ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験へロシア航空宇宙軍の爆撃機と戦闘機が協力した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2018年11月30日6時0分配信
【ロシア航空宇宙軍及び太平洋艦隊海上航空隊の飛行士は、最新コルベット「グロームキー」のシステムの動作の信頼性をチェックした】
沿海地方では、太平洋艦隊の為に建造された最新コルベット「グロームキー」の工場航行試験及び国家受領試験が続けられている。
日本海でロシア航空宇宙軍及び太平洋艦隊海上航空隊の飛行士は、最新のロシア艦のシステムの動作の信頼性をチェックした。
この段階の艦の試験中、前日にイルクーツク州から計画長距離移動飛行を行なった遠距離航空隊の4機のロケット機Tu-22M3が様々な高度及び方向から攻撃した。
更に、コルベットへの攻撃には、東方軍管区の航空・防空軍の戦闘機航空連隊の戦闘機MiG-31及びSu-35、太平洋艦隊海上航空隊の対潜航空機Tu-142とIl-38が加わった。
航空機は、艦の電波工学システム及び通信手段の制圧を行なうパッシブ妨害を使用した。
実地合同活動中、海軍と航空宇宙軍のグループ間の兵種間連携の問題へ取り組まれた。
指示された任務を遂行した後、航空機は駐留飛行場へ戻り、艦は試験プログラムを継続する。
[参照]
8月31日、コルベット「グロームキー」は、試験の最終段階の実施の為、アムール造船工場からウラジオストクの同社試験実施基盤へ送り届けられた。
「グロームキー」は、再軍備プログラムの枠組みで太平洋艦隊の為に特別に建造される第2のプロジェクト20380コルベットである。
コルベットの全長は104.5メートル、幅13メートル、満載排水量2200トン、最大速力27ノット。
[プロジェクト20380/20385コルベット]

ロシア太平洋艦隊向けのプロジェクト20380コルベットの2隻目となる「グロームキー」は、コムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』で2012年4月20日に起工されました。
[新世代コルベット「グロームキー」は起工された]
当初は2015年の引き渡しが予定されていましたが、建造工事は遅延しています。
[ロシア海軍の為のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"の建造は対ロシア制裁の影響により遅延する]
起工から5年以上が経過した2017年7月28日に造船台を出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の第2のプロジェクト20380コルベット"グロームキー"は造船台を出渠した]
契約軍人のみで構成される「グロームキー」乗組員は、2017年10月末までに編成を完了しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア東方軍管区(太平洋艦隊)広報サービス発表
2017年11月1日4時21分配信
【太平洋艦隊は新たなコルベット「グロームキー」の乗組員の形成を完了した】
「グロームキー」乗組員は、11月24日にサンクトペテルブルクの海軍統合訓練センターへ到着しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2017年11月24日15時38分配信
【コルベット「グロームキー」の乗組員は研修の為にサンクトペテルブルクへ到着した】
2018年2月7日、コムソモリスク・ナ・アムーレの『アムール造船工場』を視察に訪れたロシア国防次官ユーリー・ボリソフ氏は、「グロームキー」は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡されると発言しました。
[プロジェクト20380コルベット"グロームキー"は2018年末にロシア海軍太平洋艦隊へ引き渡される]
2018年5月下旬、サンクトペテルブルクでの研修を終えた乗組員が『アムール造船工場』へ到着しました。
『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年5月27日17時5分配信
【アムール造船工場は最新のプロジェクト20380コルベットの加入の為の作業を続けている】
乗組員は6月下旬から「グロームキー」艦内への居住を開始しました。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年6月21日8時59分配信
【最新コルベット「グロームキー」乗組員は、造船工場から艦の受け入れを開始した】
8月中旬、「グロームキー」は浮きドックに載せられ、ウラジオストクへの移動を開始しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の新型コルベット"グロームキー"はコムソモリスク・ナ・アムーレからウラジオストクへの移動を開始した]
8月31日にウラジオストクへ到着しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"はウラジオストクへ到着した]
9月5日に浮きドックを出渠しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は浮きドックを出た]
その後、ウラジオストクの岸壁で最終艤装が行なわれ、10月中旬からは出航前の消磁作業が始まりました。


10月28日、「グロームキー」は洋上試験の最初の段階である工場航行試験を実施する為、ウラジオストクを抜錨して日本海へ向かいました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は洋上試験の為にウラジオストクを出航した]
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"の洋上試験は日本海で続けられている]
最初の洋上試験実施後、一旦ウラジオストクへ戻り、次の洋上試験を行なう為、11月6日に再び出航しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は2回目の洋上試験の為に出航した]
11月15日には、艦載砲~A-190-01「ウニヴェルサール」100mm単装砲と、6銃身30mm機関砲AK-630Mの発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は砲撃試験を行なった]
11月26日には艦対艦ミサイル「ウラン」の発射試験が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの発射試験を行なった]
その翌日・11月27日には、100mm単装砲による海上標的及び沿岸標的への砲撃が行なわれました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は100mm砲による対水上・対地砲撃を行なった]
11月29日には100mm単装砲と6銃身30mm機関砲により、対艦ミサイル「テルミート」(SS-N-2スティックス)を撃墜しました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グロームキー"は対艦ミサイルの迎撃試験を行なった]
11月30日には、「グロームキー」のレーダーなどの動作点検の為、ロシア航空宇宙軍の爆撃機Tu-22M3、迎撃戦闘機MiG-31、戦闘機Su-35、太平洋艦隊海軍航空隊の対潜哨戒機Tu-142、Il-38が同艦への模擬攻撃を行ないました。

海軍航空隊のTu-142はハバロフスク地方のカーメニ・ルチェイ(モンゴフト)基地、Il-38は沿海地方のニコラエフカ基地に駐留しています。
航空宇宙軍の迎撃戦闘機MiG-31、戦闘機Su-35は、沿海地方のツェントラーリナヤ・ウグロヴァーヤ基地に駐留する機体が参加したようです。
遠距離超音速爆撃-ロケット機Tu-22M3は、イルクーツク州のベラヤ基地に駐留する機体が沿海地方まで飛来しました。
ベラヤ基地のTu-22M3は、シリア空爆にも参加しています。
「グロームキー」は、2018年12月末までにロシア海軍へ引き渡される予定です。
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