ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海で洋上試験を実施した

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年10月23日12時57分配信
【「カラクルト」のトップは白海の試験で、その素質が確認された】
白海におけるプロジェクト22800(コード名「カラクルト」)小型ロケット艦のトップ「ウラガーン」の試験で、航海性能と導入された技術的解決策が確認された。
10月23日・火曜日、ロシア連邦海軍造船管理副部長ミハイル・クラスノぺーエフ1等海佐は、レニングラード造船工場『ペラ』における小型ロケット艦「ブーリャ」の進水式典で、こう言った。
ミハイル・クラスノぺーエフによると、10月初頭、国家試験実施の為にベロモルスクへ到着した「ウラガーン」は、白海で有翼ミサイル「カリブル」の沿岸及び海上目標への試射に成功した。
「実施された海上航行試験では、等級3以上の波で兵器が使用されました。
30ノット以上の速力が発揮されました」
ミハイル・クラスノぺーエフは付け加えた。
彼は、このような方式は海上試験の第1段階の完了であり、今後はバルト海で継続される。
以前、「ウラガーン」はラドガ湖で工場航行試験を実施し、少なくとも3回の出航を行なった。
[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト22800小型ロケット艦は、建造が停滞したプロジェクト11356フリゲートの代案として海洋工学中央設計局『アルマーズ』により開発された。
プロジェクト22800小型ロケット艦の排水量は800トン、速力30ノット、自立航行期間15日。
小型ロケット艦の動力装置は国内製である:公開株式会社『ズヴェズダー』で製造された3基のディーゼルM-507D-1と3基のディーゼル発電機DGAS-315。
「カラクルト」の主要打撃兵装は、遠距離高精度有翼ミサイル「カリブル」である。
[プロジェクト22800カラクルト小型ロケット艦]
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦の1番艦「ウラガーン」は、2016年7月29日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
2017年7月29日に進水しました。
[ロシア海軍バルト艦隊の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは進水した]
その後、造船所の岸壁で艤装工事が進められ、2018年5月19日にラドガ湖で工場航行試験を開始しました。

[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの航行試験が始まった]

7月初頭までにラドガ湖で計3回の工場航行試験を実施しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは3度に渡り航行試験を行なった]
「ウラガーン」は、サンクトペテルブルクで7月29日に行なわれた『ロシア海軍の日』記念観艦式へ参加しました。

工場航行試験は9月中旬頃までに完了し、一旦造船所へ戻りました。

9月28日から最終試験となる国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンの国家試験が始まった]

「ウラガーン」は内陸水路で移動を行ない、10月7日には白海への出口となるベロモルスクへ到着しました。
[ロシア海軍の最新鋭小型ロケット艦カラクルト級1番艦ウラガーンは白海沿岸のベロモルスクへ到着した]
「ウラガーン」は白海で、打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」の対地攻撃型及び対艦攻撃型の試射を含む各種試験を実施しました。
対地攻撃型カリブルの試射は、チジャ射爆場へ向けて行なったようです。


今後、「ウラガーン」はバルト海へ戻って試験の最終段階を実施するようです。
「ウラガーン」のロシア海軍への引き渡しは2018年に予定されており、就役後はバルト艦隊へ配備されます。
[プロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の1番艦ウラガーンは2018年にロシア海軍へ引き渡される]
バルト艦隊には、計6隻の「カラクルト」小型ロケット艦が配備されます。
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦は、現在までに7隻が起工されています。
最初の2隻:「ウラガーン」と「タイフーン」は、2015年12月24日にサンクトペテルブルク近郊の『ペラ』造船所で起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ウラガーンとタイフーンはサンクトペテルブルクで起工された]
「ウラガーン」は2017年7月29日、「タイフーン」は2017年11月24日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭小型ロケット艦カラクルト級2番艦タイフーン進水(2017年11月24日)]

2016年5月10日、クリミア半島のフェオドシヤ造船工場『モーリェ』(海洋)で「シトルム」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シトルムはクリミアで起工された]
2016年7月29日、『ペラ』造船所で「シクヴァル」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦シクヴァルは起工された]
「シクヴァル」は2018年5月5日に進水しました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルは進水した]

2016年12月24日、『ペラ』造船所で「ブーリャ」が起工されました。
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800小型ロケット艦ブーリャはサンクトペテルブルクで起工された]
「ブーリャ」は2018年10月23日に進水しました。
[ロシア海軍の為のカラクルト級小型ロケット艦4番艦ブーリャは進水した]

2017年3月17日、フェオドシヤ造船工場で「オホーツク」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦オホーツクが起工された]
2017年12月19日、フェオドシヤ造船工場で「ヴィフリ」が起工されました。
[クリミアのフェオドシヤ造船所でロシア海軍の新世代小型ロケット艦ヴィフリ(旋風)が起工された]
プロジェクト22800の主要兵装は打撃有翼ミサイル複合体「カリブル」です。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]
この他、AK-176MA 76mm砲と高射ミサイル-砲複合体「パーンツィリ-M」を装備します。
(ただし、「ウラガーン」と「タイフーン」はAK-630M 30mmガトリング砲を装備)
[ロシア海軍の為の新たな76mm砲AK-176MAの試験は完了した]
[ロシア海軍黒海艦隊のロケット艇シューヤは新型の高射複合体パーンツィリ-Mの試験艇となる]
プロジェクト22800は、『ペラ』造船所並びにフェオドシヤ造船工場の他に、タタールスタンのゼレノドリスク造船所でも建造されます。
[タタールスタンのゼレノドリスク造船所はロシア海軍の為に小型ロケット艦カラクルト級を5隻建造する]
プロジェクト22800は計18隻の建造が計画されています。
[ロシア海軍の新世代小型ロケット艦プロジェクト22800は2022年までに18隻建造される]
この内の6隻は太平洋艦隊向けとして極東の造船所での建造が計画されています。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のカラクルト級小型ロケット艦6隻の建造契約は2019年に締結される]
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