ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年8月25日14時30分配信
【黒海艦隊の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は地中海の海軍常設連合部隊へ補充された】
黒海艦隊の海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、地中海のロシア海軍常設連合部隊へ補充された。
計画ローテーションに基づき、「ワレンチン・ピクリ」は、2018年5月から任務を遂行している海洋掃海艦「トゥルビニスト」と交代する。
現在、艦はセヴァストーポリから地中海への計画移動を行なっており、黒海海峡・ボスポラス及びダーダネルスを通過している。
対機雷艦の乗組員にとって、これは、今年最初の遠海ゾーン航海である。
【海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」】
プロジェクト266ME海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は、元々はインド海軍向けとして1990年にレニングラードの『中部ネヴァ川造船工場』で起工されましたが、その後、インドが発注をキャンセルした為にロシア海軍へ引き取られる事になり、2000年5月30日に進水し、2002年1月20日に海軍旗初掲揚式典を開催し、正式にロシア海軍へ就役しました。
2002年6月~7月、「ワレンチン・ピクリ」はノヴォロシースクへ回航され、黒海艦隊へ編入されました。
就役以来、一度も黒海から出た事のない「ワレンチン・ピクリ」でしたが、2016年5月12日-13日頃にノヴォロシースクを出航し、5月14日にボスポラス海峡を南下しました。

2016年5月17日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリはシリア沖に到着した]
「ワレンチン・ピクリ」は、2016年8月17日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。
それから7ヶ月ほど経過した2017年3月24日、「ワレンチン・ピクリ」はボスポラス海峡を南下して地中海へ入り、3月27日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは再び地中海東部(シリア沖)へ派遣された]
「ワレンチン・ピクリ」は、2017年8月7日にボスポラス海峡を北上し、その後ノヴォロシースクへ帰港しました。
それから1年を経て、「ワレンチン・ピクリ」は三度シリア沖へ派遣される事になりました。
「ワレンチン・ピクリ」は、2018年5月中旬からシリア沖へ派遣されていた海洋掃海艦「トゥルビニスト」と交代します。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦トゥルビニストは地中海東部(シリア沖)で演習を行なった]
ロシア海軍は、交代で掃海艦1隻を常にシリア沖へ展開させています。
[ロシア海軍黒海艦隊の掃海艦はシリア沖で活動する]
「ワレンチン・ピクリ」と同じ8月25日には、フリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」と「アドミラル・エッセン」もボスポラス海峡を南下しています。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]
その前日の8月24日には、警備艦「プイトリーヴイ」、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「オルスク」がボスポラス、ダーダネルス海峡を南下して地中海へ入っています。
(大型揚陸艦2隻はシリアへの貨物輸送任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」)
北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と大型対潜艦「セヴェロモルスク」も地中海東部へ向かっています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]
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