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原子力巡洋艦ピョートル・ヴェリキーは北極圏へ行く

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『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年9月12日12時12分配信
【重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は北極圏への遠距離航海を開始した】

本日(9月12日)、北方艦隊重原子力ロケット巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」セヴェロモルスクを去り、白海及びカラ海へ進路を取った。

ウラジスラフ・マラホフスキー1等海佐が指揮する重原子力ロケット巡洋艦の乗組員は、北極圏エリアへの遠距離航海を遂行する。
北海航路ゾーンにおいて同艦は、戦闘訓練計画に基づく一連の戦闘訓練任務を実施する。

「ピョートル・ヴェリキー」の航海は、世界の大洋エリアにおけるロシア海軍の艦船の常時滞在を復活させる我が国(ロシア)の海洋ドクトリンの枠組みにおいて実施される。

「ピョートル・ヴェリキー」は、重原子力ロケット巡洋艦プロジェクト1144「オルラーン」シリーズの中で、唯一(ロシア海軍の)編制に在る。
それは1986年8月25日にバルト造船工場で起工された。
進水したのは1989年4月25日である。
1996年、巡洋艦は航海試験及び艦隊間移動の為、バルチースクから北方艦隊主要基地セヴェロモルスクへ回航された。
1998年4月18日、艦はロシア海軍の象徴であるアンドレイ旗を掲げた。

「ピョートル・ヴェリキー」は、2000年、2002年、2003年に、北方艦隊最優秀艦と認められた。
1999年、2000年、2004年には、ミサイル射撃で海軍総司令官から表彰を受けた。
巡洋艦は2003年、2005年、2008-2009年、2010年に遠距離航海任務を遂行した。
1999年、2000年、2003年、2004年、2010年には、ロシア連邦大統領の旗の下で演習に参加した。

2008-2009年、「ピョートル・ヴェリキー」は遠距離航海を実施し、ほぼ6ヵ月間海上に在った。
これは、現代のロシア海軍の水上艦では最高記録である。
海上に居る間に巡洋艦は3つの大洋を航行し、2度に渡り大西洋横断航海を行ない、地中海紅海アラビア海カリブ海、その他の海洋を航行した。


というわけで、今回のロシア西方軍管区発表によると、「ピョートル・ヴェリキー」北極圏へ行くようです。
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記事中にあるように、「ピョートル・ヴェリキー」は、これまでにも何度か遠距離航海を行ない、2010年には極東へ来た事も有りましたが、北極圏へ行くのは、今回が初めてです。

今年1月、ロシア西方軍管区広報部は、「ピョートル・ヴェリキー」が2012年に遠距離航海を計画していると発表しました。
[原子力巡洋艦「ピョートル・ヴェリキー」は2012年に遠距離航海を行なう]
それは、今回の北極圏行きの事だったようです。

5月初頭から6月下旬までロスリャコヴォの大型浮きドックでオーバーホールが行なわれました。
[重原子力ロケット巡洋艦ピョートル・ヴェリキー、浮きドックから出渠(2012年6月23日)]
これも、今回の北極圏行きの為の準備だったのでしょう。
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