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ロシア海軍の通常動力潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP)の洋上試験の準備は進められている

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『ロシア通信社ノーボスチ』より
2018年12月3日12時28分配信
【ロシアは潜水艦の為の嫌気性エンジンの実験用モデルを作成した】
モスクワ、12月3日-ロシア通信社ノーボスチ

潜水艦の為の嫌気性(非大気依存)発電装置の実験用モデルは既に建設され、海上での試験を待っている。
『統合造船業営団』のトップ、アレクセイ・ラフマノフは報道陣へ伝えた。

非大気依存発電装置の主な利点は、潜水艦の隠密性の増加にある。
潜水艦は、バッテリーを充電する為に浮上する事無く水中に滞在できる。

「実験用モデルは、2つの異なるコンセプトで開発及び建設されています。
今日における我々の課題は、実験用モデルをプロトタイプ潜水艦の船体へ納める事と、現実の限界及び圧力を考慮した中での試験の開始です」
ラフマノフ
は話した。

彼によると、非大気依存発電装置の試験は、現段階では肯定的な結果を出している。
「運転は万事この上なく上手く行っており、発電も万事この上なく上手く行っており、分解も万事この上なく上手く行っております」

ロシアが開発した非大気依存発電装置は、水素の生成方法において外国の同類とは根本的に異なっている。
それは潜水艦の中に高純度水素を貯蔵するのではなく、この装置により、改質装置を用いたディーゼル燃料の消費量に応じた水素の生成が提供される。

このような装置の作成作業は、2つの設計局へ割り当てられている~『マラヒート』『ルビーン』



ロシア潜水艦設計局である海洋工学中央設計局『ルビーン』は、通常動力潜水艦の為の新たな非大気依存発電装置(AIP機関)改質型燃料電池の開発を進めています。
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この非大気依存機関は、2011年12月初頭に陸上試験の最初の段階を終えています。
[ロシアは新たなAIP機関の試験を終えた]

その後も陸上試験は続けられました。
[ロシア海軍の新世代潜水艦の為のAIP機関の試験は進んでいる]

海洋工学中央設計局『ルビーン』によると、新たな非大気依存発電装置(AIP機関)の開発は既に完了しています。
[ロシア海軍第5世代通常動力潜水艦カリーナ級の為の非大気依存発電装置(AIP)の開発は完了した]

今後建造されるロシア第5世代通常動力潜水艦「カリーナ」級には、このAIP機関が搭載されます。
[ロシア第5世代通常動力潜水艦プロジェクト「カリーナ」]

更に、ロシアのもう1つの潜水艦設計局であるサンクトペテルブルク海洋機械製造局『マラヒート』は、閉サイクル・ガスタービン型AIP機関を開発しています。
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今後は、これら2種類のAIP機関潜水艦に搭載し、海上での試験が実施されます。

AIP機関の試験を行なうのは、現在建造中の第4世代通常動力潜水艦「ラーダ」級になるようです。
[プロジェクト677ラーダ潜水艦]

ロシアは、以前に潜水艦用の燃料電池「クリスタール」を試作していますし、ソヴィエト連邦時代の1950年代には、閉サイクル機関搭載のプロジェクト615潜水艦を建造しています。
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現在開発中の2種類のAIPは、これらの流れを汲むものと言えるでしょう。


この他、『ルビーン設計局』は、潜水艦用のリチウムイオン電池の開発も進めています。
[ロシアは潜水艦用のリチウムイオン電池の試験に成功した]
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