ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は2018年9月1日から8日まで地中海で演習を行なう
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年8月30日12時34分配信
【(ロシア)国防省は地中海の大規模演習について公表した】
モスクワ、8月30日-ロシア通信社ノーボスチ
ロシア海軍及び航空宇宙軍のグループの大規模演習は地中海で9月1日から8日まで実施される。
国防省は発表した。
声明によると、演習は海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将の統制下でロシア軍の訓練計画に沿って実施される。
演習には、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊、カスピ小艦隊の艦、遠距離航空隊、軍事輸送航空隊、海軍航空隊の航空機が参加する事は注目される。
「海上航行及び空中飛行の安全保障の為、国際法規に沿って、演習実施海域は、船舶航行及び飛行の為に危険である事を事前に公表しました」
当局は強調した。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年8月30日12時41分配信
【(ロシア)国防省は地中海演習の詳細について話した】
モスクワ、8月30日-ロシア通信社ノーボスチ
地中海での海軍及び航空宇宙軍の演習には、ロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」率いる25隻以上の艦船と、Tu-160を含む30機の航空機が参加する。
ロシア連邦国防省は発表した。
「計画により展開するグループは、ロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフ率いる25隻以上の艦と支援船で構成されます。
国際空域で、戦略ロケット機Tu-160、海軍航空隊の対潜航空機Tu-142MK及びIl-38、戦闘機Su-33と航空機Su-30SMを含む約30機の航空機が演習任務へ取り組みます」
声明では、こう述べられた。
演習計画下で地中海グループは、対空及び対水中工作防衛、更には対機雷保障の複合任務へ取り組む事が指摘された。
現在、ロシア海軍は地中海東部(シリア沖)に展開する艦船を増強しています。
[ロシア海軍は地中海東部(シリア沖)の戦力を増強している]
有翼ミサイル「カリブル」(対地/対艦)を搭載するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」と「アドミラル・エッセン」は、2018年8月25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]
同じく「カリブル」を搭載するフリゲート「アドミラル・マカロフ」も、地中海東部へ向かっています(8月21日に英仏海峡を通過)。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]
この他、地中海東部には、「カリブル」を搭載する小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊)、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(黒海艦隊)が滞在しています。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖で対空戦闘演習を実施した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは地中海東部へ向かった]
同様に「カリブル」を搭載する潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」は、2017年9月初頭から地中海東部に滞在しています。
[地中海東部に滞在しているロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海沿岸のロシア友好国で修理を行なうかもしれない]
8月24日には、警備艦「プイトリーヴイ」、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「オルスク」がボスポラス、ダーダネルス海峡を南下して地中海へ入っています。
(大型揚陸艦2隻はシリアへの貨物輸送任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」)
更に北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と大型対潜艦「セヴェロモルスク」も地中海東部へ向かっています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は8月25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった]
バルト艦隊の工作船PM-82は、8月中旬にシリアへ到着しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアのタルトゥースへ到着した]
偵察艦「キルディン」は、6月中旬から地中海で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦キルディンはシリア沖へ行く]
そしてロシア海軍は9月1日から8日まで地中海で演習を行なうと発表しました。
参加する艦船は25隻以上になるとの事ですから、上記の艦以外にも地中海に展開する艦船が居るようです。
この他、ロシア航空宇宙軍の遠距離航空隊所属の戦略爆撃機Tu-160、海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142MK及びIl-38、艦上戦闘機Su-33と多用途複座戦闘機Su-30SMも演習へ参加します。
Tu-160やTu-142MK、Il-38はロシア本土から飛来する事になるでしょうが、Su-33とSu-30SMは、おそらくはシリアのフマイミーン飛行場へ進出し、ここから演習へ参加する事になるでしょう。
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