ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82は地中海東部へ向かっている
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『インタファクス-軍事ニュース出張所(AVN)』より
2018年7月25日12時22分配信
【シリアのロシア海軍駐留所タルトゥースで次の水上修理所のローテーションが来る-情報筋】
モスクワ、7月25日、インタファクス-AVN
近い内にバルト艦隊の水上修理所PM-82は地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊へ加わり、シリアのタルトゥースへ駐留する。
水曜日に『インタファクス』は消息筋より伝えられた。
「今日、PM-82は曳船MB-119を伴い、ラマンシュ海峡を進んでいます。
ロシア船にはベルギー海軍の哨戒艦が同行しています」
対談者は明らかにした。
現在、ロシア海軍の駐留所タルトゥースでは、2018年3月に到着した黒海艦隊のPM-138が当直に就いている。
タルトゥースの水上修理所のローテーションは、半年ごとに行なわれる。
PM-82は2017年にタルトゥースで戦闘勤務に就き、11月13日にカリーニングラードへ戻った。
現在、地中海のロシア海軍常設作戦連合部隊には、カスピ小艦隊の2隻の小型ロケット艦と黒海艦隊の2隻の潜水艦が在り、これらは全て有翼ミサイル「カリブル」を搭載する。
ロシア連邦国防省が伝えたように、潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」と「コルピノ」は、地中海で当直に就いた際、シリアの『イスラム国』(ロシア連邦では非合法)の目標へ、4回のミサイル攻撃を加えた:2017年9月14日、9月22日、10月5日、11月3日。
この間、少なくとも29基の有翼ミサイル「カリブル」が発射された。
この数年間、黒海艦隊の水上修理所(工作船)PM-56とPM-138は交代で地中海東部へ派遣され、半年程度のローテーションでシリアのタルトゥースへ駐留し、同海域で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスを行なっていました。

工作船PM-56

工作船PM-138

タルトゥースのロシア海軍物資・技術サービス供給所

プロジェクト304水上修理所(工作船)PM-82は、1977年12月22日にポーランドの『アドルフ・ワルスキー記念シュチェチン造船所』で起工され、1978年5月13日に進水し、同年9月30日にソ連海軍へ引き渡されました。
就役後、赤旗2度受賞バルト艦隊へ編入されました。
2014年からバルチースクの「第33艦船修理工場」で近代化改装が行なわれ、2016年秋に復帰しました。



PM-82は、2017年6月中旬にシリアへ派遣され、地中海東部で行動するロシア海軍艦船の修理やメンテナンスに従事しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリア沖に到着した]
その後、2017年10月下旬には黒海艦隊の工作船PM-56と交代して地中海東部を去り、11月13日に母港バルチースクへ帰投しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア西方軍管区(バルト艦隊)広報サービス発表
2017年11月13日17時11分配信
【バルト艦隊の水上修理所(工作船)は地中海からバルチースクへ戻った】
そして2018年7月、PM-82は再びシリアへ派遣される事になりました。
現在、シリアには黒海艦隊の工作船PM-138が派遣されています。
[ロシア海軍黒海艦隊の工作船PM-138はシリアへ派遣される]
現在、地中海東部には、以下のロシア海軍艦船が滞在しています。
これらの艦船は、ロシア海軍地中海作戦連合部隊(2013年6月1日創設)の指揮下で行動しています。
警備艦「スメトリーヴイ」(黒海艦隊):2018年4月21日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
潜水艦「コルピノ」(黒海艦隊):2017年9月初頭から地中海東部に滞在
小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
小型ロケット艦「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊):2018年6月17日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
海洋掃海艦「トゥルビニスト」(黒海艦隊):2018年5月12日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型偵察艦「キルディン」(黒海艦隊):2018年6月9日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
対水中工作艇P-433(黒海艦隊):2018年5月23日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
中型海洋給油船「レナ」(バルト艦隊):2018年5月初頭から地中海東部に滞在
工作船PM-138(黒海艦隊):2018年3月8日にボスポラス海峡を南下、地中海入り
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