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ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはセヴァストーポリで修理を行なう

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年10月18日22時38分配信
【巡洋艦「モスクワ」は2019年と2020年の境目に復帰する】

第13艦船修理工場は、黒海艦隊旗艦の親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(プロジェクト1164、コード名「アトラント」)の航行準備状態の回復作業を開始した。
同社の情報提供者は『Mil.Press FlotProm』へ話した。


彼によると、作業には6ヶ月から8ヶ月掛かる。
情報提供者は、工場へ与えられた課題は艦の航行の復活であり、近代化に関する話は未だ無い事を強調した。

以前、北方計画設計局「モスクワ」の近代化の技術設計案作成の資金は拠出されていないと述べた事が知られるようになった。

6月、『Mil.Press FlotProm』記者は巡洋艦の今後の運命の2つの選択肢について知った。
造船業界海軍は、クリミアあるいはセヴェロドヴィンスク艦船修理センター『ズヴェズドーチカ』での艦の近代化を考えている。

結局、艦の修理を行なうのは、第13艦船修理工場に決まった。
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この事から、セヴァストーポリ海洋工場での黒海艦隊旗艦の技術的準備状態の回復は、もはや断念された。

『ズヴェズドーチカ』広報サービスは、発注を受けた場合、同社は自社の造船台での巡洋艦の近代化の用意があると通知した。
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2019年、「モスクワ」近代化の技術設計が開始され、巡洋艦が自力でセヴェロドヴィンスクへ向かえるようにする為の然るべき契約が結ばれる。


『Mil.Press FlotProm』は、黒海艦隊からコメントをもらえなかった。

黒海艦隊旗艦は、2016年1月以降、海へ出ていない。
2018年2月に伝えられたように、この時点で艦の乗組員は、サラトフ電波機器工場の専門家により交換された高射ミサイル複合体「オサー-M」管理システムの試験を行なっていない。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
「モスクワ」
は、プロジェクト1164「アトラント」のトップ艦である。
1983年に「スラヴァ」の名で就役した。
1996年、後援者としてモスクワ市庁が現れ、それに改名された。

プロジェクト「アトラント」巡洋艦の排水量は11380トン、全長186メートル、最大幅20.8メートル。
艦は34ノットまでの速力を発揮できる。
乗組員は510名。
巡洋艦の主な打撃兵装は、ミサイルP-1000「ヴルカーン」の16基の発射装置である。
これに加え、砲、対空防衛ミサイル手段、高射ミサイル複合体「オサー-M」、魚雷発射管及び深海爆撃の為の反応装置を装備する。

2015年後半、巡洋艦は、地中海ロシア海軍常設作戦連合部隊を率い、その対空防衛手段でシリアロシア航空基地フマイミーンをカバーした。
最後の戦闘勤務は2016年1月に完了した。



黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦「モスクワ」(1983年1月30日就役)は、2015年には何度も長期航海を行ないました。
[ロシア海軍黒海艦隊の艦船は2015年に総計50万海里以上を航行した]

2015年1月1日の時点では、太平洋遠征(ニューギニア沖まで進出)から戻る途中であり、オマーンで新年を迎えました。
[ロケット巡洋艦モスクワ遠距離航海(2014年9月-2015年1月)]

2015年5月には中国海軍との合同演習『海洋協同-2015』へ参加しています。
[ロシア-中国海軍合同演習「海洋協同-2015」(2015年5月)]

2015年6月には、エジプト海軍との合同演習『友情の橋-2015』へ参加しました。
[合同演習『友情の橋-2015』を終えたロシア海軍とエジプト海軍の艦船はアレクサンドリアへ戻った]

2015年6月下旬から8月初頭まで大西洋へ進出し、アンゴラ赤道ギニアを訪問しています。
[ロシア黒海艦隊大西洋遠征(2015年6月-)]

2015年9月24日にセヴァストーポリを出航して地中海東部(シリア沖)へ向かい、2016年1月9日に帰港しました。

[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはシリアからセヴァストーポリへ帰港した]

2016年5月21日から7月16日までセヴァストーポリ第13艦船修理工場浮きドックへ入渠しました。
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2016年7月22日、視察のためにセヴァストーポリを訪れたロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将によりナヒーモフ勲章が授与されました。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワはナヒーモフ勲章を授与された]


2016年7月31日、2017年7月30日、2018年7月29日の「ロシア海軍の日」には、セヴァストーポリの観艦式へ参加しました。


以前、「モスクワ」は、2018年から近代化改装の開始が予定されていましたが、実行には移されませんでした。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワは2018年からセヴァストーポリで近代化改装を行なう]

ただし、「モスクワ」の近代化改装自体は断念されていません。
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念される?]
[ロシア海軍黒海艦隊旗艦・親衛ロケット巡洋艦モスクワの近代化改装は断念されていない]

結局、まずセヴァストーポリ第13艦船修理工場「モスクワ」の修理を行ない、その後、セヴェロドヴィンスクへ移動して近代化改装を行なう事になるようです。


ロシア海軍は、新たな巡洋艦の建造は計画していませんが、現用の巡洋艦クラスの水上戦闘艦に関しては近代化改装を行ない、今後も維持していく方針です。
[ロシア海軍の現用ロケット巡洋艦(プロジェクト1164及びプロジェクト1144)は近代化される]
[ロシア海軍は今後も巡洋艦を維持する]
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