2019年にロシア海軍へ4隻の潜水艦と7隻の水上戦闘艦が就役する
- カテゴリ:ロシアの造船業
『ロシア通信社ノーボスチ』より
2019年3月12日13時55分配信
【2019年には(ロシア)海軍の為の4隻の潜水艦と7隻の水上艦が竣工する】
セヴェロドヴィンスク(アルハンゲリスク州)、3月12日-ロシア通信社ノーボスチ
今年、海軍の為の4隻の潜水艦と7隻の水上戦闘艦が竣工する。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは語った。
「『統合造船業営団』構成企業の2019年の造船プログラムにおいて、7隻の戦闘艦の建造が提示されます。
3隻の原子力潜水艦と1隻のディーゼルエレクトリック潜水艦、更には7隻の艦船の修理完了も含まれます」
ショイグは火曜日にセヴェロドヴィンスクの会議で話した。
さらに、会議は、メディアの代表が参加する事無く開催された。
非公開部分の始まりで、『統合造船業営団』総裁アレクセイ・ラフマノフの報告が行なわれた。
会議のテーマは「プロジェクト955A戦略用途ロケット水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルとプロジェクト885M原子力水中巡洋艦カザンの2019年の試験完了と納入の行程、プロジェクト11442重原子力ロケット巡洋艦の近代化修理の作業遂行」であった。
『ロシア通信社ノーボスチ』より
【潜水艦クニャージ・ウラジーミルとカザンは(2019)年末までに(ロシア)海軍へ加入する】
セヴェロドヴィンスク(アルハンゲリスク州)、3月12日-ロシア通信社ノーボスチ
戦略潜水艦「クニャージ・ウラジーミル」と「カザン」は、今年末までにロシア海軍へ加入する。
ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグは語った。
「原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルとカザンの建造完了及び海軍への引き渡しは、『統合造船業営団』、『セヴマシュ』及び一連の契約組織にとって最優先事項であります。
最高司令官(註:ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチン)は、全ての複合作業の今年中の完了を求めております」
ショイグは火曜日にセヴェロドヴィンスクの会議で話した。
国防相の評価では「これらの艦は、将来の我々の水中艦隊の概要を定義づけ、防衛能力の増大と、世界の大洋におけるロシアの立ち位置の強化を可能にします」
「本日は、これらの潜水艦の引き渡し、更には重原子力ロケット巡洋艦アドミラル・ナヒーモフの修理、遠海ゾーン艦の建造の準備に関する問題を討議しました」
ショイグは話した。
2019年3月12日、ロシア連邦国防相セルゲイ・ショイグ上級大将と国防省幹部、『統合造船業営団』幹部がセヴェロドヴィンスクの『生産合同・北方機械製造事業(セヴマシュ)』を訪れ、同社で建造中の原子力潜水艦を含むロシアの軍事造船業界の問題についての会合を行ないました。
ショイグ国防相は、今年(2019年)に3隻の原子力潜水艦と1隻の通常動力潜水艦がロシア海軍へ引き渡されると述べていますが、この内の2隻は、プロジェクト955A「ボレイ-A」戦略用途原子力水中巡洋艦K-549「クニャージ・ウラジーミル」(2012年7月30日起工、2017年11月17日進水、2018年11月末に洋上試験開始)と、プロジェクト885M「ヤーセン-M」原子力水中巡洋艦K-561「カザン」(2009年7月24日起工、2017年3月31日進水、2018年9月下旬に洋上試験開始)である事は間違いないでしょう。
ショイグ国防相は、この2隻を今年中にロシア海軍へ引き渡す事は、『統合造船業営団』と『セヴマシュ』にとって「最優先事項」であると言っています。
[2019年末までにロシア海軍へ就役するボレイ-A級戦略用途原子力水中巡洋艦クニャージ・ウラジーミルは洋上試験と乗組員の慣熟訓練を同時並行で行なう]
[ロシア海軍の為のヤーセン級原子力水中巡洋艦2番艦カザンは2019年秋に巡航ミサイル及び魚雷の発射試験を行なう]
