ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はディクソン沖へ到着した

『タス通信』より
2018年10月1日20時13分配信
【北方艦隊の艦船は北極航海の最終段階へ取り掛かった】
ムルマンスク、10月1日/タス通信
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」率いる北方艦隊の戦闘艦・支援船支隊は、北極への遠距離航海の最終段階へ取り掛かった。
同艦隊の広報サービスは発表した。
「前日に艦船はラプテフ海からカラ海へヴィリキツキー海峡を通過し、ディクソン港泊地へ停船しました」
広報サービスは伝えた。
航海は、強い風と波打つ海上という困難な気象条件下で行なわれた。
艦船支隊のヴィリキツキー海峡の結氷海域の通過は、北方艦隊の砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」により保障された。
ディクソンへ接近する北極グループは二手に分かれる。
旗艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は北ゼムリャ群島のゴロミャンニ島へ向かい、残りの艦船は給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に投錨停泊所へ到着する。
ゴロミャンニ島エリアで「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、ヘリコプターKa-27PSからの空挺強襲グループの降下へ取り組み、更には一連の他の戦闘演習任務を遂行する。
物資を補充した後、北方艦隊北極グループの艦船は、コラ湾へ進路を取る。
遠距離航海が始まってから、彼らは8000海里以上を航行し、ラプテフ海のヤクーツク及びチュクチ沿岸、ベーリング海のチュクチ沿岸での初めての海洋揚陸作戦の実施を含め、10回以上の合同戦術演習を実施した。

2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]
[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143
(「ウラジーミル・グマネンコ」と「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)
バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]
8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]
8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]
8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]
8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]
8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]
8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。

[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]
8月28日、北方艦隊艦船支隊はチクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊のキルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]
北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]
過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]
その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]
9月12日、北方艦隊艦船支隊の揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]
9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]
9月15日、北方艦隊艦船支隊はオホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]
9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った]
9月20日、チュクチ海のヴァンカレム岬付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に停泊している最中、水中破壊工作員への対処演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で水中破壊工作員へ対処する演習を行なった]
9月21日には東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]
9月24日にはノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島沖へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島へ到着した]
コテリヌイ島には、最新の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」が配置されており、9月26日に発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島から超音速地対艦ミサイル"バスチオン"を発射した]
そして10月1日、北方艦隊艦船支隊はディクソンへ到着しました。
今後、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は北ゼムリャ群島のゴロミャンニ島へ向かい、それ以外の艦船は母港へ向かうようです。


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