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ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は2019年1月~3月に洋上試験を開始する

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『Mil.Press FLOT』(フロートコム)より
2018年12月28日11時0分配信
【コルベット「グレミャーシチー」の工場航行試験の開始は2019年第1四半期になる】

『北方造船所』で建造されているプロジェクト20385コルベットのトップ「グレミャーシチー」の工場航行試験の開始は2019年第1四半期になる。
『Mil.Press FlotProm』は業界の2名の消息筋より伝えられた。


工場航行試験開始の正確な日時に関する決定は海軍総司令部により採択されていると対談者の1人は話した。

「グレミャーシチー」は2012年に起工され、2017年6月30日に進水した。
艦の引き渡しは2018年に計画されていた。
1月に係留試験がスタートした。
予定では、6月にはコルベットへ乗組員が居住し、12月末までに艦は海軍へ引き渡される筈だった。
しかし、船員が艦内へ上がったのは9月になってからだった。
2018年8月、「グレミャーシチー」海軍への引き渡し予定は、2019年10月に移動した。
『Mil.Press FlotProm』のインタビューに対し、『北方造船所』のトップ、イーゴリ・ポノマリョフは、こう述べた。

他の情報提供者の伝達によると、「グレミャーシチー」の建造工場は、その建造を全て適時に行なっており、工場航行試験の準備をしているが、一部の複合体の艦への据え付けは、二次供給者側の遅延により、遅れている。

当方は、『北方造船所』広報サービスへの公開質問状で試験開始時期に関するコメントを求めた。

12月27日・水曜日、『北方造船所』総取締役イーゴリ・ポノマリョフは、2018年の結果について、去る年の主な出来事は、一度に3隻の艦を発注者へ引き渡した事であると『Mil.Press FlotProm』記者へ伝えた。
これは、プロジェクト23120後方支援船「エリブルス」プロジェクト18280通信船「イワン・フルス」、そして更に、海軍プロジェクト22350フリゲートのトップ「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」を引き渡した事についての話である。

[『Mil.Press FlotProm』参照]
多目的コルベット・プロジェクト20385
は、敵の潜水艦及び水上艦の探知及び破壊、揚陸部隊の上陸支援、更には近海ゾーンにおける様々な課題の解決の為に意図されている。
独自の建造方式、複合材料の使用、兵装システム及びアンテナ監視所の船体への内蔵のお陰により、コルベットの電波位置特定、音響、光学視認は著しく低減している。
プロジェクト20385の兵装構成には、ミサイル複合体「カリブル-NK」高射ミサイル複合体「リドゥート」、100mm砲A-190-01、2基の30mm高射砲複合体AK-630M、更には対潜複合体「パケート」が含まれる。
「グレミャーシチー」の排水量は2200トン、全長-104メートル、幅-13メートル。
速力-27ノット、航続距離-3500海里、乗組員-99名。

「グレミャーシチー」に加え、『北方造船所』では更に4隻のコルベットが建造されている:「プロヴォールヌイ」(プロジェクト20385)「ジェルズキー」(プロジェクト20386)、そして更に「リェチーヴイ」「ストローギー」~特性が改善されたプロジェクト20380



[プロジェクト20380/20385コルベット]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
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プロジェクト20385コルベットの1番艦「グレミャーシチー」は、2012年2月1日にサンクトペテルブルク市『北方造船所』(セーヴェルナヤ・ヴェルフィ)で起工されました。
[サンクトペテルブルクでフリゲート「アドミラル・ゴロフコ」及びコルベット「グレミャーシチー」が起工された]

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プロジェクト20385プロジェクト20380の改良型であり、兵装が強化されています。
[プロジェクト20385「グレミャーシチー」型コルベット]

20380対艦ミサイル「ウラン」に代わり、20385は対地攻撃も可能な打撃ミサイル複合体「カリブル」を装備します。
[巡航ミサイル「カリブル」対地攻撃型は2500kmの最大射程を有する]

当初、プロジェクト20385には、ドイツMTU社製のディーゼルエンジンが装備される予定でしたが、ヨーロッパ諸国対ロシア制裁により、その供給は途絶えました。
[ロシアは水上艦用のエンジン供給を拒否したドイツとウクライナの企業を訴える]

この為、設計を変更してロシア『コロムナ工場』ディーゼルエンジン「ディーゼルユニットDDA12000」~が搭載される事になりました。
これは以前のプロジェクト20380と同じエンジンです。
[ロシア新世代艦のガスタービンとディーゼル]

2016年4月末、『コロムナ工場』ディーゼルエンジンの設置作業が始まりました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの取り付けが始まった]


2016年5月19日までにディーゼルエンジンの設置作業は完了しました。
[ロシア海軍の為の新世代コルベット"グレミャーシチー"へのロシア製ディーゼルエンジンの設置は完了した]


2017年6月30日、「グレミャーシチー」の進水式典が開催されました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為のプロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは進水した]



2018年1月から造船所の岸壁で係留試験が始まりました。
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"乗組員は艦内への居住を準備する]

以前には「グレミャーシチー」ロシア海軍への引き渡しは2018年末に予定されていましたが、一部の機器の納入の遅れにより、2019年末に延期されました。
[プロジェクト20385コルベット1番艦グレミャーシチーは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]

「グレミャーシチー」の洋上試験は、2019年の第1四半期、つまり1月~3月に開始されます。

ロシア海軍への就役後、「グレミャーシチー」太平洋艦隊へ配備されます。


プロジェクト20385の2番艦「プロヴォールヌイ」は2013年7月25日に起工されました。
[プロジェクト20385コルベット「プロヴォールヌイ」は起工された]
ロシア海軍への引き渡しは2020年以降に予定されており、こちらも太平洋艦隊へ配備されます。

太平洋艦隊は、最終的に合計8隻のプロジェクト20380/20385コルベットの受領を計画しており、この内の半分(4隻)はプロジェクト20385になるようです。
[ロシア海軍太平洋艦隊は8隻のプロジェクト20380/20385コルベットを受領する]
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