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ロシア造船業界はアドミラル・クズネツォフよりも大型の新世代航空母艦を建造できる

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年10月25日時分配信
【ロシアは「アドミラル・クズネツォフ」よりも大きな航空母艦を建造できる】
モスクワ、10月25日-ロシア通信社ノーボスチ

『統合造船業営団』「アドミラル・クズネツォフ」よりも排水量の大きな新世代航空母艦の建造の可能性を検討している。
営団総裁アレクセイ・ラフマノフ『ロスビジネスコンサルタント』のインタビューに対し、こう述べた。
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彼は、今、ロシアには、このようなクラスの艦を建造できる2つの造船所が有る事を指摘した。
ラフマノフによると、その内の1つは『セヴマシュ』であり、2番目が何処なのかについて対談者は言及しなかった。

現在、ロシア海軍には、ソヴィエト社会主義共和国連邦時代の1991年に運用を開始した重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」ただ1隻のみが在籍している。
伝えられる所によると、近代化の後、同艦は海軍で更に20年の勤務が可能になる。

ロシア航空母艦の全長は306メートル、幅75メートル、艦の排水量は6万トン、最大航行距離8417海里(15万キロメートル以上)。
乗組員は、518名の士官と201名の下士官を含む1960名である。

航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」の標準航空団は、艦上航空機Su-33及びSu-25、更にはヘリコプターKa-27/Ka-29で構成される。
艦では、戦闘機MiG-29K及びヘリコプターKa-52Kの新たな航空群の試験が実施された。

加えて「アドミラル・クズネツォフ」は、打撃対艦有翼ミサイル複合体「グラニート」(トランポリン基部に配置された12基の甲板下発射装置)、高射ミサイル複合体「キンジャール」(4モジュール、192発のミサイル)と「コールチク」(8モジュール、256発のミサイルと48000発の弾丸)が設置されている。



[ロシア新世代航空母艦]
ロシア海軍の為の将来航空母艦Перспективный Авианосецの設計開発作業は2007年に始まりました。

将来航空母艦は、複数の設計草案が提示されており、この内の1つは排水量75000トンになるようです。
[ロシア海軍の将来航空母艦の設計草案は2018年末までにロシア国防省へ提出される]

将来航空母艦アイランドは非金属複合材料製になります。
[ロシア海軍将来正規空母のアイランドは複合材料で造られる]

将来航空母艦の動力に関しては、通常動力(ガスタービンなど)と原子力推進の2つのヴァージョンが検討されていますが、ロシア海軍原子力推進を望んでいます。
[ロシア海軍将来正規空母は原子力推進となる]
[ロシア海軍将来正規空母と将来駆逐艦リデル級は同型の原子力機関を搭載する]

将来航空母艦の建造は2023年~2028年の開始が計画されています。
[ロシア海軍の新世代空母の建造は2023年~2028年に開始される]
[ロシア海軍の為の新世代空母の建造は『2018-2027年の国家軍備プログラム』において開始される]

ロシア海軍は、7万トン級の原子力空母を望んでいるようです。
[ロシア海軍の将来航空母艦は7万トン級になる]
[ロシア海軍の為の新世代原子力空母が建造される]


今回、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフ氏は、「アドミラル・クズネツォフ」よりも排水量の大きい新世代航空母艦を建造できる造船所は今のロシアには2ヶ所有り、その1つとしてセヴェロドヴィンスク『セヴマシュ』を挙げましたが、もう1つが何処なのかは明言していません。

しかし以前、ラフマノフ氏は、新世代航空母艦を建造できる造船所として、『セヴマシュ』の他に、サンクトペテルブルク市『バルト工場』を挙げていました。
[ロシアの2つの造船所はロシア海軍の為の将来正規空母を建造できる]
[サンクトペテルブルクの造船所はロシア海軍の将来原子力空母の建造に参加できる]

『セヴマシュ』
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『バルト工場』
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『バルト工場』は、現在の所はロシア海軍向けの艦船を建造していませんが、2020年代には建造する事になるようです。
[サンクトペテルブルクの『バルト工場』はロシア海軍の大型水上艦の建造へ参加する]
新世代航空母艦の建造へ参加する可能性も無いとは言えません。


既にロシア海軍将来航空母艦の為の艦載機として、新たにVSTOL艦上戦闘機の開発が始まっています。
[ヤコブレフ新世代VSTOL艦上戦闘機]

VSTOL艦上戦闘機を搭載するのならば、大型の航空母艦である必要はありませんが、例えば、2017年12月に就役したグレートブリテン海軍新型航空母艦「クイーン・エリザベス」(VSTOL戦闘機搭載)の満載排水量は65000トンと「アドミラル・クズネツォフ」よりも大きいので、このくらいの大きさの航空母艦の建造も考慮しているのかもしれません。
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