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ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは洋上試験を開始した



『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月21日11時41分配信
【フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は工場航行試験へ出発した】

プロジェクト22350フリゲートの最初の生産艦「アドミラル・カサトノフ」は、12月21日・金曜日、建造工場『北方造船所』の係留岸壁から離れ、工場航行試験の実行を開始した。
『Mil.Press FlotProm』は同社の広報サービスより伝えられた。


艦長イワン・ロガチン1等海佐が話したように、試験の第1段階は年末までに完了する。

10月には、工場航行試験は11月後半に計画されていたが、その後、12月に延期された。

同社の総取締役イーゴリ・ポノマリョフによると、「カサトノフ」の試験は、「アドミラル・ゴルシコフ」よりも迅速に行われる。
フリゲートのトップで、既に多くの事へ取り組んでいたので。

工場航行試験の枠組みにおいて、艦が射爆場で射撃を実施する為、更に北方艦隊への移動が計画されている。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
「アドミラル・カサトノフ」
は、2番目に建造されたプロジェクト22350フリゲートであり、最初の生産艦である。
2009年11月26日に起工され、2014年12月12日に進水した。
乗組員は、2018年3月から艦へ居住している。
「カサトノフ」は、2019年10月~11月に海軍への引き渡しが計画されている。


『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア連邦国防省情報・マスコミュニケーション部発表
2018年12月21日13時20分配信
【最新フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は工場航行試験を実施する為に出航した】

最新のプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・カサトノフ」は、工場航行試験の第1段階をバルト海の射爆場で実施する為、『北方造船所』(サンクトペテルブルク)の艤装岸壁から出航した。

艦の乗組員は、以前、海軍の統合研修センターでの複合訓練を行なっており、フリゲートの試験プログラムの全ての段階の実施準備を整えている。

工場航行試験中に一連の艦内居住保障システム、航法システム、通信、救助、生存性、換気及び空調、速力、機動性、安定性が点検される。

プロジェクト22350フリゲート遠海ゾーン艦であり、高精度兵器を搭載している。
それは、単独で、そして様々なロシア海軍グループの一員として効果的な行動が可能である。
排水量は5000トン、全長135メートル、幅16メートル、約30ノットの速力を発揮できる。
プロジェクト22350フリゲートの航続距離は4500海里、自立行動期間30日、乗組員は約200名。



[新世代フリゲート「アドミラル・ゴルシコフ」型]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]

プロジェクト22350フリゲート2番艦「アドミラル-フロータ・カサトノフ」は、2009年11月26日に起工されました。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦「カサトノフ海軍元帥」起工]

起工から約5年後の2014年12月12日に進水しました。

[ロシア海軍の新型フリゲート(大型警備艦)アドミラル・フロータ・カサトノフは進水した]

『北方造船所』は、2016年1月13日の時点で「アドミラル・カサトノフ」の完成度は81パーセントと発表しました。
[ロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・フロータ・カサトノフ"は81パーセント完成している]

2016年6月下旬、「アドミラル・カサトノフ」「主要打撃複合体」が設置されました。
[建造中のロシア海軍最新鋭フリゲート"アドミラル・カサトノフ"へ汎用打撃ミサイル発射機が設置された]
これは、有翼ミサイル「オーニクス」「カリブル」垂直発射機3S-14UKSKを指しています。
[汎用ミサイル垂直発射機3S-14UKSK]

その後も艤装工事は進められ、2018年2月初頭の時点では完成度98パーセントでした。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・フロータ・カサトノフは98パーセント完成している]



2018年12月21日、「アドミラル・カサトノフ」は、洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始する為、造船所の岸壁を離れました。

今回の記事で触れられていますが、「アドミラル・カサトノフ」の艦長はイワン・ロガチン1等海佐です。

通常、このクラスの艦の艦長は2等海佐が務める事が多いのですが、プロジェクト22350フリゲートは、ロシア海軍においては「1等艦」に分類されています。
『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年9月20日21時1分配信
【海軍及び統合造船業営団は「アドミラル・ゴルシコフ」は1等フリゲートであると説明した】
なお、同じ「フリゲート」でも、プロジェクト11356R(アドミラル・グリゴロヴィチ型)「2等艦」です。

つまり、プロジェクト22350フリゲートは、ロシア海軍巡洋艦駆逐艦クラスと同等という事になります。
[ロシア海軍の「1等艦」]
この為、艦長も1等海佐が任命されているようです。
1番艦「アドミラル・ゴルシコフ」艦長もオレグ・グセフ1等海佐です。

「アドミラル・カサトノフ」は、2019年末までにロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]


現在までに、プロジェクト22350フリゲートは4隻が起工されており、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]

[プロジェクト22350フリゲート]
サンクトペテルブルクの『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で建造。

「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」
Адмирал флота Советского Союза Горшков(工場番号921)
2006年2月1日起工/2010年10月28日進水/2018年7月28日就役
北方艦隊へ配備

「アドミラル・フロータ・カサトノフ」Адмирал флота Касатонов(工場番号922)
2009年11月26日起工/2014年12月12日進水/2019年末就役予定
北方艦隊へ配備予定

「アドミラル・ゴロフコ」Адмирал Головко(工場番号923)
2012年2月1日起工/2021年末就役予定

「アドミラル-フロータ-ソヴィエツカヴァ-ソユーザ・イサコフ」
Адмирал флота Советского Союза Исаков(工場番号924)
2013年11月14日起工/2022年末就役予定



今後、プロジェクト22350は更に2隻が追加建造される可能性も有ります。
[ロシア海軍は更に2隻のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートを追加発注するかもしれない]

その後は、拡大発展型であるプロジェクト22350Mの建造へ移行する事になります。
[ロシア海軍の将来フリゲート・プロジェクト22350M(超ゴルシコフ型)の排水量は6500トンになる]
[プロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)の拡大発展型となるロシア海軍の次世代フリゲートの開発は進められている]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の排水量は約8000トンになる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の建造開始は2020年以降になる]
[ロシア海軍の次世代フリゲート・プロジェクト22350M(改アドミラル・ゴルシコフ型)の1番艦は2026年に就役する]
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