ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着した
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2018年10月5日17時56分配信
【黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・マカロフ」は初めてセヴァストーポリへ到着した】
黒海艦隊の最新フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、恒久駐留所セヴァストーポリへ到着した後、連合部隊の一員として加わった。
この出来事に捧げられる式典は、黒海艦隊参謀長ヴィクトール・リーン少将の主催下で開催された。
フリゲート「アドミラル・マカロフ」の歓迎には、連合部隊司令部及び退役将兵、セヴァストーポリ政庁の執行機関及び立法府の代表、艦の乗組員の家族及び親類が参加した。
フリゲート艦長グリゴリー・ブレーエフ2等海佐は、艦隊参謀長へ、艦隊間移動および遠海ゾーンでの任務遂行を成功裏に完了したと報告した。
以前、フリゲート乗組員は、海軍記念日に敬意を表したサンクトペテルブルクの主要海軍パレード、バルト海の演習、更には、ロシア連邦海軍総司令官の統制下の地中海の艦隊間演習へ参加した。
[参照]
フリゲート「アドミラル・マカロフ」は、海洋ゾーンフリゲート・プロジェクト11356の3隻目であり、ロシア海軍のステパン・オシポヴィチ・マカロフ中将に敬意を表して命名された。
フリゲートの海軍への引き渡しと聖アンドレイ旗の掲揚は2017年12月27日に行なわれた。
艦の排水量は約4000トン、速力30ノット、自立航行期間30日。
「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル-NK」、自衛ミサイル複合体「シチーリ-1」、口径100mmのA-190砲、高射砲、反応爆弾装置、魚雷で武装し、更には艦上ヘリコプターKa-27(或いはKa-31)を搭載できる。
[プロジェクト11356Rフリゲート(アドミラル・グリゴロヴィチ型) ]
プロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦「アドミラル・マカロフ」は、2012年2月29日にカリーニングラードの『ヤンターリ』造船所で起工されました。
[改タルワー級フリゲート「アドミラル・マカロフ」起工]
それから3年半後の2015年9月2日に進水しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフは進水した]
2016年4月1日、造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの係留試験が始まった]
2016年7月9日に『ヤンターリ』造船所からバルチースク海軍基地へ移動しました。

2016年7月29日、工場航行試験が開始されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの航行試験が始まった]
工場航行試験は2016年9月下旬までに終了し、10月7日からは最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフの国家受領試験が始まった]
2016年10月16日、「アドミラル・マカロフ」は、有翼ミサイル「カリブル」などの兵装試験を実施する為、バレンツ海方面の移動を開始しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にバレンツ海へ向かった]
2016年10月24日に北方艦隊基地セヴェロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフは兵装試験の為にセヴェロモルスクへ到着した]
2016年11月初頭にはバレンツ海で沿岸目標への有翼ミサイル「カリブル」発射試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバレンツ海で巡航ミサイル"カリブル"を発射した]
その後も各種兵装の射撃試験が実施されました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのバレンツ海における兵装試験は完了した]
バレンツ海での試験を終えた「アドミラル・マカロフ」は、2016年11月25日にバルチースクへ戻りました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフは北方での兵装試験を終えてバルチースクへ戻った]
2016年12月8日からバルト海で最終洋上試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新警備艦アドミラル・マカロフはバルト海で最終洋上試験を行なう]
この試験が終わった後、2016年12月末にロシア海軍へ引き渡される筈だったのですが、年末までに試験は終了せず、2017年1月以降も試験は続けられる事になりました。
[第3のプロジェクト11356R警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフのロシア海軍への引き渡しは延期された]
2017年1月16日までにバルト海で高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験が実施されました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦3番艦アドミラル・マカロフはバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]
試験後、「アドミラル・マカロフ」は、一旦『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為のプロジェクト11356R警備艦アドミラル・マカロフは艦対空ミサイル発射試験後にカリーニングラード造船所へ戻った]
2017年4月1日、「アドミラル・マカロフ」は『ヤンターリ』造船所からバルチースク基地へ移動しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフの洋上試験の最終段階が始まる]
その後、バルト海へ出航して高射ミサイル複合体「シチーリ-1」などの試験を行ない、2017年4月28日にはバルト艦隊の防空演習へ参加しました。
[ロシア海軍の最新警備艦(フリゲート)アドミラル・マカロフはバルト艦隊の防空演習へ参加した]
2017年6月28日から7月2日までサンクトペテルブルクで開催された国際海軍サロン(IMDS-2017)で展示され、7月2日にサンクトペテルブルクを出ました。
2017年7月30日にはサンクトペテルブルクの『ロシア海軍の日』観艦式へ参加しました。
その後、洋上試験が再開され、2017年9月4日にはバルト海で高射ミサイル複合体「シチーリ-1」の発射試験を行ないました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"はバルト海で艦対空ミサイルの発射試験を行なった]
「アドミラル・マカロフ」のロシア海軍への引き渡しは何度も延期され、2017年9月末になっても具体的な時期は決まらず、洋上試験は続行されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"のロシア海軍への具体的な引き渡し時期は未だ決まっていない]
2017年11月8日にはバルト艦隊の小型ロケット艦「ゲイゼル」と「リヴェン」から発射されたミサイル標的を高射ミサイル「シチーリ-1」で撃墜しました。
『タス通信』より
2017年11月8日17時30分配信
【フリゲート「アドミラル・マカロフ」はバルト海でミサイル射撃を実施した】
これで「アドミラル・マカロフ」の国家受領試験は終了し、ロシア海軍への引き渡しの準備の為、『ヤンターリ』造船所へ戻ってきました。
2017年12月25日、受領-引渡証書への署名が行なわれ、ロシア国防省(ロシア海軍)へ納入されました。
[第3のプロジェクト11356Rフリゲート"アドミラル・マカロフ"はロシア海軍へ納入された]
その2日後の2017年12月27日、ロシア海軍旗(聖アンドレイ旗)の初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[プロジェクト11356Rフリゲート3番艦アドミラル・マカロフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]
就役後もバルト海に留まって慣熟訓練を行ない、2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはサンクトペテルブルク(ネヴァ川)の観艦式(主要海軍パレード)へ参加しました。
観艦式が終わった後、北方艦隊及びバルト艦隊の参加艦と共にバルト海で合同演習を行ないました。
[北方艦隊の原子力水中巡洋艦オリョールはバルト海のロシア海軍演習へ参加する]
2018年8月18日、「アドミラル・マカロフ」は黒海艦隊基地セヴァストーポリへの移動を開始しました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は黒海艦隊基地セヴァストーポリへ向かった]
2018年8月末までに地中海東部へ到着し、同海域で9月1日から8日まで実施されたロシア海軍とロシア航空宙軍の大規模演習へ参加しました。
[ロシア海軍とロシア航空宇宙軍の地中海演習(2018年9月1日~8日)]
その後も地中海東部に留まっていましたが、10月4日にダーダネルス海峡へ入り、地中海を去りました。
[ロシア海軍の最新フリゲート"アドミラル・マカロフ"は地中海を去り、黒海へ向かった]
翌10月5日、黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しました。
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