意しました。
[ロシア太平洋艦隊向けの新型コルベットの建造費用は130億ルーブルに増額された]
その後、コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」の建造工事は進み、2015年1月~3月には「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員がバルト艦隊のプロジェクト20380コルベット「ソーブラジテルヌイ」で実地訓練を行ないました。
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"乗組員はバルト海での訓練を開始した]
[ロシア海軍太平洋艦隊向けの新型コルベット「ソヴェルシェーンヌイ」乗組員はバルト海での研修を終えた]
2015年5月22日に進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は進水した]

進水した「ソヴェルシェーンヌイ」は、2015年7月末にコムソモリスク・ナ・アムーレから沿海地方のボリショイ・カーメニへ回航されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は2015年7月下旬に沿海地方へ回航される]

ボリショイ・カーメニへ回航後、艤装工事が進められました。

2016年11月初頭から消磁作業が始まりました。
舷側番号は「333」となりました。

2017年1月初頭から係留試験が行われました。
2017年1月30日、「ソヴェルシェーンヌイ」は、航行試験を行なう為、初めて出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を開始した]
3月16日に初めてA-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲の射撃試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は100mm砲の射撃試験を行なった]
その後も日本海で航行試験は続けられました。
6月19日までに、対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
6月20日には100mm単装砲で対艦ミサイル標的を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海での洋上試験中に対艦ミサイルを撃墜した]
6月28日には艦のソナーの試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海でソナーの試験を行なった]
6月30日までに100mm単装砲及び30mmガトリング砲の射撃試験、太平洋艦隊航空隊の航空機を対象にしたレーダーなどの動作点検などが行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で洋上試験を続けている]
7月3日にはヘリコプターの着艦試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は日本海で艦載ヘリコプターの着艦試験を行なった]
「ソヴェルシェーンヌイ」は国家受領試験の海上段階を全て完了し、ボリショイ・カーメニに在る『アムール造船工場』の出張所)で艦の点検と塗装作業が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は洋上試験を完了した]
7月18日にはウラジオストクへ入港し、就役式典会場となる金角湾の第33埠頭へ接岸しました。


2017年7月20日、「ソヴェルシェーンヌイ」はロシア海軍へ納入され、海軍旗初掲揚式典を開催して正式に就役し、太平洋艦隊へ編入されました。
[コムソモリスク・ナ・アムーレで建造された最初の新世代コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
就役したばかりの「ソヴェルシェーンヌイ」は、2017年7月30日の『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
[最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"はウラジオストクで2017年7月30日の『ロシア海軍の日』の観艦式へ参加する]
2017年8月1日から12日までウラジオストクで開催された国際海軍競技会『海洋杯-2017』へ参加し、中国海軍のコルベット「黄石」と「対決」しました。
[国際海軍競技会『海洋杯-2017』でロシア海軍の最新鋭コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"と『対決』する中国海軍のコルベット(軽型護衛艦)はウラジオストクへ来る]
その後も「ソヴェルシェーンヌイ」はウラジオストクに留まり、乗組員の訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の最新コルベット"ソヴェルシェーンヌイ"は錬成訓練を行なう]

基地内に停泊した状態での各種訓練K-1(第1錬成任務)を終えた「ソヴェルシェーンヌイ」は、2018年7月11日にウラジオストク(記事中では「主要基地」としか書かれていない)を出航し、海上で各種訓練を行なうK-2(第2錬成任務)に着手しました。
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