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クリミア大橋を警護していたロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはケルチ港へ入った

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年11月28日15時26分配信
【クリミア橋を警護していた掃海艦はケルチへ入ったと情報筋は言った】
モスクワ、11月28日-ロシア通信社ノーボスチ

黒海艦隊海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は水曜日に悪天候の為、ケルチの貨物港へ入った。
『ロシア通信社ノーボスチ』クリミアの治安機関の情報提供者より伝えられた。

日曜日、3隻のウクライナ海軍艦艇「ベルジャーンシク」、「ニーコポリ」、「ヤナ・カパ」黒海からケルチ海峡へ移動し、一時的に閉鎖されていたロシア連邦の領海エリアへ入り、ロシア国境を侵犯した。
彼らは危険な操艦を行ない、ロシア当局の正当な要請に従わず、拘留された。

「ウクライナ艦艇の事件まで掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはケルチ橋の海域に居り、その警護を行なっていました。
その後、この海域の急に天候が悪化した事により、掃海艦はケルチ港へ入りました。
天候条件の悪化により海峡は閉鎖され、全ての艦船は近くの港で天候の回復を待っています」

対談者は話した。

舷側番号908の掃海艦ケルチ港への移動を、『ロシア通信社ノーボスチ』特派員はモスクワ時間11時0分に海岸から観察した。

クリミア橋海域では、黒海艦隊掃海艦あるいは小型対潜艦が常時当直に就いており、ローテーションの枠組みで互いに交代している。
掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」ノヴォロシースクに駐留している。



プロジェクト02668「アガート」海洋掃海艦「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、元々はベトナム海軍向けのプロジェクト266MEとして1994年にサンクトペテルブルクで起工されましたが、ベトナムがキャンセルした為に工事は中断しました。

その後、新世代掃海艦の為の機器のテスト用として建造が再開される事になり、2006年5月26日に進水しました。
[新型掃海艦プロジェクト02668「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」]

2007年7月25日からフィンランド湾で洋上試験を開始しました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」洋上テスト開始 ]

洋上試験は2008年も続けられました。
[新型掃海艇「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」近影(2008年2月23日) ]
[新型掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリン近影(2008年6月12日) ]

2008年7月29日に内陸水路経由で黒海沿岸ノヴォロシースクへ回航されました。
[ノヴォロシースクの掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」]

2009年1月17日にノヴォロシースクで海軍旗初掲揚式典が開催され、正式にロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入されました。
[ロシア海軍新掃海艦「ヴィツェ-アドミラル・ザハリン」就役 ]

以後、ノヴォロシースク海軍基地をベースに黒海で活動しています。

2017年4月5日には黒海東岸トルコ海軍との合同演習へ参加しました。
[ロシア海軍とトルコ海軍は黒海で合同演習を行なった]

就役以来、黒海から出た事の無かった「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」でしたが、2018年1月21日にボスポラス海峡を南下して初めて地中海へ入り、2月24日までにシリア沖へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンはシリア沖へ到着した]

シリア沖でパトロールを行なっていた「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」は、5月29日に地中海を去り、その後、ノヴォロシースク基地へ帰投しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ヴィツェ・アドミラル・ザハリンは地中海を去り、母港ノヴォロシースクへの帰路に就いた]


2018年11月25日、ケルチ海峡付近で行動していたウクライナ海軍の艦艇3隻は、ロシア連邦保安庁境界線警備隊警備艦に拘留されました。
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記事中で触れられていますが、ケルチ海峡クリミア大橋付近では、ロシア黒海艦隊の艦が交代で警備に就いており、ウクライナ海軍の事件が発生した時には、「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」が警備を担当していたようです。

そして事件から3日後、「ヴィツェ・アドミラル・ザハリン」ケルチ港へ入りました。
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