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ロシア海軍のミストラルの航空群は30機のヘリコプターで構成される

『中央海軍ポータル(フロートコム)』より
【メディア:海軍はミストラルのヘリコプターグループを決定した】
2012年9月19日

(ロシア)海軍総司令部は、(ロシア)国防省に対し、フランスで建造される2隻の汎用揚陸艦「ミストラル」型の各艦に、30機のヘリコプターKa-52K及びKa-29から成る航空グループを形成する案を提示した。
『イズべスチア』は、ロシア軍当局の情報提供者より伝えられた。

「ロシア海軍の一員となるフランス製汎用揚陸艦の為の航空グループの提案は形成されました。
各艦の定数は30機と定められ、Ka-29及びKa-52K(双方ともカモフ設計局が開発)が同数機となります。
これは、航空艦及び地上に配置されます。
そうです、これは、戦闘や事故で機体が損失した場合、速やかに艦上で回転翼機を修理或いは交換できるようにする為の予備機を確保するものです」

国防省の代理人は述べた。

彼によると、形成される航空グループ自身のヘリコプターは、状況と任務に応じ、その時点で決める必要が有る。

「汎用揚陸艦は16機のヘリコプターを搭載できますが、その機数は任務によって異なります」
国防省の代理人は述べた。

艦上用に近代化される打撃ヘリコプターKa-52「アリガートル」試作機の製造は、既に「プログレス」工場(沿海地方アルセーニエフ)で開始されている。
最初の機体は、試験の為に2014年に引き渡されなければならない。
海洋型Ka-52は、折り畳み式の動翼及び回転翼、緊急着水用の気嚢、対艦ミサイルを有する必要が有る。

「今年、10機の輸送戦闘ヘリコプターKa-29の近代化が開始されます。
これは、ヘリコプター空母ミストラル型の為に意図されています」

ロシア防衛産業企業体の代理人は伝えた。

艦載機Ka-29のシリーズ生産は1979年から「クメルタウ航空製造企業」(KumAPP)で行なわれた。
合計して約60機の機体が生産され、この内の少数機は、ソヴィエト連邦解体後のウクライナに残されていた。
1991年以降は、ヘリコプターの部品のみが製造されている。

「今は、Ka-29ヘリコプターの近代化について申し上げているのではありません。
これは艦載ヘリコプターであり、ミストラルの為に、陸上機Ka-52のような改正は必要ありません。
それは、限られた最新兵装や電波電子機器です。
事実上失われているヘリコプターの生産基盤を完全に回復する必要が有ります」

防衛産業企業体の代理人は、こう述べたと『イズべスチア』紙は記した。

海軍軍備の専門家ウラジーミル・シチェルバコフは、「ミストラル」の為の航空グループ形成において多くのストック(予備)は論理的だが、充分ではないと述べた。

「重要なのは、そうですね、これらの艦の使用方法が依然として明確ではない事です。
ミストラルは、主として水陸両用グループの為に打撃ヘリコプター空母や揚陸搭載艦としての機能のみを実行する場合には、明らかに有用でしょう。
更に、グループには、3-4隻の大型揚陸艦(「イワン・グレン」型)と護衛艦(フリゲート及びコルベット)が加わるべきでしょう」

彼は述べた。

『ヴィズグリャード』紙が報じた所によると、2隻の「ミストラル」フランスで建造する為のモスクワ-パリ間の契約は、昨年6月に署名された。
契約額は、12億ユーロである。

ロシア海軍の為の最初のヘリコプター空母は、2月初頭に起工された。
同艦は、2014年にロシアへ引き渡される予定である。
ロシア海軍は、2隻目の「ミストラル」を、2015年に取得するだろう。

最初の「ミストラル」は、「ウラジオストク」及び「セヴァストーポリ」と命名される。
更に、全ての「ミストラル」は、超音速有翼ミサイルを含むロシア最新の打撃及び防衛兵器システムを設置する。

8月上旬、ロシアは「ミストラル」の為の艦載ヘリコプターKa-52Kの最初の試作機の製造を開始したと報じられた。

ロシア海軍ドック艦「ミストラル」型の乗員となる士官及び水兵は、2013年に選抜されて集められる。

5月、アメリカ合衆国議会の調査機関は、アメリカおよびNATOに加入するバルト諸国は、ロシアへの「ミストラル」供給契約の締結を懸念していると報告した。


[ヘリ空母ミストラル型]
[ヘリ空母ミストラル型(旧ブログ)]
[ロシア海軍向けミストラル型の詳細が公表された]


『イズべスチア』紙の元記事
2012年9月19日00時01分配信
【海軍は「ミストラル」の為の航空グループを決定した】

内容は、ほぼ同一です。


というわけで、ロシア海軍ヘリコプター空母「ミストラル」型の航空グループは、30機のヘリコプターで構成されるようです。
今回の記事によると、航空グループは、Ka-29Ka-52Kが同数(つまり15機ずつ)で構成されるとの事です。

輸送戦闘ヘリコプターKa-29
12-0919a.jpg

打撃ヘリコプターKa-52
12-0919b.jpg

ただし、これは予備機を含めた数字ですから、30機のヘリコプター全てがミストラル型に搭載されるわけではなさそうです。

オリジナルの「ミストラル」型は、最大で35機のヘリコプターを搭載可能ですが、常時搭載機数は16機となっております。
これまでの報道によると、ロシア海軍の「ミストラル」型は、8機のKa-29及び8機のKa-52Kを搭載するとの事です。
ですから、残りの14機(7機のKa-29及び7機のKa-52K)が予備機となるのでしょう。

記事中で触れられていますが、Ka-52K試作機の製造は8月初頭から開始されています。
[艦載ヘリコプターKa-52K試作機の製造が開始された]
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