ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦12番艦(最終艦)スタヴロポリは起工された


『タス通信』より
2018年7月12日12時54分配信
【「カリブル」で武装する小型ロケット艦「スタヴロポリ」はタタールスタンで起工された】
タス通信、7月12日
プロジェクト21631小型ロケット艦「スタヴロポリ」は、木曜日に『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で起工された。
ロシア連邦国防省広報サービスは発表した。
「本日、『ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』でプロジェクト21631小型ロケット艦スタヴロポリが起工されました」
当局は話した。
起工式には、ロシア連邦国防次官アレクセイ・クリヴォルチコ、海軍総司令部の代表、更にはタタールスタン共和国行政府の代表が出席した。
「スタヴロポリ」は、同社で起工されたプロジェクト21631小型ロケット艦シリーズの12番艦である。
このような艦は、既に6隻が海軍に在籍している。
同プロジェクト艦は、海上および沿岸目標への攻撃の為に意図されているミサイル複合体「カリブル」、対空防衛複合体「パーンツィリ-M」、砲兵装で武装している。
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦は、これまでに11隻が起工され、この内の6隻がロシア海軍へ引き渡されています。
全てロシア内陸部ゼレノドリスクの『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』で建造されています。

[小型ロケット艦プロジェクト21631「ブヤン-M」]
建造番号631「グラード・スヴィヤージスク」Град Свияжск
2010年8月27日起工/2013年3月9日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号632「ウグリーチ」Углич
2011年7月22日起工/2013年4月10日進水/2014年7月27日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号633「ヴェリキー・ウスチュグ」Великий Устюг
2011年8月27日起工/2014年5月21日進水/2014年11月18日納入/2014年12月19日就役
カスピ小艦隊へ配備
建造番号634「ゼリョヌイ・ドル」Зелёный Дол
2012年8月29日起工/2015年4月2日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号635「セルプホフ」Серпухов
2013年1月25日起工/2015年4月3日進水/2015年12月12日就役
黒海艦隊へ配備/2016年10月にバルト艦隊へ転属
建造番号636「ヴイシニー・ヴォロチョーク」Вышний Волочек
2013年8月29日起工/2016年8月22日進水/2018年5月25日納入/2018年6月1日就役
黒海艦隊へ配備
建造番号637「オレホヴォ・ズエヴォ」Орехово-Зуево
2014年5月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号638「イングシェチア」Ингушетия
2014年8月29日起工/2019年就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号639「グライヴォロン」Грайворон
2015年4月10日起工/2020年就役予定
黒海艦隊へ配備予定
建造番号640「グラード」Град
2017年4月24日起工/2021年就役予定
建造番号641「ナロ・フォミンスク」Наро-Фоминск
2018年2月23日起工/2022年就役予定
そして2018年7月12日、「ブヤン-M」12番艦であり、最終艦となる「スタヴロポリ」が起工されました。
ロシア海軍への引き渡しは、2023年に予定されています。
プロジェクト21631は12番艦までの建造が計画されており、この内の10~12番艦の建造契約は2016年9月に締結されました。
[ロシア海軍の為のブヤン-M小型ロケット艦3隻(10-12番艦)の建造契約が締結された]
プロジェクト21631の主要兵装は、有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
「カリブル」には、対艦攻撃型(最大射程375km)と対地攻撃型(最大射程2500km)が有ります。

[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
[ロシア海軍はシリアのテロ組織へ100発の巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
従来の小型ロケット艦は対艦攻撃のみに特化していましたが、「ブヤン-M」は対地攻撃用の有翼ミサイルを搭載する事により、地上への戦力投射にも使用できるようになりました。

「ブヤン-M」の対空兵装は、「ギブカ」と「ドゥエト」です。
近接高射ミサイル「ギブカ」

30mm2連装ガトリング砲「ドゥエト」

しかし、少なくとも12番艦「スタヴロポリ」には、これらに代わり、新型の高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」が装備されるようです。



[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]
今後、「ブヤン-M」は電子機器や対空兵装の近代化が計画されています。
[ロシア海軍のプロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦は電子機器と対空兵器を更新する近代化が計画されている]
更に、新たな小型ロケット艦・プロジェクト22800「カラクルト」の建造も始まっており、こちらは18隻の建造が計画されています。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]
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