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ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した


『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年9月20日11時37分配信
【サンクトペテルブルクで潜水艦「クロンシュタット」が進水した】
サンクトペテルブルク、9月20日-ロシア通信社ノーボスチ

プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦「クロンシュタット」の進水式典は、木曜日にサンクトペテルブルク『アドミラルティ造船所』(『統合造船業営団』へ加入)で開催された。
『ロシア通信社ノーボスチ』特派員は現地より伝えた。

潜水艦の進水式典は、10時20分頃に始まった。

『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフによると、この出来事は、再評価の難しさを意味する。
艦は2005年に起工され、進水は2018年になってからであった。
それは、建造の停止と資金供給の停止を経験した事を総取締役は式典で指摘した。
建造の遅延は、北方艦隊で完了する潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用中に得た経験を考慮に入れる事を可能にしたとブザコフは付け加えた。

株式会社『統合造船業営団』総裁主顧問ヴィクトール・チルコフによると、877シリーズ潜水艦が「ブラックホール」と呼ばれたように、この潜水艦も「見えざるもの」と呼ぶ事が出来るだろう。
何故ならば、それは、如何なるものからも見えず、聞こえないからである。

「新たな潜水艦は、現代のロシア潜水艦隊の建設の為の大統領令の実行の最初の一歩と言えるでしょう」
チルコフ
は式典において話した。

次に、開発企業である株式会社『中央海洋工学設計局ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは、全ては現代的に行われており、それを現実化したのが潜水艦「クロンシュタット」であると付け加えた。

シャンパン瓶を割る権利は、潜水艦の洗礼親である市営学校「クロンシュタット市」のトップ、ナタリヤ・チャシナへ委ねられた。
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プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は、北方艦隊で試験運用が行なわれている。
潜水艦「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は、その発展プロジェクトである。

プロジェクト677潜水艦の全長は66.8メートル、幅7.1メートル、自立航行期間45日、乗組員35名、限界潜航深度300メートル、水中速力21ノット。
プロジェクト「ラーダ」潜水艦は、中央設計局ルビーンにより設計された。

現在、株式会社『アドミラルティ造船所』は、国内および外国の発注者の為の一連の契約を成功裏に実現している。
ロシア海軍の為の潜水艦が建造されている。
更に、海軍の為の砕氷哨戒艦シリーズと、連邦単一企業『ロスモルポルト』の為のディーゼルエレクトリック砕氷船「ヴィクトール・チェルノムイルジン」が建造されている。
2017年11月、『アドミラルティ造船所』は設立の日から313周年を迎えた。


『タス通信』より
2018年9月20日17時32分配信
【第2のプロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」は2019年の納入を計画している】
サンクトペテルブルク、9月20日/タス通信

木曜日に進水した第2のプロジェクト677潜水艦「クロンシュタット」は、2019年に納入しなければならない。
進水式典で『中央海洋工学設計局ルビーン』総取締役イーゴリ・ヴィリニトは報道陣へ話した。

「今後は海上試験へ入り、全てのシステム、設備の係留試験が始まり、その後、海へ出ます。
来年には、艦を御引き渡しいたします」
ヴィリニト
は報道陣へ話したが、どの四半期の引き渡しが計画されているのかは明らかにしなかった。

「クロンシュタット」は、第2のプロジェクト677潜水艦である。
それは2005年に起工され、建造は停止され、2013年には再開された。

シリーズ第3の潜水艦「ヴェリーキエ・ルーキ」は、『アドミラルティ造船所』総取締役アレクサンドル・ブザコフによると、2021年の引き渡しが計画されている。
「3週間後、この船台の第3作業場(「クロンシュタット」の作業を行なっていた)へ、次の受注品(同プロジェクト)のブロックが現れ、ブロック作業が行なわれます。
来春には、ブロックは、この造船台の位置に有り、2021年には、更なる次の潜水艦ヴェリーキエ・ルーキを御引き渡し致します」
ブザコフ
は報道陣へ話した。

「ヴェリーキエ・ルーキ」は、2006年に起工されたが、建造は停止された。

以前、2隻のプロジェクト677潜水艦は、2020年11月及び2021年11月にロシア海軍へ引き渡されると報じられた。

[潜水艦「ラーダ」]
プロジェクト677「ラーダ」型潜水艦
は、第4世代ディーゼルエレクトリック潜水艦に属する。
水上排水量は1750トン、水中で21ノットの速力を発揮できる。
「ラーダ」は、特にミサイル複合体「カリブル」で武装する。
乗組員は35名である。

プロジェクト677潜水艦のトップ「サンクトペテルブルク」は1997年に起工され、海軍への引き渡しは2010年に行なわれた。
現在は試験運用中であり、2019年の完了が計画されている。



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[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に起工、2004年10月28日に進水、2010年4月22日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

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2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2番艦「クロンシュタット」は、2018年9月20日に進水しました。
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ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。


「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]

今後、「ラーダ」級潜水艦は、少なくとも2隻が追加建造されます。
[ロシア海軍の為の第4世代通常動力潜水艦ラーダ級の4番艦と5番艦が建造される]
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