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ロシア海軍の為にボレイ-A戦略用途原子力水中巡洋艦2隻が追加建造される

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『タス通信』より
2018年11月30日22時25分配信
【情報筋:更なる2隻の戦略潜水艦「ボレイ-A」が『セヴマシュ』で2028年に建造される】
モスクワ、11月30日/タス通信

ロシアは2028年に北方機械製造事業(セヴマシュ)で更なる2隻の原子力戦略潜水艦プロジェクト955A「ボレイ-A」シリーズを建造し、このクラスの潜水艦の隻数は10隻に増強される。
金曜日に『タス通信』ロシア連邦防衛産業企業体の情報提供者より伝えられた。

「2018年~2027年の国家軍備プログラムには、未だ名前が付けられていない更なる2隻のプロジェクト955Aボレイの建造が含まれております。
潜水艦の建造は2024年に『セヴマシュ』で始まります」

対談者は伝え、「最初の潜水艦は2026年、2隻目は2027年に海軍へ引き渡されなければなりません」と説明した。

現在、海軍には3隻のプロジェクト955「ボレイ」が在籍しており、プロジェクト955A「ボレイ-A」潜水艦のトップは工場航行試験を行なっており、4隻の955Aシリーズ潜水艦が起工及び建造中である事を情報提供者は想い起こした。
「更なる2隻の水中巡洋艦の起工により、海軍の戦略潜水艦プロジェクト955及び955Aの総数は10隻に増加します。
この内の5隻は北方艦隊で、5隻は太平洋艦隊で勤務に就きます」

情報提供者は付け加えた。

対談者は、2027年以降の戦略艦「ボレイ-A」の建造継続を否定しなかった。
「2027年には、戦略潜水艦プロジェクト667BDRMの戦闘準備構成への保持の再検討の問題が出てくる事が考えられますので」

『統合造船業営団』は、『タス通信』が情報提供者から提示された情報へコメントしなかった。

[「ボレイ」ファミリー]
プロジェクト955/955A潜水艦
は、海洋工学中央設計局『ルビーン』により開発された。
セヴェロドヴィンスク(アルハンゲリスク州)『セヴマシュ』では、8隻から成る潜水艦シリーズの建造が続けられている。
海軍の戦闘編制には、既に最初の3隻のプロジェクト955「ボレイ」が加わっている~トップ(「ユーリー・ドルゴルーキー」)及び生産艦(「アレクサンドル・ネフスキー」「ウラジーミル・モノマーフ」)。
改善されたプロジェクト955A「ボレイ-A」として5隻の潜水艦が起工され、建造中である(「クニャージ・ウラジーミル」、「クニャージ・オレグ」、「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」、「インペラートル・アレクサンドルIII」、「クニャージ・ポジャールスキー」)。

2隻の「ボレイ-A」「クニャージ・ウラジーミル」「クニャージ・オレグ」は、ロシア海軍の戦闘編制へ2019年の引き渡しが計画されている。
その後、「クニャージ・ポジャールスキー」までの潜水艦は、様々なデータによると、2021年~2023年に海軍へ加入しなければならない。
プロジェクト955955Aの差異は知られてはいないが、以前に『ルビーン』のトップ、イーゴリ・ヴィリニトが指摘したように「艦のシリーズ建造全体で、段階的に改善されています」
公開情報によると、「ボレイ-A」は前任者に比べて船体構造が近代化され、新たなエレクトロニクスが使用され、更にプロジェクト955A潜水艦は、隠密性が非常に良くなっている。

戦略用途水中巡洋艦955及び955A第4世代原子力潜水艦に属しており、ロシア核戦力の3本柱に含まれている。
「ボレイ」は、固体燃料大陸間弾道ミサイル「ブラヴァー」で武装しており、各潜水艦は16基のミサイルを搭載できる。
潜水艦は、ロシア海軍第3世代戦略水中ロケット艦太平洋艦隊667BDR北方艦隊667BDRMを代替する。



[新世代戦略原潜ボレイ級(旧ブログ)]
[プロジェクト955ボレイ戦略用途原子力水中巡洋艦 ]

プロジェクト955「ボレイ」戦略用途原子力水中ロケット巡洋艦シリーズは、計8隻が起工され、このうち3隻が就役済みです。

1番艦K-535「ユーリー・ドルゴルーキー」は、1996年11月2日に起工、2007年4月15日に進水、2012年12月29日に竣工、2013年1月10日に就役し、北方艦隊第31潜水艦師団に編入されました。
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーはロシア海軍へ就役した]
[新世代戦略原潜ユーリー・ドルゴルーキーは北方艦隊第31潜水艦師団へ編入された]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、2018年5月22日には弾道ミサイル「ブラヴァー」4基の一斉発射を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ユーリー・ドルゴルーキーは弾道ミサイル"ブラヴァー"4基を一斉に発射した]

