FC2ブログ

ロシア海軍太平洋艦隊へラーダ級潜水艦が配備される

『イズベスチヤ』より
2018年12月11日0時1分配信
【静かなる太平:潜水艦旅団は国(ロシア)の遠い沿岸を護る】

静かな潜水艦はカムチャツカ沿岸で当直に立つ。
18-1212c.jpg

太平洋艦隊プロジェクト677「ラーダ」潜水艦旅団が展開する。
これは、ロシアで最も静かな潜水艦である。
最新潜水艦嫌気性動力装置を装備し、水中へ一週間以上の滞在が可能となる。
太平洋「ラーダ」は、戦略ロケット艦及びその駐留場所をカバーする。

(ロシア)国防省は、カムチャツカに新たな潜水艦旅団を展開すると『イズベスチヤ』は軍当局より伝えられた。
最新ディーゼルエレクトリック潜水艦「ラーダ」は軍備採用される。
これは、ロシアで初めて嫌気性(非大気依存)発電装置を有する潜水艦となる。
これのお陰により、バッテリーの急速充電の為に常時浮上する必要は無くなる。

「ラーダ」開発の歴史は普通ではない。
最近の10年間の海軍総司令部は、当初、長期に渡り動力装置を満足すべき状態で製造出来なかったが故に、この潜水艦の断念を計画していた。
これと同時に、従来のディーゼルエレクトリックシステムを装備したシリーズのトップ艦「サンクトペテルブルク」が受領された。
現在、「サンクトペテルブルク」は航行試験を行なっている。
合計で12隻の「ラーダ」型潜水艦の建造が計画されている。
以前に『イズベスチヤ』が伝えたように、これらの一部は北方艦隊で勤務に就き、残りはカムチャツカ沿岸での恒久的駐留へと向かう。

大幅に自動化された水中航行~「ラーダ」の長所は、これ1つだけでは無い。
この潜水艦は騒音が最小限に低減され、電波位置測定探知手段にとっては目立たない。
最新の超感覚水中音響システムのお陰で、「ラーダ」は遥かに大きな距離で、他の大部分の艦よりも先に目標を探知できる。
加えて、この潜水艦は、非常に迅速に多数の目標の撃破が可能である~それは数分で18本の魚雷を発射できる。
海軍は、この潜水艦水中戦闘機と呼んでいる。

プロジェクト677潜水艦太平洋艦隊への存在は、特別な意味を持つと軍事歴史家ドミトリー・ボルテンコフは指摘した。

「太平洋艦隊の原子力水中戦略ロケット艦は、世界の大洋の様々な部分で戦闘当直に就いており、アヴァチャ湾に駐留しています。
18-1212b.jpg
我々の艦は、無分別な外国のパートナーに探知と補足を試され、湾からの出航にも同行されています」

彼は『イズベスチヤ』へ強調した。
「そして我々は、原子力潜水艦の展開の為に、様々な手段による重要なカバーを必要とします。
最も効果的なものの1つは、プロジェクト"ラーダ"ディーゼルエレクトリック潜水艦でなければなりません」


18-1212a.jpg
ソヴィエト時代、「戦略艦」展開の任務は、ベチェヴィンスク湾に駐留する第182潜水艦旅団により遂行されていた。
しかし、それは(軍)改革中に解散した。
新たな連合部隊が、同じ部隊番号を受け取り、同じ場所に駐留する事は十分に有り得るとドミトリー・ボルテンコフは見ている。

太平洋での任務遂行の為に、プロジェクト「ラーダ」艦は、通常のディーゼルエレクトリック潜水艦よりも遥かに大きなアプローチであると潜水艦船員クラブの代表イーゴリ・クドリン1等海佐は考えている。
大型自動化艦「ラーダ」が、ここで演じる役割は、あまり見えない事と、遠距離探知手段である。
黒海及びバルト海といった制限のある海域での作業には、古い世代の潜水艦が充分に対処している。

基地及び艦船の保護に加え、プロジェクト677潜水艦は、必要に応じて他の任務を遂行できる。
その中には、機雷源の敷設、特殊部隊の移送、重要な水上及び水中目標の捕獲が有る。

[『イズベスチヤ』参照]
「ラーダ」型潜水艦
の全長は66.8メートル、限界潜航深度300メートル、水中速力21ノット。乗組員35名。
兵装として、533mm魚雷、有翼ミサイル「カリブル」及び対空防衛手段を有する。



15-0227c.jpg
[プロジェクト677ラーダ潜水艦 ]
[新世代潜水艦ラーダ(アムール)級(旧ブログ)]

ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦プロジェクト677「ラーダ」1番艦B-585「サンクトペテルブルク」は、『アドミラルティ造船所』で1997年12月26日に起工され、2004年10月28日に進水し、2010年4月22日に納入され、同年5月8日に就役しました。

しかし、「サンクトペテルブルク」就役前の洋上試験中に様々な問題点が発覚した為、2005年7月28日に起工された2番艦と2006年11月10日に起工された3番艦の建造工事は一旦凍結されました。