あと1隻の原子力潜水艦について、ショイグ国防相は具体的には言及していませんが、おそらくはプロジェクト09852原子力調査潜水艦「ベルゴロド」(1992年7月24日起工、2012年12月20日再起工)の事でしょう。
ただ、同艦に関しては、ロシア海軍への引き渡しは2020年になるという情報も有りますが・・・
[ロシア海軍の為の特殊用途原子力潜水艦ベルゴロドはスーパーキャビテーション原子力水中無人機ポセイドンを搭載する]
1隻のディーゼルエレクトリック潜水艦(通常動力潜水艦)がどれを指しているのかも明らかにしていませんが、おそらくはプロジェクト677「ラーダ」潜水艦B-586「クロンシュタット」(2005年7月28日起工、2018年9月20日進水)の事でしょう。
[ロシア海軍の為の第2のラーダ級潜水艦クロンシュタットは2019年に洋上試験を開始する]
この他にショイグ国防相は、今年(2019年)に7隻の水上戦闘艦がロシア海軍へ引き渡されるとも言っています。
具体的な艦名は挙げていませんが、おそらくは、この7隻の事でしょう。
プロジェクト22350フリゲート「アドミラル・フロータ・カサトノフ」(2009年11月26日起工、2014年12月12日進水、2018年12月下旬に洋上試験開始)
[ロシア海軍のアドミラル・ゴルシコフ型フリゲート2番艦アドミラル・カサトノフは2回目の洋上試験の準備を始めた]
プロジェクト20385コルベット「グレミャーシチー」(2012年2月1日起工、2017年6月30日進水)
[ロシア海軍太平洋艦隊の為の最新鋭コルベット"グレミャーシチー"は90パーセント完成している]
プロジェクト22160哨戒艦「ドミトリー・ロガチョフ」(2014年7月25日起工、2017年末頃進水、2018年11月末より洋上試験開始)
[第2のプロジェクト22160哨戒艦ドミトリー・ロガチョフは2019年4月にロシア海軍へ就役する]
プロジェクト11711大型揚陸艦「ピョートル・モルグノフ」(2015年6月11日起工、2018年5月25日進水)
[ロシア海軍のプロジェクト11711(イワン・グレン型)大型揚陸艦2番艦ピョートル・モルグノフはディーゼル発電機を始動した]
プロジェクト21631「ブヤン-M」小型ロケット艦「イングシェチア」(2014年8月29日起工)
[プロジェクト21631ブヤン-M小型ロケット艦は2023年までに12隻がロシア海軍へ就役する]
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦「ソヴィェツク」(2015年12月24日起工、2017年11月24日進水)
[カラクルト級小型ロケット艦2番艦タイフーン改めソヴィェツクは2019年末までにロシア海軍へ引き渡される]
プロジェクト22800「カラクルト」小型ロケット艦「メルクーリイ」(2016年7月29日起工、2018年5月5日進水)
[ロシア海軍の為のプロジェクト22800カラクルト級小型ロケット艦の3番艦シクヴァルはメルクーリイと改名される]
更にショイグ国防相は、今年に7隻の艦船が(長期)修理を終えるとも言っています。
おそらくは、これらの艦船が含まれているでしょう。
プロジェクト12660海洋掃海艦「ジェレズニャコフ」(1988年12月30日就役)
[ロシア海軍黒海艦隊の海洋掃海艦ジェレズニャコフはオーバーホールを完了した]
プロジェクト11540警備艦「ネウストラシムイ」(1993年1月24日就役)
[ロシア海軍バルト艦隊の警備艦ネウストラシムイは2019年に近代化改装を終えて復帰する]
救助船「サヤヌイ」(1983年11月24日就役)
[セヴァストーポリ海洋工場はロシア海軍黒海艦隊の潜水艦救助船サヤヌイのオーバーホールを行なう]
ショイグ国防相は「遠海ゾーン艦の建造の準備」にも言及していますが、2019年2月20日、ロシア連邦大統領ウラジーミル・プーチンは、連邦教書演説中、近い内に5隻の遠海ゾーン水上艦が起工されると述べています。
[ロシア海軍の為の極超音速対艦ミサイル"ツィルコン"の開発は滞りなく進んでいる]
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