新世代コルベット「ボイキー」は工場航海試験を開始した

『ロシア連邦国防省公式サイト』より。
ロシア連邦軍西方軍管区広報サービス発表
2012年10月10日15時12分配信
【コルベット「ボイキー」は航海試験へ入った】
株式会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で建造されたバルト艦隊の為の最新コルベット、プロジェクト20380「ボイキー」は、海洋演習場で工場航海試験へ入った。
セルゲイ・リプスキー2等海佐が指揮する同艦の乗組員は、同社の代表と共同で艦のシステム及び機器の海洋における動作状態を点検する。
具体的には、動力装置、操舵設備、補助機器、通信及び航海装置、揚錨設備が点検される。
艦の速力、機動性及び振動試験が行なわれる。
工場航海試験は、どのような艦においても建造過程を完了する為に必要不可欠な段階の一つであり、仕様書及び設計図で認可された航海条件下におけるシステム及び機器の適合、説明書に記載された機器の操作が点検される。
工場航海試験は12月末に完了する。
2013年初頭、艦の乗組員は国家受領試験を開始する。
[参照]
プロジェクト20380コルベット「ボイキー」の進水は2011年4月15日に「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で行なわれた。
警備艦「ボイキー」は株式会社「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」造船台で2005年7月に起工された。
同シリーズのトップ艦「ステレグーシチー」は2007年にバルト艦隊へ引き渡された。
同プロジェクトの2隻目のコルベット「ソーブラジテルヌイ」は2011年10月14日にバルト艦隊へ引き渡された。
同プロジェクトのコルベットは、株式会社「中央海洋工学設計局アルマーズ」によって開発された。
プロジェクト20380艦は、近海ゾーンにおいて水上艦及び潜水艦を相手に戦い、海洋上陸作戦において砲撃支援を行なう事を意図している。
艦の建造には「ステルス」技術が用いられ、更に、艦の物理的範囲を減少させる独自の解決法が適用されている。
特に、艦のレーダー視認性は減少し、上部構造物の材料には難燃性で電波を吸収するガラス繊維強化プラスチックが使われおり、更に船体上部は特殊な建造方式となっている。
[新世代コルベット「ステレグーシチー」型]
[ステレグーシチー型コルベット(旧ブログ)]
プロジェクト20380コルベット3番艦「ボイキー」は、2005年5月27日にサンクトペテルブルク市の「セーヴェルナヤ・ヴェルフィ」で起工され、2011年4月15日に進水しました。
2012年9月25日、サンクトペテルブルクを出港し、クロンシュタットへ向かいました。
艦首のA-190 100mm単装砲は未搭載のままでした。
[ロシア海軍最新コルベット「ボイキー」海上試験開始]
工場航海試験を開始した「ボイキー」の写真は公表されていませんが、おそらくは、サンクトペテルブルク出港時と同じ状態(艦首100mm砲未搭載)でしょう。
上記の『ロシア国防省公式サイト』の西方軍管区広報サービス発表では、進水時の「ボイキー」の写真が掲載されています。
今回の発表によると、「ボイキー」は今年(2012年)末までに工場航海試験を完了させ、来年(2013年)初頭から国家受領試験を行なうとの事です。
当然、ロシア海軍への引き渡しは、その後になります。
新型コルベット「ボイキー」の就役は、早くて2013年春頃でしょうか。
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