2番艦K-550「アレクサンドル・ネフスキー」は、2004年3月19日に起工、2010年12月6日に進水、2013年12月23日にロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[ボレイ級戦略原潜2番艦アレクサンドル・ネフスキーはロシア海軍へ就役し、太平洋艦隊へ編入された]
2015年9月30日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しています。
[ロシア海軍新世代戦略原潜アレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ半島の原潜基地へ到着した]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、2018年4月中旬には同型艦「ウラジーミル・モノマーフ」と対戦方式の戦闘訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフとアレクサンドル・ネフスキーはカムチャツカ沖で『決闘』を行なった]

3番艦「ウラジーミル・モノマーフ」は、2006年3月19日に起工、2012年12月30日に進水、2014年12月10日に竣工、同年12月19日に就役し、太平洋艦隊第25潜水艦師団へ編入されました。
[第3のボレイ級戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはロシア海軍へ就役した]
2016年9月26日に太平洋艦隊原潜基地ヴィリュチンスクへ到着しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜ウラジーミル・モノマーフはカムチャツカ半島の太平洋艦隊原潜基地へ到着した]
就役後の動向が公表される事は滅多に在りませんが、2018年4月下旬には対潜部隊への魚雷攻撃訓練を行なっています。
[ロシア海軍太平洋艦隊のボレイ級戦略用途原子力ロケット水中巡洋艦ウラジーミル・モノマーフは対潜部隊への魚雷攻撃演習を行なった]


4番艦からは改良型のプロジェクト955A「ボレイ-A」となり、その1番艦「クニャージ・ウラジーミル」は、2012年7月30日にセヴェロドヴィンスク造船所「セヴマシュ」で起工されました。
[改ボレイ級戦略原潜クニャージ・ウラジーミル起工]
2017年11月17日に進水しました。
[ロシア海軍最新鋭戦略原潜クニャージ・ウラジーミル進水(2017年11月17日)]
就役は2019年に予定されており、北方艦隊へ配備されます。
[ボレイ-A級戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは2019年にロシア海軍へ引き渡される]

5番艦(「ボレイ-A」級としては2隻目)「クニャージ・オレグ」は、2014年7月27日に起工されました。
[ボレイ級戦略原潜5番艦クニャージ・オレグはロシア海軍の日に起工された]
[ロシア海軍の為の新世代戦略原潜ボレイ級5番艦クニャージ・オレグの船体(耐圧殻)の水密試験は完了した]
就役は2019年に予定されています。

6番艦(「ボレイ-A」級としては3隻目)「ゲネラリーシムス・スヴォーロフ」は2014年12月26日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第6のボレイ級戦略原潜は起工された]
就役は2020年に予定されています。

7番艦(「ボレイ-A」級としては4隻目)「インペラートル・アレクサンドルIII」(皇帝アレクサンドル3世)は2015年12月18日に起工されました。
[太平洋艦隊の為のロシア海軍新世代戦略原潜ボレイ級7番艦インペラ―トル・アレクサンドルIII(皇帝アレクサンドル3世)は起工された]
就役は2020年に予定されています。

8番艦(「ボレイ-A」級としては5隻目)「クニャージ・ポジャールスキー」は2016年12月23日に起工されました。
[ロシア海軍の為の第4世代戦略原潜ボレイ級最終艦クニャージ・ポジャールスキーは起工された]
就役は2021年に予定されています。


当初は「クニャージ・ポジャールスキー」を以ってプロジェクト955A「ボレイ-A」の建造は終了し、その後は、更なる改良型であるプロジェクト955B「ボレイ-B」が少なくとも4隻建造される計画でした。
[新型戦略原潜ボレイ-Bの1番艦は2026年にロシア海軍へ引き渡される]

しかし、「ボレイ-B」は、費用対効果の面で満足の行くものとはなりませんでした。
[ロシア海軍の新型戦略原子力水中巡洋艦ボレイ-Bの設計作業は進められている]

そして結局、「ボレイ-B」の建造は取り止めとなり、その代わりに「ボレイ-A」を追加建造する事になったようです。

まず2024年以降に2隻の「ボレイ-A」が起工され、2026年と2027年の就役が予定されています。

その後は、現用のプロジェクト667BDRM「デリフィン」(デルタIV)(北方艦隊に6隻が在籍)を更に寿命延長して現役に留めるか、或いは667BDRMを除籍して代わりに「ボレイ-A」を更に追加建造するのかが決定されます。
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