ロシア海軍最新鋭のプロジェクト22350フリゲートは視覚-光学妨害ステーションを装備する
- カテゴリ:ロシア海軍の艦載兵器

『スプートニク』日本語版より
2019年2月2日16時30分配信
【ロシア海軍、幻覚発生兵器を導入】
これの元記事。
『タス通信』より
2019年2月2日18時39分配信
【ロシアの2隻のフリゲートは敵の目を眩ませる為のステーションを装備する】
モスクワ、2月2日/タス通信
ロシアの2隻のフリゲート「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」と「アドミラル・フロータ・カサトノフ」は、敵の目を眩ませる為の視覚-光学妨害ステーション「フィリン」を装備する。
『タス通信』は土曜日にホールディングス『ロスエレクトロニカ』(『ロステフ』へ加入)広報サービスより伝えられた。
「ステーション(フィリン)は既にフリゲート"アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ"と"アドミラル・フロータ・カサトノフ"へ設置されています。
各フリゲートには、2基の装置複合体が設置されています。
同様の機器は、造船工場『北方造船所』で建造されている更なる2隻のフリゲートへ設置されます」
広報サービスは指摘した。
2018年にフリゲートへ設置されたステーションは、夜間及び薄暮時間帯に、「海軍の水上艦艇に対して使用される」視覚-光学及び光学電子の監視回線、更には近接戦闘兵器の照準の制圧が可能である。
この為に、視覚器官の一時的な妨害の為、光放射の明るさの変動が利用される。
「視覚神経を興奮させる事を考慮した放射の明るさの低周波変動は、視覚器官の一時的な可逆障害を引き起こします」
『ロスエレクトロニカ』は話した。
ステーション「フィリン」の影響を試験する志願者は、機器が2キロメートルまでの距離に設置されている場合、標的への射撃照準を行なうのは不可能であると述べた。
彼らのほぼ半数は、吐き気、空間における方向感喪失の兆候、そして眩暈を訴えた。
更に20パーセントの志願者は、目の前に浮かぶ光の斑点の効果について話した。
装置は更に、夜間視覚機器、赤外線レーザー距離測定器を制圧する為に使用できる。
「明るさの高周波変調と組み合わせた可視及び一部の赤外線スペクトルの放射は、夜間視覚機器、赤外線レーザー距離測定器、対戦車誘導ロケットの照準システムの効果的な制圧を可能にします」
広報サービスは説明した。
[プロジェクト22350フリゲート(アドミラル・ゴルシコフ型) ]
[アドミラル・ゴルシコフ型フリゲート(旧ブログ)]
ロシア海軍の為の新世代フリゲート、プロジェクト22350は、現在までにサンクトペテルブルクの『北方造船所』で4隻が起工され、1番艦は2018年7月28日に就役しました。
1番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・ゴルシコフ」(417)は2006年2月1日に起工、2010年10月28日に進水し、2018年7月28日にロシア海軍へ引き渡されました。
[プロジェクト22350フリゲート1番艦アドミラル・ゴルシコフはロシア海軍へ就役し、北方艦隊へ編入された]
2018年9月初頭に北方艦隊基地へ到着し、その後、度々バレンツ海で戦闘訓練を行なっています。
[ロシア海軍北方艦隊の最新鋭フリゲート"アドミラル・ゴルシコフ"はバレンツ海で機雷源突破訓練を行なった]
2番艦「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(431)は2009年11月26日に起工、2014年12月12日に進水しました。
2018年12月下旬から航行試験が行なわれています。
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2回目の洋上試験の準備を始めた]
ロシア海軍への引き渡しは2019年に予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2019年にロシア海軍へ引き渡される]
3番艦「アドミラル・ゴロフコ」は2012年2月1日に起工されました。
4番艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・イサコフ」は2013年11月14日に起工されました。
[サンクトペテルブルク北方造船所はプロジェクト22350フリゲート「アドミラル・イサコフ」(と偵察艦「イワン・フルス」)を起工した]
3番艦と4番艦は、ガスタービンエンジンの供給が大幅に遅延した為、建造も遅延しています。
[ロシア海軍のプロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦のガスタービンエンジンはロシア国内で製造されている]
3番艦は2021年末、4番艦は2022年末にロシア海軍への引き渡しが予定されています。
[プロジェクト22350フリゲート3番艦と4番艦は2021年末と2022年末にロシア海軍へ引き渡される]
プロジェクト22350は、今後、更に2隻が追加建造されるかもしれません。
[ロシア海軍は更に2隻のプロジェクト22350(アドミラル・ゴルシコフ型)フリゲートを追加発注するかもしれない]
その後、拡大発展型のプロジェクト22350Mの建造へ移行します。
[プロジェクト22350Mフリゲート(超ゴルシコフ型)]
プロジェクト22350は様々な新型兵器を装備していますが、その中に、今回の記事で取り上げられている視覚-光学妨害ステーション5P-42「フィリン」が有ります。
これは、近距離(有視界距離)において、文字通り敵の目を眩ませる為に使用されます。
つまり、有視界での戦闘時でのみ使用可能ですが、これをフリゲートへ装備するのは、おそらくは、テロリストの自爆ボート攻撃などへ対応する為でしょう。
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