ロシア海軍黒海艦隊の最新鋭哨戒艦ワシーリー・ブイコフはダメージコントロール訓練を行なった
- カテゴリ:プロジェクト22160哨戒艦

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア南方軍管区(黒海艦隊)広報サービス発表
2019年1月9日10時24分配信
【黒海艦隊の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」乗組員はダメージコントロール演習を実施した】
黒海艦隊の哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」乗組員はダメージコントロール演習を実施した。
演習中、哨戒艦のセクションの1つで火災及び黒煙が発生したという筋書きへ取り組んだ。
ダメージコントロール中に乗組員は、事故発生セクションの気密化、個人防御手段の着用、防御線の作成、セクションの火災の局限化及び消火の規準的行動を実行した。
更に、事故セクションと中央監視所の乗組員の連携へ取り組んだ。
現実の火元での発火を清算する訓練は、ノヴォロシースク海軍基地の敷地内の特殊練習-訓練複合体で実施された。
ダメージコントロール訓練は、黒海艦隊の水上艦及び潜水艦の乗組員の戦闘訓練の義務的要素である。
[参照]
12月20日、ノヴォロシースク海軍基地で哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」はロシア海軍へ受け入れられ、その後、艦上へ聖アンドレイ旗が掲揚された。
哨戒艦「ワシーリー・ブイコフ」は『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場』の船台で建造されたプロジェクト22160のトップ艦である。
これは、ロシアで設計及び建造されたモジュールコンテナ兵装を使用する最初の艦である。
特に、建造された艦の兵装は、更なる追加兵装を配置する能力を有する。
艦は、パトロールへ就く為、更には沿海及び大洋ゾーンでの定められた任務の遂行の為に意図されている。

プロジェクト22160哨戒艦は、平時には領海警護、200海里の排他的経済水域の哨戒、海上密輸及び海賊行為の取り締まり、海難救助支援、海洋環境調査、 戦時には船舶の海上航行警護、海軍基地及び近海防衛を行なう多目的艦です。
現在建造中のプロジェクト20380/20385コルベットよりも、やや小サイズの艦ですが、航続性能は20380/20385を上回っています。
設計はサンクトペテルブルクの『北方計画設計局』が担当しました。
公開株式会社『北方計画設計局』公式サイトより
【哨戒艦プロジェクト22160】
建造を担当するのは、ロシア内陸部タタールスタン共和国の『A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク造船工場』です。

【公開株式会社「A.M.ゴーリキー記念ゼレノドリスク工場」公式サイト】
1番艦「ワシーリー・ブイコフ」は2014年2月26日に起工されました。
[ロシア海軍の新型哨戒艦(モジュール艦)ワシーリー・ブイコフが起工された]
「ワシーリー・ブイコフ」は2017年7月23日にゼレノドリスク造船所の造船台から出渠し、同年10月には内陸水路を通って黒海沿岸のケルチ市の『ザリフ造船所』まで運ばれ、ここで艤装が行われました。


「ワシーリー・ブイコフ」乗組員の編成は、2018年1月中旬までに完了しました。
[ロシア海軍黒海艦隊はプロジェクト22160哨戒艦の1番艦ワシーリー・ブイコフの乗組員の編成を完了した]
編成された乗組員団は、サンクトペテルブルクの海軍合同訓練センターで研修を行なった後、3月28日にノヴォロシースク海軍基地へ到着しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはノヴォロシースク基地へ到着し、洋上試験の準備を始めた]
それから約1ヶ月半後の2018年5月8日、「ワシーリー・ブイコフ」は洋上試験の最初の段階である工場航行試験を開始しました。

[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは洋上試験を開始した]
それから1ヶ月以上経った6月18日、「ワシーリー・ブイコフ」は初めての砲撃試験を実施しました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは初めての砲撃試験を行なった]
2018年7月29日の『ロシア海軍の日』にはノヴォロシースクの観艦式へ参加しました。


その後、工場航行試験は完了し、2018年10月下旬から国家受領試験が始まりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の為の新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフは黒海で洋上試験を続けている]
「ワシーリー・ブイコフ」は12月中旬までに国家受領試験を終え、2018年12月20日にノヴォロシースク海軍基地海軍旗初掲揚式典を開催し、ロシア海軍へ就役しました。
[新型哨戒艦ワシーリー・ブイコフはロシア海軍へ就役し、黒海艦隊へ編入された]


現在は乗組員の慣熟訓練を行なっており、2019年1月9日にはダメージコントロール訓練を行ないました。
プロジェクト22160哨戒艦は、現在までに6隻が起工されています。
[ロシア海軍は2022年までに6隻のプロジェクト22160哨戒艦を受領する]
「ワシーリー・ブイコフ」Василий Быков(工場番号161)
2014年2月26日起工/2017年進水/2018年12月20日就役
「ドミトリー・ロガチョフ」Дмитрий Рогачёв(工場番号162)
2014年7月25日起工/2018年就役予定
「パーヴェル・デルジャーヴィン」Павел Державин(工場番号163)
2016年2月18日起工/2019年就役予定
「セルゲイ・コトフ」Сергей Котов(工場番号164)
2016年5月8日起工/2020年就役予定
「ヴィクトール・ヴェリキー」Виктор Великий(工場番号165)
2016年11月25日起工/2021年就役予定
「ニコライ・シピャーギン」Николай Сипягин(工場番号166)
2018年1月13日起工/2022年就役予定
プロジェクト22160哨戒艦は6隻全てが黒海艦隊へ配備され、ノヴォロシースクに駐留します。
[ロシア海軍黒海艦隊の新ノヴォロシースク基地は60隻以上の艦船を収容できる]
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