北極遠征を終えたロシア海軍北方艦隊艦船部隊はセヴェロモルスク基地へ帰投した

『タス通信』より
2018年10月11日20時4分配信
【北方艦隊艦船支隊は北極航海から基地へ到着した】
ムルマンスク、10月11日/タス通信
北氷洋での遠距離航海任務を遂行した北方艦隊の戦闘艦・支援船支隊は、木曜日に基地-セヴェロモルスク市へ到着した。
木曜日に艦隊の広報サービスは発表した。
「本日、セヴェロモルスクで艦船支隊の歓迎式典が開催されました」
広報サービスは話した。
北方艦隊司令官ニコライ・エフメノフ大将は、与えられた任務は成功裏に果たされたという報告を受けた。
艦隊司令官は指摘した。
「大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフの基地への帰投は、北方艦隊の北極部隊の発展の次なる段階の完了であります」
支隊の単独航海の枠組みで、北方艦隊の艦と支援船は、初めてバレンツ海から北海航路経由で太平洋水域へ、そして逆方向への横断移動を行なった。
更に、初めてチクシ集落地域で北極のロシア領の防護の為の兵種間演習を実施し、チュクチ及びベーリング海とチュクチ半島で艦隊戦力が行動した。
北方艦隊艦船の北極航海は8月8日に始まり、2ヶ月以上に渡って続いた。
航海中に9000海里以上を航行し、バレンツ海から北海航路経由で太平洋水域へ、そして逆方向への横断移動を行なった。
北方艦隊将兵は、戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加し、チクシ集落地域での北極のロシア領の防護の為の兵種間演習、ロシア島嶼領域防衛の為のノヴォシビルスク群島での演習、北極の安全保障の為のチュクチでの双務演習、ベーリング海峡及びベーリング海での救助演習、ロシア連邦の海上経済ゾーンの航行の安全を保障する一連の演習を含む10回以上の大規模演習を海上および地上で実施した。
ヴィリキツキー海峡、ラプテフ海及び東シベリア海の航行は、困難な航海環境の下で実施された。
結氷海域では、支隊の艦へ国営法人『ロスアトム』の原子力砕氷船「50リェート・ポベードゥィ」と「バイガチ」が同行した。

2018年8月8日、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」を旗艦とする北方艦隊艦船支隊は、7度目となる北極圏への遠距離航海へ出発しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は7回目の北極圏航海へ出発した]
[北方艦隊艦船支隊](指揮官オレグ・ゴルべフ中将)
大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」
大型揚陸艦「アレクサンドル・オトラコフスキー」
大型揚陸艦「コンドポガ」
海洋掃海艦「ウラジーミル・グマネンコ」
砕氷船「イリヤー・ムーロメツ」
後方支援船「エリブルス」
給油船「セルゲイ・オシポフ」
救助曳船「パミール」
サルベージ船KIL-143
(「ウラジーミル・グマネンコ」と「エリブルス」は途中からオビ湾で別行動)
バレンツ海を航行中、大型対潜艦「ヴィツェ・アドミラル・クラコーフ」は、同海域で操業している漁船のモニタリング及び監視を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊の大型対潜艦ヴィツェ・アドミラル・クラコーフはバレンツ海で漁業監視を行なった]
8月12日には、北極海で運用される石油採掘プラットフォーム「プリラズロムナヤ」をテロリストから防衛する為の演習を実施しました。

[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は石油採掘プラットフォーム防衛演習を行なった]
8月13日にはカルスキエボロタ海峡を通過してカラ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はカラ海へ入った]
8月14日、ロシア最北の港町ディクソンへ入港しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港へ到着した]
8月18日にディクソンを去りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はディクソン港を去った]
8月21日、ヴィリキツキー海峡を通過してラプテフ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はラプテフ海へ入った]
8月25日、北方艦隊艦船支隊は、近日中に行なわれる演習の準備の為、チクシ湾に投錨停泊しました。

[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチクシ湾に投錨停泊した]
8月28日、北方艦隊艦船支隊はチクシ湾で上陸演習を行ないました。
演習には、北方艦隊のキルケネス赤旗授与・第61独立海軍歩兵旅団及び第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)の他、ロシア空挺軍の部隊も参加しました。
[ロシア海軍北方艦隊の海軍歩兵旅団と北極自動車化射撃兵旅団は、空挺軍部隊と共に北極圏のチクシ湾で上陸演習を行なった]
北方艦隊艦船支隊は8月31日までにノヴォシビルスク諸島へ到着し、コテリヌイ島付近で演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島付近で演習を実施した]
過去5回(2012~2017年)の北極遠征では、北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島までしか進出していなかったのですが、今回は更に東へ進み、9月5日にはサンニコフ海峡を通過して東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]
その後も北方艦隊艦船支隊は更に東進し、9月11日にはチュクチ海沿岸のヴァンカレム岬付近へ到達しました。
それは、9月11日から17日までロシア極東部で実施される大規模演習『ヴォストーク-2018』へ参加する為でした。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は演習『ヴォストーク-2018』へ参加する]

北方艦隊艦船支隊は、戦略演習『ヴォストーク-2018』の一環として、9月11日にヴァンカレム岬付近で上陸演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で上陸演習を行なった]
9月12日、北方艦隊艦船支隊の揚陸艦に乗っている第80独立自動車化射撃兵旅団(北極圏旅団)所属部隊は、ヴァンカレム岬付近で破壊工作員を撃破する演習を行ないました。
[演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はヴァンカレム岬で破壊工作への対処演習を行なった]
9月14日にはベーリング海で捜索救助及び消火演習を行ないました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海で捜索救助演習を行なった]
9月15日、北方艦隊艦船支隊はオホーツク海へ入り、ここで対潜演習を実施しました。
[戦略演習『ヴォストーク-2018』へ参加するロシア海軍北方艦隊艦船支隊はオホーツク海で対潜演習を行なった]

その後、北方艦隊艦船支隊は再びベーリング海へ入り、9月17日にはチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を実施しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ自治管区のエグヴェキノトで上陸演習を行なった]
9月19日にはベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はベーリング海峡を通過してチュクチ海へ入った]
9月20日、チュクチ海のヴァンカレム岬付近で給油船「セルゲイ・オシポフ」から物資を補充する為に停泊している最中、水中破壊工作員への対処演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はチュクチ海で水中破壊工作員へ対処する演習を行なった]
9月21日には東シベリア海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊は東シベリア海へ入った]
9月24日にはノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島沖へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船支隊はノヴォシビルスク諸島へ到着した]
コテリヌイ島には、最新の超音速地対艦ミサイル「バスチオン」が配置されており、9月26日に発射訓練を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊はノヴォシビルスク諸島のコテリヌイ島から超音速地対艦ミサイル"バスチオン"を発射した]
10月1日、北方艦隊艦船支隊はディクソン沖へ到着しました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はディクソン沖へ到着した]
10月6日にはバレンツ海へ入りました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はバレンツ海へ入った]
その後、ロシア境界線警備隊の警備艦と合同で演習を行ないました。
[ロシア海軍北方艦隊艦船部隊はバレンツ海で演習を行なった]
そして10月11日、北方艦隊艦船支隊はセヴェロモルスクへ帰投しました。
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