2018年9月1日から8日まで地中海で実施されるロシア海軍とロシア航空宇宙軍の演習には26隻の艦船と34機の航空機が参加する
- カテゴリ:地中海情勢(2018年)
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年8月31日5時55分配信
【地中海でロシア海軍と航空宇宙軍の集団演習が実施される】
9月1日から8日まで、ロシア現代史上初の海軍と航空宇宙軍の集団演習が地中海で実施される。
ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は表明した。
活動には、北方艦隊、バルト艦隊、黒海艦隊、カスピ小艦隊、更には航空宇宙軍の遠距離航空隊の航空機が参加する。
演習統制部は海軍総司令部に率いられる。
この目的の為、自動管理システム及び最新の通信装置を装備する海軍総司令部管理センターが使用される。
演習に関わる北方艦隊とバルト艦隊の艦は、4500海里上の艦隊間移動を行なった。
カスピ小艦隊の艦は、カスピ海からヴォルガ・ドン運河及び黒海海峡の移動を行なった。
バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、対海賊活動任務を遂行した紅海から演習実施海域へ到着した。
活動には、潜水艦2隻を含む合計26隻のロシア海軍の戦闘艦及び船、更には34機の飛行装置が参加する。
集団の旗艦は北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」となる。
演習の枠組みで、戦略ロケット機Tu-160、対潜航空機Tu-142及びIL-38、更には海軍航空隊の戦闘機Su-33と航空機Su-30SMがフライトを行なう。
活動中、対潜戦闘及び対空防衛、海上交通線の防護の任務、対海賊活動及び遭難した船への援助の問題へ取り組み、更にはミサイル及び砲の実地射撃が行なわれる。
国際法規の規準は全て無条件で履行され、更には海上航行及び空中飛行の安全保障の為、演習実施海域は、船舶航行及び飛行の為に危険である事が前もって公表された。
演習完了後、その集団の参加者は、恒久駐留所へ戻る。
現在、ロシア海軍は地中海東部(シリア沖)に展開する艦船を増強しています。
[ロシア海軍は地中海東部(シリア沖)の戦力を増強している]
有翼ミサイル「カリブル」(対地/対艦)を搭載するフリゲート「アドミラル・グリゴロヴィチ」と「アドミラル・エッセン」は、2018年8月25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊のフリゲート"アドミラル・グリゴロヴィチ"と"アドミラル・エッセン"は地中海東部(シリア沖)へ向かった]
同じく「カリブル」を搭載するフリゲート「アドミラル・マカロフ」も、地中海東部へ向かっています(8月21日に英仏海峡を通過)。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]
この他、地中海東部には、「カリブル」を搭載する小型ロケット艦「グラード・スヴィヤージスク」、「ヴェリキー・ウスチュグ」(カスピ小艦隊)、「ヴイシニー・ヴォロチョーク」(黒海艦隊)が滞在しています。
[ロシア海軍のブヤン-M小型ロケット艦グラード・スヴィヤージスクとヴェリキー・ウスチュグはシリア沖で対空戦闘演習を実施した]
[ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦ヴイシニー・ヴォロチョークは地中海東部へ向かった]
同様に「カリブル」を搭載する潜水艦「ヴェリキー・ノヴゴロド」、「コルピノ」は、2017年9月初頭から地中海東部に滞在しています。
[地中海東部に滞在しているロシア海軍黒海艦隊の潜水艦ヴェリキー・ノヴゴロドとコルピノは地中海沿岸のロシア友好国で修理を行なうかもしれない]
8月24日には、警備艦「プイトリーヴイ」、大型揚陸艦「ニコライ・フィリチェンコフ」、「オルスク」がボスポラス、ダーダネルス海峡を南下して地中海へ入っています。
(大型揚陸艦2隻はシリアへの貨物輸送任務、いわゆる「シリア・エクスプレス」)
更に北方艦隊のロケット巡洋艦「マルシャル・ウスチーノフ」と大型対潜艦「セヴェロモルスク」も地中海東部へ向かっています。
[ロシア海軍北方艦隊のロケット巡洋艦マルシャル・ウスチーノフと大型対潜艦セヴェロモルスクは地中海中部で演習を行なった]
海洋掃海艦「ワレンチン・ピクリ」は8月25日に地中海へ入りました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ワレンチン・ピクリは地中海東部(シリア沖)へ向かった]
バルト艦隊の工作船PM-82は、8月中旬にシリアへ到着しています。
[ロシア海軍バルト艦隊の工作船PM-82はシリアのタルトゥースへ到着した]
偵察艦「キルディン」は、6月中旬から地中海で行動しています。
[ロシア海軍黒海艦隊の偵察艦キルディンはシリア沖へ行く]
バルト艦隊の警備艦「ヤロスラフ・ムードルイ」は、7月末から8月中旬までアデン湾及び紅海で行動していましたが、8月下旬に地中海へ入っています。
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ヤロスラフ・ムードルイはスエズ運河を通過して地中海へ入った]
そしてロシア海軍は9月1日から8日まで地中海で演習を行なうと発表しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍は2018年9月1日から8日まで地中海で演習を行なう]
参加する艦船は26隻との事ですから、上記の艦以外にも地中海に展開する艦船が居るようです。
この他、ロシア航空宇宙軍の遠距離航空隊所属の戦略爆撃機Tu-160、海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142MK及びIl-38、艦上戦闘機Su-33と多用途複座戦闘機Su-30SMも演習へ参加します。
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