ロシア海軍の為に12隻のラーダ級通常動力潜水艦が建造される
- カテゴリ:プロジェクト677ラーダ潜水艦

『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年11月27日14時53分配信
【(ロシア)海軍総司令官:海軍は12隻の「ラーダ」型潜水艦を受け取る】
ロシア連邦海軍は、少なくともプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の建造を発注する。
『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューに対し、海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は語った。
「プロジェクト636.3"ワルシャワンカ"ディーゼルエレクトリック潜水艦シリーズの建造は継続し、更には、海軍の為に少なくとも12隻の最新ディーゼルエレクトリック潜水艦ラーダ型シリーズを建造します」
海軍総司令官は語った。
ロシアのプロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦は海洋工学中央設計局『ルビーン』により開発され、第4世代通常動力潜水艦に属する。
それは、潜水艦及び水上艦との戦闘、潜在的な敵の沿岸施設の撃破、機雷源の敷設、特殊用途部隊及び貨物の輸送の為に意図されている。
これらの艦は、騒音レベルが著しく低い。
プロジェクト677ディーゼルエレクトリック潜水艦(コード名「ラーダ」)のトップ「サンクトペテルブルク」は1997年12月26日に『アドミラルティ造船所』で起工された。
進水は2004年10月28日に行なわれた。2005年12月に航行試験の第1段階を完了したが、その後のスケジュールは下請け業者の為に変更された。
海軍への引き渡しは2006年に計画されていたが、始めは2007年12月に延期され、その後、結局は2010年5月になってしまった。
2010年に潜水艦は試験運用に入り、2017年初頭までの完了が計画されていたが、現在まで続いている。
2017年6月、海軍副総司令官(軍備担当)ヴィクトール・ブルスク中将は『Mil.Press FlotProm』へ、プロジェクト677は非大気依存動力装置付き潜水艦開発の為のベースになると語った。
2008年にはロシア海軍は20隻のプロジェクト677潜水艦の取得を計画していたが、その後、ディーゼルエレクトリック潜水艦のトップの試験完了まで最大発注を断念した。
2018年9月20日、『アドミラルティ造船所』でディーゼルエレクトリック潜水艦の最初の生産艦「クロンシュタット」が進水した。
式典中、海軍は2019年に更なる2隻の同型潜水艦を発注する事が知られるようになった。
[『Mil.Press FlotProm』参照]
プロジェクト677「ラーダ」潜水艦の排水量-1765トン、船体長-66.8メートル、幅-7.1メートル。
水中速力-21ノット、潜航深度-300メートル、自立航行期間-45日、乗組員-36名。
ディーゼルエレクトリック潜水艦は6門の533mm魚雷発射管を装備する。
弾数-魚雷18本。
ロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』より
2018年11月26日配信
【ロシアは大洋国家のステイタスを強化する】
ロシア連邦海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将へのインタビュー記事。

[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]
ロシア海軍の第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。
しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。
2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。
『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】
「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。
インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・
ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。
僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。
インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?
ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・
その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦と3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]
2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。
[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]
これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]
一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]
2018年9月20日、2番艦「クロンシュタット」は進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
3番艦「ヴェリーキエ・ルーキ」の引き渡しは2021年に予定されています。
「クロンシュタット」と「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]
2019年には2隻の「ラーダ」級潜水艦(4番艦、5番艦)の追加発注が計画されています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日10時57分配信
【2019年に更なる2隻のプロジェクト677潜水艦の契約への署名が計画されている】
そして2018年11月末、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将はロシア連邦軍機関紙『クラースナヤ・ズヴェズダー』のインタビューを受け、「ラーダ」級潜水艦は12隻が建造されると発言しました。
従って、「ラーダ」級潜水艦の建造は2020年代にも継続される事になります。
今後新たに起工される「ラーダ」級には、次世代潜水艦用の非大気依存発電装置(AIP機関)が装備されるかもしれません。
[ルビーン設計局はロシア海軍の潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP機関)の開発を進めている]
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