2012年2月初頭、当時のロシア海軍総司令官ウラジーミル・ヴィソツキー大将は、『ロシア通信社ノーボスチ』のインタビューに対し、「ラーダ」級潜水艦「サンクトペテルブルク」に対する不満を述べています。

『ロシア通信社ノーボスチ』より。
2012年2月9日配信
【ウラジーミル・ヴィソツキー提督へのインタビュー】

「ラーダ」級に関する箇所を抜粋。

インタビュアー:多くのメディアの報道で、プロジェクト677「ラーダ」ディーゼルエレクトリック潜水艦の将来に関する憶測が流れていますが・・・

ヴィソツキー:
「ラーダ」?この艦については、何か申し上げる事が有りますかね?
潜水艦「サンクトペテルブルク」の試験運用では、技術的特性が示されていません。
その理由は、非常に簡単です。
要するに、この艦の主要動力装置には、欠陥が有るのですよ。

僕達は、第二次世界大戦時の動力を有するような武器を新たに必要であるなどという頭脳は持ち合わせておりません。
何故かって?誰がそれを必要とするのでしょうか?
そして、それは同様の動作特性を有しています。
現在の形での「ラーダ」を、ロシア海軍は必要としておりません。

インタビュアー:建造中の同プロジェクト潜水艦「クロンシュタット」と「セヴァストーポリ」の今後はどうなりましょうか?

ヴィソツキー:これらの艦は、他の動力装置になると思います・・・



その後、「ラーダ」級は改設計され、2013年2月には2番艦3番艦の建造再開が決定されました。
[ロシア国防省はラーダ級潜水艦の建造再開を正式に決定した]

17-0609c.jpg
2005年7月28日に起工された2番艦「クロンシュタット」は、2013年7月に建造契約が再締結され、工事が再開されています。
[ラーダ級潜水艦クロンシュタットは再建造される]

2006年に起工されていた3番艦は、2015年3月19日に「ヴェリーキエ・ルーキ」の名で改めて起工されました。

[ロシア海軍の為のラーダ級潜水艦3番艦セヴァストーポリ改めヴェリーキエ・ルーキは再起工された]

これらの同型艦は、1番艦「サンクトペテルブルク」の運用実績を踏まえて大幅に改良されています。
[ロシア海軍の新世代通常動力潜水艦ラーダ級の2番艦以降は大幅に改良される]

一方、1番艦「サンクトペテルブルク」は就役後、暫くはバルト艦隊に所属してバルト海に滞在していましたが、深海での試験(バルト海では実施できない)などを実施する為、2013年10月に北方艦隊の基地へ回航されました。
[ロシア海軍第4世代潜水艦サンクト-ペテルブルクは北方艦隊へ配備される]
[ロシア海軍のラーダ級潜水艦サンクトペテルブルクはバレンツ海で巡航ミサイルを発射した]

2018年9月20日、2番艦「クロンシュタット」は進水しました。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは進水した]

ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。

3番艦「ヴェリーキエ・ルーキ」の引き渡しは2021年に予定されています。

「クロンシュタット」「ヴェリーキエ・ルーキ」は就役後、北方艦隊への配備が予定されています。
[ロシア海軍第4世代通常動力潜水艦ラーダ級は北方艦隊へ配備される]

2019年には2隻の「ラーダ」級潜水艦(4番艦、5番艦)の追加発注が計画されています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日10時57分配信
【2019年に更なる2隻のプロジェクト677潜水艦の契約への署名が計画されている】

2018年11月末、ロシア海軍総司令官ウラジーミル・コロリョーフ大将は、「ラーダ」級潜水艦は合計12隻が建造されると発言しました。
[ロシア海軍の為に12隻のラーダ級通常動力潜水艦が建造される]

今後新たに起工される「ラーダ」級には、次世代潜水艦用の非大気依存発電装置(AIP機関)の装備も検討されているようです。
[ルビーン設計局はロシア海軍の潜水艦の為の非大気依存発電装置(AIP機関)の開発を進めている]


少数の建造に終わる筈が、計12隻建造する事になった「ラーダ」級ですが、この内の何隻かは太平洋艦隊へ配備され、カムチャツカ半島へ駐留する事になるようです。
「潜水艦旅団」規模との事ですから、4隻~6隻でしょう。

2010年頃までは、カムチャツカ半島にもプロジェクト877潜水艦で構成される第182潜水艦旅団が駐留していたのですが、同旅団は2011年頃に解隊され、所属潜水艦ウラジオストク第19潜水艦旅団へ配置換えとなりました。
[キロ級潜水艦「ウスチ・カムチャツク」はウラジオストクに配置換えされる]
[キロ級潜水艦、宗谷海峡通過(2012年1月21日)・続報]

しかし、カムチャツカに駐留する戦略原子力潜水艦を護る為には、やはり通常動力潜水艦が必要である為、今後、最新鋭の通常動力潜水艦による第182潜水艦旅団が復活するようです。
関連記事
スポンサーサイト