遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはペトロパヴロフスク・カムチャツキーを訪れた

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア海軍情報供給グループ発表
2018年8月17日0時2分配信
【ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」は初めてペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの寄港を行なった】
ユニークな遠距離航海の枠組みで、ロシア海軍の練習艦「ペレコプ」は初めてペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの寄港を行なった。
艦内には、150名以上のS.O.マカロフ記念太平洋艦隊海軍兵学校生徒、60名のナヒーモフ海軍学校ウラジオストク分校の生徒、更には沿海地方の全連邦軍事スポーツ少年団員が居る。
航海指揮官は、S.O.マカロフ記念太平洋艦隊海軍兵学校の校長オレグ・ジュラヴリェフ少将である。
艦のペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの寄港は、8月23日まで続き、その後、練習艦「ペレコプ」は遠距離航海を続け、艦内の生徒は、初めて北海航路へ行く。
艦は9月12日に北方艦隊主要基地セヴェロモルスク市への到着が計画されており、海洋実習を行なう生徒は交代する。
セヴェロモルスク~セヴァストーポリへのルートでは、練習艦「ペレコプ」の艦内で約300名の海軍総合技術大学校(プーシキン市)及びバルト海軍大学校(カリーニングラード市)の生徒が実習を行なう。
練習艦「ペレコプ」の航海は、ロシア海軍総司令部により組織されており、海軍教育機関の生徒の高い効率での海洋実習任務の遂行へ指向されている。
特別な航海の特徴は、生徒が様々な緯度の世界の大洋の航海上の特徴を考慮した特別な実地技量を得る機会にある。
練習艦「ペレコプ」は8月9日にウラジオストクを出航し、8月12日から14日までコルサコフ港への寄港を行なった。
海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、練習艦「ペレコプ」の航海の全段階のルート:セヴァストーポリ~ウラジオストク~ペトロパヴロフスク・カムチャツキー~セヴェロモルスク~セヴァストーポリと、その後~の航海の結果の全面的な分析という課題を海軍の軍事訓練研究センター幹部へ与えた。
この分析結果は、海軍研修施設の中での組織的な生徒の海上実習作業の考慮の為に影響する。
海軍総司令官は更に、練習艦「ペレコプ」のペトロパヴロフスク・カムチャツキーへの停泊期間中の全ステップにおける北極圏航海の為の艦の電波工学兵装、居住保障システム、標準設備の綿密な準備を幹部へ命じた。
練習艦「ペレコプ」の遠距離航海段階は、黒海艦隊と太平洋艦隊の海軍教育機関の生徒の海上実習を行なう目的で4月1日に始まり、その枠組みで、地理学上の観点から練習航海史上初めて練習艦「ペレコプ」はセヴァストーポリ~ウラジオストク~北海航路~セヴェロモルスク~セヴァストーポリへの移動を行なう。

プロジェクト877練習艦の2番艦「ペレコプ」は、ポーランドのグダニスク造船所で1976年4月24日に起工され、1976年12月11日に進水し、1977年9月30日にソ連海軍へ就役しました。
現在はバルト艦隊に所属し、クロンシュタット港に駐留しています。
「ペレコプ」(310)は、2013年8月から2016年11月までブルガリアのヴァルナの艦船修理工場で大規模なオーバーホールを行ないました。
(ソヴィエト連邦時代のブルガリアの債務返還の一環として)
復帰後、2017年には地中海、黒海(セヴァストーポリ)までの遠洋実習航海を行ない、同年8月にギリシャのピレウス、9月にはポルトガルのリスボンを訪れました。
今年の「ペレコプ」の遠洋実習航海は、これまでの地中海や黒海(セヴァストーポリ)だけではなく、極東方面(ウラジオストク)、更には北極海まで行く事になります。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは北極海及び極東への遠洋実習航海を準備する]

2018年3月1日、「ペレコプ」はサンクトペテルブルク海軍兵学校の生徒を乗せてクロンシュタット港を抜錨し、遠洋実習航海へと出発しました。
[ロシア海軍の練習艦ペレコプは士官候補生の遠洋実習航海へ出発した]
3月5日には北海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは北海へ入った]
「ペレコプ」はヨーロッパ大陸沿いに南下し、3月9日にはラ・マンシュ海峡(英仏海峡)を通過しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは英仏海峡を通過した]
その後、更にヨーロッパ大陸に沿って南下し、3月12日にはジブラルタル海峡を通過して地中海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプは地中海へ入った]

「ペレコプ」は地中海を東進して3月17日にはボスポラス海峡を北上し、黒海へ入り、その後、セヴァストーポリへ入港しました。
ここでクロンシュタット港から乗っていた生徒は艦を降り、新たにサンクトペテルブルク海軍兵学校から200名以上の生徒が3月26日にセヴァストーポリへ到着しました。
[ロシア海軍兵学校の生徒はセヴァストーポリからウラジオストクまでの遠洋実習航海へ参加する]
4月1日、「ペレコプ」はセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはセヴァストーポリを抜錨し、ウラジオストクへ向かった]
翌4月2日にはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはボスポラス海峡とダーダネルス海峡を通過してエーゲ海へ入る]

4月7日にスエズ運河を通過して紅海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスエズ運河を通過して紅海へ入った]

4月11日には海賊出没海域であるアデン湾へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアデン湾へ入った]
4月12日にはアデン湾を抜けてアラビア海へ入りました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはアラビア海へ入った]
「ペレコプ」は、2018年4月18日から22日までスリランカのコロンボ港を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを訪れる]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボへ入港した]
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはスリランカのコロンボを去り、インドネシアのジャカルタへ向かった]
4月29日から5月1日までインドネシアのタンジュンプリオク港(ジャカルタ)を訪問しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはインドネシアのタンジュンプリオク港へ到着した]
その後、5月4日から9日までインドネシア近海で実施された多国籍海軍演習『KOMODO-2018』へ参加しました。
【多国籍海軍演習『KOMODO-2018』公式サイト】

演習が終わった後、「ペレコプ」はパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ向かいました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーへ行く]
5月16日、「ペレコプ」はポートモレスビーへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはパプアニューギニアの首都ポートモレスビーを訪れた]
5月19日にポートモレスビーを出航した後の動向は公表されていませんが、おそらくは中部太平洋を北上してウラジオストクへ向かったようです。

6月3日、「ペレコプ」はウラジオストクへ入港しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクへ入港した]
無論、「ペレコプ」にとっては、就役後初のウラジオストク寄港となります。
その後も「ペレコプ」はウラジオストクへ滞在し、7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクで行なわれた太平洋艦隊の観艦式へ参加しました。
[練習艦ペレコプは7月29日の『ロシア海軍の日』にウラジオストクの観艦式へ参加する]
8月9日、「ペレコプ」はウラジオストクを出航しました。
[遠洋実習航海中のロシア海軍の練習艦ペレコプはウラジオストクを抜錨して北極海へ向かった]
8月12日から14日までサハリン南部のコルサコフへ寄港した後、8月17日にカムチャツカ半島のペトロパヴロフスク・カムチャツキーへ到着しました。
(つまり、8月11日頃に宗谷海峡を通過)
「ペレコプ」は8月23日までペトロパヴロフスク・カムチャツキーに滞在し、その後、北極海へ向かいます。
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