ロシア海軍北方艦隊のウシャコーフ勲章授与・重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの艦長は交代した
- カテゴリ:重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ

『ロシア連邦国防省公式サイト』より
ロシア北方艦隊広報サービス発表
2019年2月28日20時44分配信
【ロシア海軍旗艦の艦長の交代が行なわれた】
本日(2月28日)、ロシア海軍の旗艦~重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」で、乗組員と、北方艦隊司令部の上級職位へ任命される前艦長セルゲイ・アルタモノフ1等海佐の別れの式典が開催された。
航空巡洋艦の新たな艦長は、ヤロスラフ・アダモフ2等海佐となる。
以前、彼は数年間に渡り、同艦の艦長上級補佐官の職務を遂行していた。
式典中、セルゲイ・アルタモノフ1等海佐と一緒に勤務した北方艦隊ロケット艦連合部隊司令官フェリックス・メニコフ少将は彼に感謝し、重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」の模型を彼に贈った。
セルゲイ・アルタモノフ1等海佐は、海軍学校を卒業して少尉で巡洋艦へ着任し、艦長までの勤務の道程を経た。
彼は、巡洋艦の7番目の艦長であり、他の誰よりも長く、約8年間に渡り艦長を務めた。
彼の指揮下で重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」は、数度の地中海への遠距離航海を行なった。
その期間の最後には、ロシア海軍の歴史上初めて巡洋艦の航空グループが、シリア・アラブ共和国の非合法テロリスト武装組織の施設に対する戦闘動作へ成功裏に取り組んだ。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフの経歴(ロシア国防省公式サイト)]
[空母アドミラル・クズネツォフ艦長セルゲイ・アルタモノフ]

セルゲイ・グリゴリエヴィチ・アルタモノフは、1970年10月24日にカリーニングラード市で生まれ、カリーニングラード海軍高等学校ロケット-砲学部を卒業後、1992年に新米少尉として重航空巡洋艦「アドミラル・フロータ・ソヴィエツカヴァ・ソユーザ・クズネツォフ」へ着任しました。
その後、一貫して「アドミラル・クズネツォフ」でのみ勤務し、昇進を重ね、2011年8月に40歳で「アドミラル・クズネツォフ」艦長に就任しました。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2011年8月18日9時7分配信
【航空母艦「アドミラル・クズネツォフ」は新たな艦長を得た】
新任の艦長の初仕事は、同艦にとっては4度目となる地中海への遠距離航海でした。
(2011年12月6日出航、2012年2月16日帰港)
[空母クズネツォフ第4次地中海遠征]
アルタモノフ艦長の下、2013年12月から2014年5月に掛けて「アドミラル・クズネツォフ」は5回目の地中海への遠距離航海を行ないました。
(2013年12月17日出航、2014年5月18日帰港)
[空母アドミラル・クズネツォフ第5次地中海遠征(2013年12月-2014年5月)]
2016年10月から2017年2月には、アルタモノフ艦長の指揮下で6度目の地中海への遠距離航海が行なわれ、この時、「アドミラル・クズネツォフ」の艦上戦闘機部隊は、シリア領内のテロ組織~『アル=ヌスラ戦線』や『イラク・レバントのイスラム国』(ISIL)への空爆作戦を実施しました。
[空母アドミラル・クズネツォフ第6次地中海遠征(2016年10月-2017年2月)]
無論、「アドミラル・クズネツォフ」にとっては、1991年1月20日の就役以来初の実戦参加となりました。
「アドミラル・クズネツォフ」航空隊は、2016年11月8日から2017年1月6日までの約2ヶ月間に、420回の戦闘飛行(内117回は夜間)と、750回の捜索救助、航空輸送支援の為の飛行を行ない、シリア領内のテロ組織の施設1252を破壊しました。
2018年2月23日の『祖国防衛者の日』にクレムリン宮殿で開催された国家表彰授与式において、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、「アドミラル・クズネツォフ」へウシャコーフ勲章を授与しました。
『タス通信』より
2018年2月23日14時24分配信
【プーチンは祖国防衛者の日に国家表彰を授与した】

「アドミラル・クズネツォフ」は2018年4月末から近代化改装を開始し、2021年末までに復帰する予定です。
[重航空巡洋艦アドミラル・クズネツォフ近代化改装]
そして2019年2月28日、近代化改装中の「アドミラル・クズネツォフ」の艦長が交代しました。
約8年に渡って艦長を務めたセルゲイ・アルタモノフ氏は北方艦隊司令部へ転属し、数年前から彼の補佐役を務めていたヤロスラフ・アダモフ2等海佐が新たな「アドミラル・クズネツォフ」艦長となりました。
通常、このクラスの大型艦の艦長は1等海佐が任命されるのですが、「アドミラル・クズネツォフ」が近代化改装を終えて復帰する頃には、ヤロスラフ・アダモフ氏は1等海佐に昇進しているでしょう。
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