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ロシア海軍黒海艦隊の小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスは黒海へ進入したアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する

『タス通信』より
2019年2月20日0時24分配信
【ロシア軍は黒海でアメリカ駆逐艦を組織的に追跡する】
モスクワ、2月19日/タス通信

小型ロケット艦「オレホヴォ・ズエヴォ」偵察艦「イワン・フルス」を含む黒海艦隊部隊は、黒海へ入ったアメリカ駆逐艦「ドナルド・クック」を組織的に絶え間なく追跡している。
火曜日、ロシア連邦国防省国家防衛管理センターは報道機関へ伝えた。
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「モスクワ時間2019年2月19日17時0分、アメリカ合衆国海軍の誘導ロケット兵器駆逐艦ドナルド・クックは黒海水域へ入りました。
黒海艦隊の指定部隊及び手段は、アメリカ駆逐艦を組織的に絶え間なく追跡しております。
その行動の直接の監視は、小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォと偵察艦イワン・フルスにより行なわれております」

声明では、こう述べられた。

火曜日、これに先立ちアメリカ合衆国海軍第6艦隊広報サービスは、北大西洋条約機構の同盟国及び地域のパートナーと共に安全を保障し、地域の安定を強化し、海軍の戦闘即応性と能力を高める作戦を実施する為、アメリカロケット駆逐艦「ドナルド・クック」ダーダネルス海峡を通過して黒海へ向かっていると発表した。

「ドナルド・クック」黒海へ向かうのは、今年の初めから既に2度目である。
1月19日、「ドナルド・クック」は今年初めて黒海へ入った。
この時にアメリカ合衆国海軍第6艦隊広報サービスが発表したように、駆逐艦北大西洋条約機構の同盟国及び地域のパートナーと共に安全を保障し、地域の安定を強化し、海軍の戦闘即応性と能力を高める為の海上作戦を実施した。
その行動は、ロシア黒海艦隊部隊により追跡され、アメリカ駆逐艦を直接に監視したのは警備艦「プイトリーヴイ」であった。
1月28日、アメリカ駆逐艦黒海を去り、ボスポラス海峡を通過して地中海へ向かった。

モントルー国家間条約の規定では、トルコ海峡を通過する非黒海沿岸諸国の戦闘艦に関して定められており、アメリカ駆逐艦黒海への滞在時間は、21日を超えてはならない。



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記事中でも触れられていますが、アメリカ海軍の軍艦は、定期的に黒海へ入っています。
ただし、モントルー条約の規定により、黒海沿岸諸国では無い国(むろんアメリカも含まれる)の海軍の艦船は、21日しか黒海に滞在できないと定められている為、この規定に抵触しないサイクルで黒海への進入を繰り返しています。


2019年1月6日、アメリカ海軍ドック型揚陸艦「フォート・マクヘンリー 」(1987年8月8日就役)が黒海へ入り、黒海艦隊警備艦「プイトリーヴイ」(1982年2月9日就役)が監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のドック型揚陸艦フォート・マクヘンリーを監視する]

「フォート・マクヘンリー 」は1月11日にボスポラス海峡を南下して黒海から去りました。

1月19日夜、アメリカ海軍ミサイル駆逐艦DDG-75「ドナルド・クック」(1998年12月4日就役)がボスポラス海峡を北上して黒海へ入りました。
【合衆国軍艦ドナルド・クック(DDG 75)公式サイト】

「プイトリーヴイ」は、今度は「ドナルド・クック」の監視任務に就きました。
[ロシア海軍黒海艦隊の警備艦プイトリーヴイは黒海でアメリカ海軍のミサイル駆逐艦ドナルド・クックを監視する]

「ドナルド・クック」は1月28日にボスポラス海峡を南下して黒海から去りました。


そして2月19日、「ドナルド・クック」は再び黒海へ入りました。

その「ドナルド・クック」の監視任務に就いたのは、昨年(2019年)に就役したばかりの黒海艦隊の最新鋭艦2隻です。

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プロジェクト21631小型ロケット艦の7番艦「オレホヴォ・ズエヴォ」は2018年12月10日に就役し、2019年2月18日から黒海で戦闘訓練を開始していましたが、急遽、アメリカ駆逐艦の監視任務へ派遣される事になりました。
[ロシア海軍黒海艦隊の最新小型ロケット艦オレホヴォ・ズエヴォは黒海で戦闘訓練を行なう]

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プロジェクト18280中型偵察艦の2番艦「イワン・フルス」は2018年6月25日に就役し、同年12月末に黒海艦隊基地セヴァストーポリへ到着しています。
[プロジェクト18280偵察艦の2番艦イワン・フルスはロシア海軍へ就役した]
セヴァストーポリ到着後は目立った動きは有りませんでしたが、こちらもアメリカ駆逐艦の監視任務へ派遣される事になりました。
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